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スケール(下) 生命、都市、経済をめぐる普遍的法則
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2020/10/15 |
JAN | 9784152099754 |
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商品レビュー
4.2
7件のお客様レビュー
下巻は主に都市と企業にスケールフリー理論を適用して解説しています。都市のインフラ(水道管など)は人口規模に対して「線形未満のスケーリング」をします。つまり人口が2倍になってもインフラ量も2倍(100%増)にする必要はなく、85%増でよいというスケールメリットが生まれます(つまり1...
下巻は主に都市と企業にスケールフリー理論を適用して解説しています。都市のインフラ(水道管など)は人口規模に対して「線形未満のスケーリング」をします。つまり人口が2倍になってもインフラ量も2倍(100%増)にする必要はなく、85%増でよいというスケールメリットが生まれます(つまり15%効率性が上がる)。対して、都市内の総生産やイノベーションの規模(特許数)、そして犯罪数などは「超線形スケーリング」をしますが、どういうことかというと、人口が2倍になるとこれらの規模は2倍以上になる、もう少しいうと15%のボーナスが得られるということで、都市には15%ルールが存在していることになります。 著者はスケールフリー性が生命体や都市だけでなく企業にも存在するのではないかという仮説のもと、企業の生存期間などの分析を行い、スケールフリー性がみられるというデータを提示しています。ただこの辺りに来ると、著者自身もまだ科学というには不十分だと認めているように、説得力はガクッと下がる印象です。私自身も、日本企業を念頭に置くと、必ずしも著者の言うようなスケールフリー性はないのでは?と感じました。 本書は一貫して生命、都市、経済をめぐる普遍的な法則がある「だろう」ことを様々なデータから示しています。一言で言えばそれは線形関数ではなく「べき関数」の形状を取るということですが、これは社会のデジタル化が進むと、ますますはっきりしてくるのではないかと感じました。なぜならアマゾンをはじめとした「ロングテール」をもった分布こそがまさにべき関数であり、一部の富裕層に富の大半が偏在しているのもべき関数だからです。となると同じべき関数でも、その傾きを緩やかにすることこそが重要であり、そこには政策だけでなく技術も貢献できるのではないかと感じました。
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レビューはブログにて https://ameblo.jp/w92-3/entry-12696225007.html
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著者の導き出す持続可能性についての統一的な理論は、結論は凡庸であるものの、日ごろ何となく感じていることを定量的に説明してくれ、説得力のあるものだった。 ただ、そこにたどり着くまでが如何せん長い。
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