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ウイルスと遺伝子
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ウイルスと遺伝子

朝倉幹晴(著者)

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ウイルスと遺伝子

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 暗黒通信団
発売年月日 2020/09/09
JAN 9784873102450

ウイルスと遺伝子

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2023/11/08

コロナウイルスによるパンデミックにより、世界中が大混乱に陥り、もちろん日本も例外ではなくその嵐に巻き込まれることになった。 見えない恐怖に対して、あまりにも多くの情報が飛び交い、何が真実か嘘なのかを見分けることがますます困難になり、自分が信じたい情報に飛びつく人が続出するように...

コロナウイルスによるパンデミックにより、世界中が大混乱に陥り、もちろん日本も例外ではなくその嵐に巻き込まれることになった。 見えない恐怖に対して、あまりにも多くの情報が飛び交い、何が真実か嘘なのかを見分けることがますます困難になり、自分が信じたい情報に飛びつく人が続出するようになったり、社会全体が変化を余儀なくされる事態に陥った。 著者は見えない恐怖や無理解が悲観論や感染者に対しての差別に繋がっている例を多く見てきたと語り、ウイルスの正しい理解が恐怖に対しての免疫になるということで本書を執筆したとのこと。 内容は生物学を本格的に勉強する学生向けのためか、高校で学ぶ化学や生物学の知識がある程度ないと厳しいのかなと感じたことは事実だが、それでも生物やウイルスの違い、遺伝子発現の仕組みは化学式や用語を覚えたりするようなお固い勉強とは違い、普通の読み物として興味深く読むことができた。 やはり、多くの人が勘違いしてそうなのが、細菌とウイルスを同じものとみなしていることだと思う。細菌のような原核生物がタンパク質を合成するリボソームを持つのに対し、ウイルスはDNAやRNAにタンパク質の殻やエンベロープと呼ばれる脂質の膜がくっついたものでリボソームを持たない。そのため、ウイルス自身は自己増殖できず、リボソームを持つ生物の身体に寄生することで増殖を行う。また、細菌に有効な選択毒性を持つ抗生物質は、生物ではないウイルスには有効ではない。(天冥の標/第2巻_救世群でも同様の記述がある。) では、ウイルスへの対策として本当に有効なのは何なのかということだが、ウイルスは人体に侵入してから自身のDNAやRNAを増殖して人体から脱出するという過程を経る。(本書で書かれてた生粋の例えは、泥棒が自分の家に侵入して裸同然で生活して、冷蔵庫の中身を食い荒らしたあげく、自分の家にある新品の服を着て出ていくようなもの。)この過程で行われる行為を何らかの方法で阻害してしまえばいいということになる。 ウイルスの侵入に対しては、マスクや石鹸のような界面活性剤が有効である。マスクについては、人の飛沫に含まれるウイルスはマスクの隙間から侵入できないが、空気中を漂うウイルスは、マスクの隙間より小さいため侵入ができてしまう。マスクがウイルスの侵入を100%防ぐものではないが一定の効果はある。界面活性剤については、ウイルスが纏っているエンベロープやカプシドを破壊する効果がある。手洗いが有効なのはこれが理由である。 ウイルスが侵入した後は、ウイルスがDNAやRNA複製からタンパク質合成して脱出する過程で行われる操作を阻害する必要があるが、そのためには各操作を阻害するワクチンが有効になる。 コロナウイルスはインフルエンザと同じエンベロープ型のRNAウイルスだが、インフルエンザがマイナス鎖分節型のRNAであるのに対して、コロナウイルスはプラス鎖一本型のRNAである。体内に侵入してから増殖して脱出するまでの過程は違えど、侵入前はエンベロープ型のため、対策はインフルエンザウイルスと同様に手洗いなどの界面活性剤でエンベロープを破壊することである。 ワクチンがない状況では、侵入されたら体内の免疫に頑張ってもらうしか対策がない。今後インフルエンザウイルスの変異型の発生が懸念されているが、誰もがコロナウイルス発生時の対策や騒動について一切省みていないようなので、新型インフルエンザ発生のときも同様の状況(感染者への差別等)が再現されることは容易に想像できる。

Posted by ブクログ

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