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科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点 ブルーバックス
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2020/12/17 |
JAN | 9784065221426 |
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科学とはなにか
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商品レビュー
3.8
17件のお客様レビュー
博士の先輩から、研究室入って初期に読むと良いと言われた本。 主に、科学とは何か、すなわち社会と科学の関係性を、哲学的な立場、研究者としての立場、社会一般人としての立場から、論じるという内容であった。 大学院生という、研究者の卵(卵にもなれてない未受精卵と言っても過言では無い)...
博士の先輩から、研究室入って初期に読むと良いと言われた本。 主に、科学とは何か、すなわち社会と科学の関係性を、哲学的な立場、研究者としての立場、社会一般人としての立場から、論じるという内容であった。 大学院生という、研究者の卵(卵にもなれてない未受精卵と言っても過言では無い)の立場から読んでいても刺さる部分は多々あった。 アカデミアは、社会を見すえている一方、自然の中で未解明があるからこそそれを知りたいと思って研究していること。しかし、科学技術は、社会のためにあるべきだ!という風潮が高まり、その風に晒され続ける企業研究者はアカデミアに対し、「なんの役に立つのか」という説明をする。 双方誰も悪くなく、社会がそのように出来ているから、難しい。 読んでいて、最初の印象に残ったのは著者の経歴であった。 生態学を専攻し、猿を観察していたら、その観察方法やデータの取り方が、国ごとに違うことに驚き、科学の発展はその土地の文化に密接に関係し、独自の発展をしているのではないかという疑問から、人と科学との関係性へと専門性を移していった。 そのときどきで、自分の興味に向きあい進んできた著者は、美しいと感じた。 正直、1回で全て理解は不可能である。哲学的に、俯瞰的に述べてる点が多いため、飲み込みに時間がかかるし、自身にも共感できる取っ掛りがないとすんなり頭に入ってこない。また、時間を空け、自分を取り巻く環境が変わった時にもう一度読み返してみたい。
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科学に詳しいが“科学者ではない”著者が科学を俯瞰的に見て、生態系に例えて科学に詳しくない人にも噛み砕いてくれる一冊。 とても読みやすくて初心者向けな感じ。 「市民科学」という考え方も初めて知る→ 知らないことがたくさんあって、面白かった! 冒頭のアインシュタインの来日写真に一...
科学に詳しいが“科学者ではない”著者が科学を俯瞰的に見て、生態系に例えて科学に詳しくない人にも噛み砕いてくれる一冊。 とても読みやすくて初心者向けな感じ。 「市民科学」という考え方も初めて知る→ 知らないことがたくさんあって、面白かった! 冒頭のアインシュタインの来日写真に一番驚いちゃった時点で、私の科学知識がほぼゼロなのは伝わるだろうし、そんな私が楽しく最後まで読めたので、かなり読みやすいと思う(笑)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
科学技術をどのように使っていくか? 科学(知識)と技術(力)の社会における在り方や認識を時代を追って特徴を明らかにし、これからの科学技術に携わる者、つまり専門家だけでなく一般の人々含めすべてが、どのように科学技術を扱うべきか述べた本。 科学の知識は何か人が行動するときの理由付けの手段となる。しかしそれは唯一絶対ではないし、行動は善のために、また公共のためにあるべきである。科学的知識は何回もの再現実験を経てようやく確からしいと認定されるが、一般の市民が求めるのは「今、ここの、自分にとって」である。それは夕日の例えからよくわかる。地動説が正しいけれど、夕日は沈むのである。だから専門家はそのような行動を取る市民に対してわかっていないというのではなくて、専門家の知識を生活の実際に良く活かすためにはどうしたらいいかを共に考えてほしい。 サイエンス・コミュニケーションという考え方が東日本大震災後よく耳にするようになった。新型コロナウイルス対策にもこの考え方は重要である。別に理系じゃないし、専門家では全然ないけど、科学的知識を生活に取り入れて、よく生きることから逃れられないのだから。ここでも分断は大きな問題となってくる。エコーチェンバーやフィルターバブルとの戦いは、民主主義社会においてもはや必然であり、しかもなかなか有効な作戦が出てこない。 明確な光は見えないけど、この本で整理された考え方について、これからも考えていきたいと思った。
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