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クジラをめぐる冒険 ナゾだらけの生態から対立する捕鯨問題まで
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 旬報社 |
発売年月日 | 2020/10/29 |
JAN | 9784845116584 |
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水族館の獣医を経て、調査捕鯨に関わった著者によるクジラ、調査捕鯨での体験談、その後の人生、捕鯨問題について説明している子供向けの本。 前半は、クジラという生き物の解説。 シロナガスクジラが、恐竜よりも大きいことや、クジラが脳を半分ずつ眠らせることのできる半球睡眠をとること、ヒゲ...
水族館の獣医を経て、調査捕鯨に関わった著者によるクジラ、調査捕鯨での体験談、その後の人生、捕鯨問題について説明している子供向けの本。 前半は、クジラという生き物の解説。 シロナガスクジラが、恐竜よりも大きいことや、クジラが脳を半分ずつ眠らせることのできる半球睡眠をとること、ヒゲクジラが食べたオキアミ、小魚の量に驚かされた。 またマッコウクジラが垂直になって寝ている写真が神秘的だった。 中盤は、調査捕鯨に携わっていた時の経験が主に紹介されている。環境保護団体のテロともいえる攻撃やマスコミをうまく利用するやり方を知った。 後半は捕鯨問題の背景がきちんと説明されていて、クジラに対する考え方の違いが捕鯨問題の解決を難しくしていることが分かった。 捕鯨についての筆者の考えに、なるほどと思わされた。 ただ疑問に思ったのは、食糧としてクジラを見ていない日本人が増えている中で、国際捕鯨員会を脱退してまで、商業捕鯨にこだわる理由は何かということ。 調査捕鯨をやめてしまえば、鯨の個体数の変化がわからず、知らぬ間に固定のクジラ種が、絶滅危惧に瀕していたとしても気付きにくいのでは? 近海にクジラがいて、それを継続的に捕獲できるなら地球全体としての生態や個体数の動向はどうでもいいということなのだろうか・・・? 文字も大きく、説明もわかりやすい。 子供向けの本ではあるが、クジラという生き物の不思議だけでなく、捕鯨問題を通じて、多様性のあり方を考えさせられる奥行きのある本だと感じた。
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獣医師である著者は、水族館勤務を経て、日本鯨類研究所で長年にわたって調査捕鯨に携わった。その間、反捕鯨運動(環境保護団体による暴力行為や、事実ではないことを捏造して世界中に発信される等々)に直面した。そして、捕鯨賛成国と反対国の主張はどこまでも平行線で、妥協の見込みなく、ついに日...
獣医師である著者は、水族館勤務を経て、日本鯨類研究所で長年にわたって調査捕鯨に携わった。その間、反捕鯨運動(環境保護団体による暴力行為や、事実ではないことを捏造して世界中に発信される等々)に直面した。そして、捕鯨賛成国と反対国の主張はどこまでも平行線で、妥協の見込みなく、ついに日本は国際捕鯨委員会を脱退することになった。 そもそもなぜこういう流れになったのか、捕鯨の歴史から紐解いて解説してくれている。これを知らなかったら反捕鯨運動の宣伝の思うツボで、日本人ですら捕鯨は悪いこととの認識になっているんじゃないかな。 「世の中には事実は1つでも、そこから生まれる真実や正義は、立場が違えばまったく異なるものがたくさんあるのだということを考えるようになりました。」というふうに、多様性を認めることや、自分の考えを押し付けないことの重要性を伝えてくれています。
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『海獣学者、クジラを解剖する。』は科博の研究者の本だったが、こちらは『海獣…』の著者と同じく日獣に行って獣医になった後、水族館勤務を経て、長く調査捕鯨に関わった人である。 『海獣…』を読んだ後なので、少しは鯨の知識はあったつもりだったが、この本で初めて知ったこともあり、なかなか良...
『海獣学者、クジラを解剖する。』は科博の研究者の本だったが、こちらは『海獣…』の著者と同じく日獣に行って獣医になった後、水族館勤務を経て、長く調査捕鯨に関わった人である。 『海獣…』を読んだ後なので、少しは鯨の知識はあったつもりだったが、この本で初めて知ったこともあり、なかなか良かった。 特にこちらは調査捕鯨をしていた人なので、所謂捕鯨問題に関しても、シーシェパードから実際に攻撃された経験もリアルに語ってくれる。捕鯨の歴史もきちんと書かれている。欧米の捕鯨は油を取るだけだと思っていたが、昔は食べていたし、ノルウェーやアメリカ・カナダの先住民は今も捕鯨して肉を食べているそうだ。ノルウェーやアメリカ・カナダの先住民にもシーシェパードは抗議しているのだろうか? 体裁は子ども向けなので、字も大きく、分かりやすく読みやすい。 クロミンククジラの写真がカラーで載っているが、本当に美しい。 個人的には、もう今は他に食べられる安い肉がたくさんあるのだから、わざわざ捕鯨しなくても、と思う。捕鯨しないと海洋の生態系が崩れて大変なことになるというなら別だけど、今のところそんなこともないようだし。 この本の主張とは反対になるけど。
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