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リングサイド
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2021/02/18 |
JAN | 9784093865883 |
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リングサイド
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商品レビュー
4.6
8件のお客様レビュー
台湾の林育徳さんの10篇の連作短編で、ひとつひとつが絶妙につながり合い、おもしろくてぐいぐいと引き込まれ読むのがやめられないほどでした。 実は、プロレスって見てるだけで痛そうであんまり好きではなかったので、プロレスをテーマにしてる小説を楽しめるのかなとちょっと不安だったのですが...
台湾の林育徳さんの10篇の連作短編で、ひとつひとつが絶妙につながり合い、おもしろくてぐいぐいと引き込まれ読むのがやめられないほどでした。 実は、プロレスって見てるだけで痛そうであんまり好きではなかったので、プロレスをテーマにしてる小説を楽しめるのかなとちょっと不安だったのですが、もう一瞬でそんな不安が吹き飛び、読みながら出てくるプロレスラー調べちゃうくらい楽しめました。 本の帯に西加奈子さんのコメントで「この小説はプロレスについて書いている。それはつまり、人生について書いているということだ。」とあるように、ひとりひとりのプロレスを通した人生が私の心に深く響いてきました。
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幼少期にプロレスの影響を受けて育った若者たちは 自分もプロレスラーになりたいと思う リングの上に理想の大人像を見出してしまうのだ しかしそれはあくまで理想 子供の夢である 台湾の地方都市開発によって思い出が壊されることに反発し それでなぜかプロレスのパフォーマンスをやろうとして ...
幼少期にプロレスの影響を受けて育った若者たちは 自分もプロレスラーになりたいと思う リングの上に理想の大人像を見出してしまうのだ しかしそれはあくまで理想 子供の夢である 台湾の地方都市開発によって思い出が壊されることに反発し それでなぜかプロレスのパフォーマンスをやろうとして 死者を出してしまったグループの話を皮切りに この作品集では 台湾の人々が、いかにプロレスと関わっているかという話が展開される そもそもが非合法テレビ放送によって認知されたジャンルらしく 台湾のプロレスは、基本的に大手スポンサーのつかない ローカルなレベルにとどまるもののようだ しかしそれ故に純粋というか すれっからしの日本プロレスが捨ててしまった理想も まだ生きているように思われる リングの上にアイデンティティを求める彼らは 「カネの雨」などという世知辛いことは言わないのであった
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メジャーマット出身で独立してフリーになって、でも自分の道場を首都圏郊外に作って若手を育成しているレスラーの自主興行道場マッチを覗いたことがあります。プレハブの道場なので基本的に観客席は狭いのですが1列目で地元のおばあちゃんがおでこに熱さまシートを貼って興奮しまくっていた姿に、ドー...
メジャーマット出身で独立してフリーになって、でも自分の道場を首都圏郊外に作って若手を育成しているレスラーの自主興行道場マッチを覗いたことがあります。プレハブの道場なので基本的に観客席は狭いのですが1列目で地元のおばあちゃんがおでこに熱さまシートを貼って興奮しまくっていた姿に、ドームや武道館で感じるのと違うプロレス愛に出会った気がしました。最初は笑ってしまい、でもしみじみ感動したことを思い出しました。彼女はカラスのように叫びまくっていましたが、本書の「ばあちゃんのエメラルド」のように「きばるんだよ、ミサワ、早くおまえの緑の宝石を出しな!」って言っていたのかもしれませんね。三沢の「エメラルド・フロウジョン」が台湾で「緑寳石瀑怒濤」として愛されているというモチーフ自体が涙、涙です。日本と台湾、首都と地方都市、開発と空き地、WWEと日本のプロレス、プロとアマチュアプロレス、本土人と原住民、生と死、いろんなものの狭間にプロレスは似合います。そして人生の狭間はまさに文学の住んでいる場所だと思います。プロレスと文学がここまで寄り添った作品は初めてですし、それを世界文学として受け取った衝撃は大きいです。日本語版の著者まえがきから引用します。『プロレスに感謝している。プロレスは「流血の魔術 最強の演技」であるだけでない。僕にとって、それは「涙の芸術 最強の人生技」なのだ。』ありがとう!林育徳!
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