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マインド・タイム 脳と意識の時間 岩波現代文庫 学術429
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2021/02/18 |
JAN | 9784006004293 |
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マインド・タイム
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「私たちの世界は『無』意識に支配されており、意識を持った行動についても、その起源は『無』」意識の中から発する。」ことが非常に興味深い。数々の著書を見てみても、私たち人間は90%〜95%は「無」意識の中で生きていることを考えると、この無意識というものとどう向き合っていくかが、人生を...
「私たちの世界は『無』意識に支配されており、意識を持った行動についても、その起源は『無』」意識の中から発する。」ことが非常に興味深い。数々の著書を見てみても、私たち人間は90%〜95%は「無」意識の中で生きていることを考えると、この無意識というものとどう向き合っていくかが、人生を豊かにする方法なのかなと思えた。 事象を認識するのに、0.5秒のタイムラグが生じており、「今」が「過去」というのも新たな発見。哲学的な要素も多く含み、示唆に富んだ本だが、なんせ脳科学を深く理解している人じゃないと、理解するのはなかなか困難な本。改めて、またいつか読み返してみよう。
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意識とは何かという問いに対する厳密な実験による探究の試み ●遅れた脳の反応が、なぜ、リアルタイムの意識を生み出すのか? 1 意識されない無数の感覚信号の検出と、意識されない反応がある。 2 無意識の信号の検出が意識されるためには、感覚皮質で最低でも500ミリ秒の反応が継続するこ...
意識とは何かという問いに対する厳密な実験による探究の試み ●遅れた脳の反応が、なぜ、リアルタイムの意識を生み出すのか? 1 意識されない無数の感覚信号の検出と、意識されない反応がある。 2 無意識の信号の検出が意識されるためには、感覚皮質で最低でも500ミリ秒の反応が継続することが必要である。 3 それでは、意識はリアルタイムで外界を意識できずに500ミリ秒遅れて感覚しているのかというと、不思議なことに、意識は信号の実際の時刻を正しく意識している。なぜだろうか。 4 身体的(脳生理学的)には、500ミリ秒以上の遅れがあるのに、意識がリアルタイムの時刻を意識できるのかには、初期誘発電位が関係しているらしい。 5 しかも、異なる感覚モダリティに対しても、実際に同時である感覚は同時に、正しい時刻が意識できる。これが問題である。 6 物理的な時間を忠実にトレースするような2次的な神経機構があって、このような意識を実現しているのか、そのような機構なしに実現されているのかは、未だ不明である。リベットは、そのような神経機構がなくとも、意識はそのようなことをやってのけると主張する。 7 その理由の一つとして、ある感覚刺激の後に到着した別の感覚刺激が、もとの感覚刺激を時間的に遡ってマスキングしたり、逆に強めたりする現象もあるからだ。 ●能動的な意識の働き(意志)は、存在するのか? 1 無意識の信号の検出が意識されるためには、感覚皮質で最低でも500ミリ秒の反応が継続することが必要であるが、無数の信号のどの反応が引き伸ばされるかに、注意の働きが関与しているようだ。(仮説) 2 「さあ、動こう」というような意識を伴った行動の前には、無意識の脳反応が始まっており、実際の行動の800ミリ秒以前に始まっている。この時刻は、行動の150ミリ秒前の「動こう」という意識より前の時刻である。従って、800ミリ秒前の反応は、意識的な意志によって起動されたものではない。 3 「動こう」と意識された意志でも、行動しないように拒否することができる。ここに、能動的な意志の働きがある。 4 無意識に始まった「動こう」と意識された「意志」は、意識的に開始されたものではないが、それを自由に拒否できる。では、この拒否は何か時間的に先行する脳反応の結果なのか? その可能性もある。しかしリベットは、これは注意の作用と同じく、能動的な自由意志の発動ではないかと考える。
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