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ヨーロッパ冷戦史 ちくま新書1550
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2021/02/08 |
JAN | 9784480073730 |
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文字通り、ヨーロッパの冷戦史。近年、米ソやヨーロッパだけでなく、アジアなど他の領域も書く、また政治経済だけでなく文化・社会的な側面も描く、といったように研究領域の拡張が要請される傾向にある。そんな中、あえて冷戦の震源地ともいえるヨーロッパに焦点を当てた冷戦史が出版された意義は大きい。著者曰く、ヨーロッパ冷戦の特徴は「陣営(ブロック)」と「緊張緩和(デタント)」にあるという。東西両陣営について、極めてバランスの取れた記述量となっていることから、邦語ではアクセスが容易でない東側の事情もよくわかる。
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正にヨーロッパ冷戦の通史だ。しかも出来るだけ平易に書かれている様に感じた。 中でもドイツ、特に西ドイツを軸に書かれている。 ベルリンは東西分裂の象徴であるし、地理的にも西に地続きでフランス、ドーバー海峡を隔ててイギリス、更に大西洋を隔ててアメリカ。そして東にはソ連。 デタントに...
正にヨーロッパ冷戦の通史だ。しかも出来るだけ平易に書かれている様に感じた。 中でもドイツ、特に西ドイツを軸に書かれている。 ベルリンは東西分裂の象徴であるし、地理的にも西に地続きでフランス、ドーバー海峡を隔ててイギリス、更に大西洋を隔ててアメリカ。そして東にはソ連。 デタントについても多方面から分析されている。高校時代の世界史では世の習いでさらっと流した程度だったと記憶にあるが、当時から二十年以上たった現在、最新の研究ではデタントの重要性が増しているのか、それとも本書中の比重がかなり当てられているのか、他の研究者の見方も気になった。 ソ連以外の共産主義圏についても多く取り上げられている。東ドイツやポーランド、チェコスロヴァキア、オーストリア、ハンガリー、ルーマニア、ユーゴ。チャウシェスク夫妻の最後は子供心にも強く衝撃を受けた。 本書には取り上げられておらず、蚊帳の外といった感のある旧枢軸国のイタリアやフランコ時代のスペインを書いた本も手に取ってみたいと思った。 くまざわ書店阿倍野店にて購入。
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