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暗殺の幕末維新史 桜田門外の変から大久保利通暗殺まで 中公新書2617
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2020/11/20 |
JAN | 9784121026170 |
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暗殺の幕末維新史
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繰り返されてきた暗殺:政権奪取・武家政権・戦国時代の暗殺・法よりも情 テロリストを神格化 夷秋を排除:維新と復古 頻発する外国人暗殺 桜田門外の変 なぜ井伊を殺すのか 人斬り往来:天誅第一号の島田左近暗殺 言路洞開を求めて:新撰組誕生 天皇権威の争奪戦:佐久間象山暗殺 坂本龍馬・...
繰り返されてきた暗殺:政権奪取・武家政権・戦国時代の暗殺・法よりも情 テロリストを神格化 夷秋を排除:維新と復古 頻発する外国人暗殺 桜田門外の変 なぜ井伊を殺すのか 人斬り往来:天誅第一号の島田左近暗殺 言路洞開を求めて:新撰組誕生 天皇権威の争奪戦:佐久間象山暗殺 坂本龍馬・中岡慎太郎暗殺 龍馬暗殺犯は誰か 維新に乗り遅れた者たち 正しい暗殺・正しくない暗殺:開国始末対桜田義挙録 大隈重信と島田一郎は両立しない それでも続く暗殺:明治の暗殺・外交問題と暗殺・暗殺を必要とする社会・朝鮮半島をめぐる暗殺
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日本は、暗殺の歴史でいっぱいである。特に幕末は、歴史そのものが暗殺、襲撃の歴史である。日頃から刀を差しているということは、武士は、軍人だから常に戦いの為に生きているということだけど、意見が違うと言うだけで、問答無用というのはどうか。その上に成り立った薩長政府ひいては、明治政府の成...
日本は、暗殺の歴史でいっぱいである。特に幕末は、歴史そのものが暗殺、襲撃の歴史である。日頃から刀を差しているということは、武士は、軍人だから常に戦いの為に生きているということだけど、意見が違うと言うだけで、問答無用というのはどうか。その上に成り立った薩長政府ひいては、明治政府の成り立ちは、かなり無理があったのでは。その無理が現代でも続いていないか。
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戦争は暴力そのものなのだ。実は政府が入れ替わる明治維新期は、歴史的に最も暗殺が行われた時代であるそうだ。本書は、そうした暗殺事件を多数取り上げて、それぞれの暗殺の理由というところに特化して語る一冊である。 ぼくには維新期の暗殺者ということで言えば、映画や大河ドラマで勝新太郎...
戦争は暴力そのものなのだ。実は政府が入れ替わる明治維新期は、歴史的に最も暗殺が行われた時代であるそうだ。本書は、そうした暗殺事件を多数取り上げて、それぞれの暗殺の理由というところに特化して語る一冊である。 ぼくには維新期の暗殺者ということで言えば、映画や大河ドラマで勝新太郎や萩原健一の演じた「人斬り」岡田以蔵のイメージが強く、彼の処刑シーンはどちらでも印象深かった記憶が残る。だが、人斬り以蔵にせよ、人斬り新兵衛にせよ、捕縛されるまでになかなか捕まらぬプロの殺し屋であったことは今更ながら異例に近いようにすら思える。 むしろ複数思想犯による斬殺とそのあとに目立つ場所に晒される首級、そして暗殺者たちも刑場の露となって消えてゆくことが、維新の暗殺史のスタンダードのようである。殺せば処刑されるのだ。 しかし、中には、生き残る殺人者もいて、それらが実は明治政府の中心人物であるばかりか、日本国首相として生き延びてゆく者すらいる。また首相ですら、また凶刃に倒れたりする、というテロまたテロという世界がこの時代の狂気の強さを表していて驚かされる。 暴力でしか解決できないサムライ、剣の文化であった。外国人を襲撃するという攘夷行動も目立つが、それらが国際戦争に直結しなかったのは今更ながらあまりにも幸運であったとしか思えない。それだけ各国の日本との交易の旨み、反して国際情勢の緊張が東アジアを席捲していたに違いない。 背筋が凍るのを通り越して、胃の具合が悪くなりそうなほど残酷な、山のように連続する暗殺行動、それらを次々と記録した本書を通して、日本の、否、世界の人間の未来に警鐘を響かせたくなる、まさに心が寒くなるような、それでいて読むべき一冊なのであった。
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