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日本異界図典
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ジー・ビー |
発売年月日 | 2021/01/15 |
JAN | 9784906993987 |
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商品レビュー
3.3
3件のお客様レビュー
私たち日本人は、昔から異界なるものがあるものとして物語を受け継いできています。そして、異界があるかもしれないなぁと漠然とした思いを持っている人が多い気がしています。本書では、そんな異界について広く浅く紹介をしています。 空間と異界、モノと暮らしと異界、行事と異界、芸能と異界という...
私たち日本人は、昔から異界なるものがあるものとして物語を受け継いできています。そして、異界があるかもしれないなぁと漠然とした思いを持っている人が多い気がしています。本書では、そんな異界について広く浅く紹介をしています。 空間と異界、モノと暮らしと異界、行事と異界、芸能と異界という4章立てで、異界を読み解いています。 例えば、2章モノと暮らしと異界で「言葉」では、 日本人は、古くから「言霊」を信じており、今でも忌み言葉が引き継がれているとあります。例えば結婚式で「切れる、別れる、終わる」などの言葉が式の場で発することが無いよう「お開き」と言い換えていたりします。 また、大事なものを褒めると、魔や邪気に取り憑かれたり、奪われることを恐れてあえて大事な息子も「愚息」と言っているという説もあるそうです。 興味深い逸話を知ることができました。 日本文化の異端的な分野かもしれませんが、私はとても興味があるので、購入してみました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルをみて、都市伝説を扱った本かなと思っていたのですが、日本の文化などが絡んできてとても新鮮でした。 個人的には「行事と異界」という章が特に面白かったです。
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オカルト好きの人のために書いた、民俗学の面白さを伝える本。というのが読後の印象。 身近言葉や習慣の中には、自分が知らないうちにやったり触れたりした呪術的なことがたくさんある。それを気づかせてくれる。 平易な文章で読みやすい。しかし誤字が多いのは残念だった。絵や写真のデザインとて...
オカルト好きの人のために書いた、民俗学の面白さを伝える本。というのが読後の印象。 身近言葉や習慣の中には、自分が知らないうちにやったり触れたりした呪術的なことがたくさんある。それを気づかせてくれる。 平易な文章で読みやすい。しかし誤字が多いのは残念だった。絵や写真のデザインとても好きなんだけど、資料写真がもっと多いとなお良し。 恐れの対象だった異界は、戦国時代には武将の強さを誇示するために異界の住人を退治したという逸話で語られるように。変遷の仕方や異界の住人(鬼とか妖怪)を退治する逸話を作るという取り入れ方をしたというのが非常に興味深かった。 今まで知らなくて衝撃を受けたもの ○桃太郎の子分はなぜ猿、犬、雉だったのか?それは鬼門(丑寅)の対極にあるのが、申・酉・戌だからだということ。鬼が角に虎柄パンツの由来は他の書籍などで知っていたが、桃太郎の子分にこんな意味があったなんて! ○神話の中で伊邪那美命は黄泉の国で醜くなって伊邪那岐命が逃げて蓋をした。という神話から、現世と死者の国は繋がっていること、醜くなって…の件から死は忌み嫌う穢れであること認識されるようになったという見方。 また、(全く知らないことはなかったが)伊邪那美命は黄泉の国の食べ物を食べたので現世に戻れなかったというもの。象徴的というか、物語的というか…そういえば聖書の創世記のアダムとエバと似ていると思った。 ○自分の子を愚息などと呼ぶのは、大事なものを褒めるとそれを聞いた魔に取り憑かれたり奪われたりするからという専門家もいるという。 単なる謙遜語ではなく、言霊信仰がここにあったとは。 同じく、いってらっしゃいが、行ってといらっしゃいが合わさって、無事に帰ってきてほしいという願いを込めた言霊だということ、それを今も当たり前に使っていることが衝撃だった。 英語で調べてみると家で送り出すときの言葉として対応するものはなかった(シーユーとかだった)。 ○囲碁は天と地の宇宙観を表している。当時は中国からの思想で天は丸く、地は四角いと考えられていた。 ○水神である河童がなぜ妖怪になってしまったのか?それは水難事故への注意喚起の意味を持っていたのではないかと考えられている。河童伝説のあるところは事故があったところも多い。水死体の筋肉が緩んで肛門が大きくなったのを見て「尻子玉を抜かれる」となったのではないかと。 これこそが妖怪なんだと衝撃を受けた。これが、「河童はいる」なのだと。 ○お年玉は元は餅のことだった。歳神様の御歳魂、魂が宿るお餅を頂くのだと。 ○彼岸の時期。この時期は太陽が昇り沈む方角が真東と真西にあたり、彼岸と此岸がまっすぐにつながる時期であると考えられた。これは単に伝承とか信仰とかだけではなく、科学的なことをこの時代の人たちは理解してそれを彼岸にとりいれているということ。無知蒙昧なのではない。馬鹿にしてはいけない。 ○上記と同様にちゃんと科学的な根拠からのおこないの例として、墓場に植える彼岸花。 毒があるため動物に墓を荒らされないように植えたと。 結果、墓場に生える不吉な花の印象を持たれてしまったと。 私は美しい花で好きだけどな。 ○石川県加賀の菊酒は、菊の露を飲み不老不死になった菊慈童の故事になぞらえて作られた地酒。手取川の水は菊水と呼ばれ、それを用いたお酒として重宝されたと。 「菊水の辛口」、一時期好きでよく飲んでいたのだけれど、そんなルーツがあったとは! あと石川県では菊姫という銘酒もある。 ちゃんと理由があったんだね。 ○あとは、能。難しいけれども、日本人の信仰や異界観、作法の奥深さは興味がある。 お面をかぶるのも。(月蝕の仮面は、能がモデルになっている印象を受けた。面をかぶってトランス状態になる神事というとこも)
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