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企業のリスクマネジメントと保険活用 プロが教える
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央経済社 |
発売年月日 | 2021/02/20 |
JAN | 9784502371912 |
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企業のリスクマネジメントと保険活用
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企業のリスクマネジメントと保険活用
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企業のリスクマネジメントを保険活用 本書の目的は、保険業界のアップデートである。海外の保険マーケットに接すると、日本の保険マーケットの奇妙さに気づくことが多い。護送船団方式時代の名残で、持ち株や営業協力で保険会社を選ぶ企業など、まさに奇習ともいえる風習が日本の保険業界には残って...
企業のリスクマネジメントを保険活用 本書の目的は、保険業界のアップデートである。海外の保険マーケットに接すると、日本の保険マーケットの奇妙さに気づくことが多い。護送船団方式時代の名残で、持ち株や営業協力で保険会社を選ぶ企業など、まさに奇習ともいえる風習が日本の保険業界には残っている。本書では、日本企業のグローバル化に必要な、リスクマネジメントの手法をまとめたものである。前提として、日本企業の保険選びは甘い部分が大きい。前述の持ち株や営業協力などで保険会社を決め、カバー内容は保険会社任せという状況は、海外の投資家からすれば、理解できない。仮に、海外の企業で、大事故により企業価値が大きく棄損した際に、その原因が保険の付保漏れやリスクマネジメントリテラシーの低さであったならば、株主から訴訟される可能性も大いにある。日本企業も海外の株主と対峙する上で、持ち株や営業協力で保険を買って、カバー内容は保険会社任せというのでは、大きく信用を損なうばかりか、投資を受ける機会を失ってしまいかねない。リスクマネジメントに対して、非合理的な手法をこのまま続ければ、株式市場からの退場を迫られてもおかしくないのである。さらに、顧客がそのような甘い考えでは、保険会社も少なくともそれ相応の対応しかしないであろう。適正保険料で保険を購買する上でも、保険会社と適度な距離感を保ち、交渉にあたる必要がある。その支援をするのにブローカーは適している。保険会社主導の保険業界を脱却し、企業側も相応のリスクマネジメントやリスクファイナンスに対するリテラシーをもって保険を購買する。このような取り組みを続けることで、保険業界のアップデート、ひいては日本企業のグローバル化ははじめてなされるであろう。 また、保険はリスクの転嫁であり、リスクマトリックスから考えれば、発生頻度が低いが、損害が大きいリスクに備えるためのものである。日本では主に生保で貯蓄性の保険商品が多いことから、「掛け捨て=悪」 という誤った考え方が流布している。「掛け捨て」という言葉にすでに捨てというネガティブなワードがひっているが、保険とはそもそも掛け捨てが基本なのである。基本的に、掛け捨てでこそあるが、財務諸表を著しく棄損する事態には保険金により経営を助けるという類のものなのである。自分自身、保険会社の営業マンをしているときに、一回も事故がないから保険料を下げてほしいということや、一回も保険を使わないということは損している感覚があるとよく顧客から言われてきた。しかし、何度も繰り返すが、保険は掛け捨てが基本であり、日常使いするものでは決してない。日常的に発生するリスクは、リスク低減かリスクの保有が適している。保険の出番ではない。この感覚は、いまだに日本人が毎年配当の投資信託を好むことに少し似ている。日本人は、将来のメリットを減らしてでも、少しでも今何らかのメリットが欲しいという習性があるのかもしれない。長くなったが、ブローカーは、リスクを分類したうえで、どのリスクをファイナンスによって転嫁させるかという分析にも対応ができる。企業にリスクマネジメントにおいて、コストオブリスクを踏まえ、資本効率の最大化を目指すこともまた、企業のリスクマネジメントを担う人物には必須の姿勢であろう。
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日本企業向けに事業を取り巻くリスクに対する保険の活用に主眼を置いて、かつ日本の企業と保険会社が置かれた現状や原因とそのあるべき姿について、ここまで示唆に富む書籍はなかったように思う。 1996年の損害保険の自由化までは、政府の護送船団方式により保険会社が自由に保険サービスを開発...
日本企業向けに事業を取り巻くリスクに対する保険の活用に主眼を置いて、かつ日本の企業と保険会社が置かれた現状や原因とそのあるべき姿について、ここまで示唆に富む書籍はなかったように思う。 1996年の損害保険の自由化までは、政府の護送船団方式により保険会社が自由に保険サービスを開発することが認められず、それためにサービスの競争と多様化が生まれなかったことや、他方海外は早くから自由競争の中で多種多様な保険とそれを支えるリスク分析や対策の検討が活発になされてきたことについて、非常に丁寧な説明がある。 日本企業の保険活用に関するあるべき姿やそれを実現するための具体的な方法については、本書でも指摘している通り、全社的な保険リスクマネジメントの整備・導入自体が居間は黎明期であるとして、細かく実例を示す記載はない。そこは、それぞれの企業が取り巻く状況を踏まえながら、ベストプラクティスを参考に自力で考える他ないとしており、それはその通りだと思う。それでも、基本的な考え方や検討すべき保険の種類、保険ブローカーの活用の意義など、今まで疑問に思っていた点が多くクリアになった。 全社的な保険活用について、青写真を描く際の1つの指標、又は基本的知識の底上げに非常に役立つ内容だと思った。
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