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歴史探偵忘れ残りの記 文春新書1299
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2021/02/18 |
JAN | 9784166612994 |
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歴史探偵忘れ残りの記
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歴史探偵忘れ残りの記
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商品レビュー
3.8
12件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
もともと歴史は好きでしたが、薩長が正義の幕末史観を転換させてくれたのが、半藤氏数々の著書でした。 特に、勝海舟を深く知れば知るほど、「半藤先生ありがとう」と心の中で深く深くお礼を申しました。 そんな半藤氏の遺作となるこの本を読むのは、多少気の重いところもあったのですが、読み始めると目からうろこがドサドサ落ちる面白さ。 何よりも、疑問に思ったことはすぐに調べる歴史探偵の姿には、まだまだ追い続けねばならない大きな背中がありました。 いくつか付箋をつけた部分をば。 滝廉太郎が作曲した、有名な『花』の歌詞。 春のうららの墨田川 のぼりくだりの船人が 櫂のしずくも花と散る ながめを何にたとうべき これのもともとに『源氏物語』があるのだそうだ。 「胡蝶」の巻、六条院の宴のところ。 女房のひとりがうたう。 春の日のうららにさして行く舟は 棹のしずくも花ぞ散りける 『花』がつくられたころ、『源氏物語』のその部分が元になっているのは常識だったのだろうか。 時代を経るごとに、当たり前の知識が、知る人しか知らないウンチクになっていったのだろうか。 もうひとつ。 正座とは茶道がさかんになってからできた言葉で、それまではあぐらや立て膝が普通だったそうだ。 ぬぬぬ、茶道め! 狭い茶室に大勢の人が座るため、自然と合理的な座り方として考えられたのが正座なのだとしたら、もう、正座はいいではないですか。 今度大河ドラマ見るとき、貴族の皆さまの座り方に注目してみよう。 平安のころは正座はなかったそうだから。 そもそも何でも中国の文化をありがたがって受け入れていた日本で、ただ二つ、宦官と椅子は導入しなかった理由はなんでなのだろう。 宦官はいいけど、椅子はもっと早く導入してもよかったのでは? 今のように部屋に畳を敷き詰めるようになったのは鎌倉時代から(今調べた)だそうなので、それまでの長きにわたり、上流貴族以外は板の間に直座りしていたんだよね。 痛そうだし寒そうだ。
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半藤一利のエッセイ集『歴史探偵 忘れ残りの記』を読みました。 半藤一利の作品は5年前に読んだ『新装版 太平洋戦争 日本軍艦戦記』以来なので久し振りですね。 -----story------------- 歴史のよもやま話から、ことばのウンチク、さらには、悪ガキ時代、新入社員時代...
半藤一利のエッセイ集『歴史探偵 忘れ残りの記』を読みました。 半藤一利の作品は5年前に読んだ『新装版 太平洋戦争 日本軍艦戦記』以来なので久し振りですね。 -----story------------- 歴史のよもやま話から、ことばのウンチク、さらには、悪ガキ時代、新入社員時代の思い出といった自伝的作品まで。 歴史に遊び、悠々と時代を歩んだ半藤さんが遺したエッセイ集。 ----------------------- 2021年(令和3年)2月に刊行された作品……2021年(令和3年)1月に亡くなった半藤一利が生前最後に出版に携わった作品のようですね、、、 文藝春秋の営業部が毎月出していた『新刊のお知らせ』というパンフレットに掲載されたコラムや、新聞、銀座のPR誌に掲載されたエッセイ等のうち未発表のものを収録した作品です。 ■まえがきに代えて――生涯読書のすすめ ■第一章 昭和史おぼえ書き ■第二章 悠々閑々たる文豪たち ■第三章 うるわしの春夏秋冬 ■第四章 愛すべき小動物諸君 ■第五章 下町の悪ガキの船出 ■第六章 わが銀座おぼろげ史 ■あとがき ■編集部付記 ■初出一覧 昭和史の第一人者が書き綴った随筆集……歴史のよもやま話から悪ガキ時代を描く自伝的エッセイまで、、、 昭和史最良の語り部……半藤さんの遺した「人生の愉しみ方」……。 肩の力を抜いてリラックスして読める歴史よもやまエッセイでしたね……井上ひさし直伝の文章作法の心得の条である むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく ふかいことをゆかいに ゆかいなことをまじめに 書くこと という秘術を使って書かれたものらしく、小難しい歴史のことが、とても読みやすく伝わってきました。 そんな中で印象に残ったのは、 ・ロシアの軍港であるウラジオストックは、ウラジオ・ストックではなく、ウラジ・オストックが正しい……ウラジは支配、オストックは東方で、東方支配の拠点という意味だった、 ・踏襲(トウシュウ⇒フシュウ)、頻繁(ヒンパン⇒ハンザツ)、未曾有(ミゾウ⇒ミゾウユウ)、低迷(テイメイ⇒テイマイ)、決然(ケツゼン⇒ケンゼン)、見地(ケンチ⇒カンカ)等々……これは、麻生太郎が首相時代に読み違えた言葉のメモ、 ・節分の「鬼は外!福は内!」は、亭主が出雲大社に参詣に出かけた留守を守っていた女房のところに訪れてきた鬼が女房に惚れてしまい、宝物を全て女房に渡した挙句、追い出されてしまうという狂言からきているとか、 ・徳川夢声の俳句「ソ連宣戦はたと止みたる蝉時雨」敗戦の夏を描いた泣かせる一句、 等かなー 面白くて勉強になる一冊でした。
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昭和史、太平洋戦争のことが書いているとおもったら、隅田川のことや半藤さんの幼き頃(わるがき時代)戦前のこと、戦後昭和30年代の銀座のことなど江戸っ子の歯切れの良い文章で文壇のことなど多岐にわたり楽しい本でした。漢詩なども多く引用されて博識な半藤さんが色々なことを教えてくれてます。
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