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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2020/09/30 |
JAN | 9784000614405 |
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商品レビュー
3.8
163件のお客様レビュー
怖かった マッツ先生にハラハラしながら、あっという間に読み進めたけど、怖すぎた。しばらくシチューは食べられそうにない。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ライブ感。現代版1984。 ツッコミどころは多いと思う。コンセント、風呂の絵、A45、越智の謎、全体的に投げっぱなし感。 しかしこの小説はそんなことを気にするべきではない。 『小説の主人公として』あまりにも一貫性がない。これが読者に強烈な鏡を向けているのだ。「マッツはお前だ。お前は同じ状況になったとき、必ず同じ行動をとる。」というぐらい弱い。 状況に諾々と従う割に突如怒りにまかせて抵抗し、半端なプライドにしがみつき、不安になるとまた従順になる。極めて平凡で愚鈍なのだ。 無駄に逆らわなければ出られる可能性が高いのに、よくわからない言い訳をしてそれをしない。しかし完全に抵抗するのでもなく、中途半端な行動・言動。マッツは人間の弱さ、醜さの塊である。 そんなマッツを、「転向組」がリスクを負いながら助ける。 どう終わらせようと作者の自由だし、どう解釈するのも読者の自由。最後の結末の直前がラストであると私は解釈する。 生き永らえる。しかしブンリンは恐らく死亡を信じず捜索するだろう。マッツはもう小説を書かない。 いや、すべての目的が「自ら命を絶たせること」に集約しているのだとしたら。それは迂遠だし意味がわからない。
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とてつもない衝撃・・・おそるべきサスペンス小説! ポルノ小説に定評のある中年女性作家。マッツ夢井(ペンネーム)。 彼女に<総務省文化局・文化文芸倫理向上委員会>を称する組織から、突如 召喚状が届く。 向かった先は茨城にある<七福神浜療養所>な...
とてつもない衝撃・・・おそるべきサスペンス小説! ポルノ小説に定評のある中年女性作家。マッツ夢井(ペンネーム)。 彼女に<総務省文化局・文化文芸倫理向上委員会>を称する組織から、突如 召喚状が届く。 向かった先は茨城にある<七福神浜療養所>なる謎の施設。それは断崖絶壁に囲まれた、脱出不可能な場所にあった。 そこでは「思想に偏向がある」とみなされた作家が<治療>と称して、事実上監禁されていた。 看守のような職員はみな非人道的で、収監者からは自殺者が多発している。彼らの対応が酷すぎて、憤りを通り越して恐怖をおぼえる。 戦中の特攻警察や、アウシュビッツ、某ロ○アや某中○を連想させるディストピアが描かれるが、過去、いや現在に至っても、このような行為が行われている(だろう)現実が、ひたすらにおそろしい。 コンプライアンス、ポリティカル・コレクトネスが、言葉狩り、ひいては思想狩りにつながっていく可能性。 自由と尊厳を奪われながらも、意思の力で思想の矯正に抗い、助かる道を探るマッツ夢井。彼女の強さを心から応援してしまう。 怪しげな職員たちに信用できる人間はいるのか? この地獄から彼女は脱出できるのか? はたしてマッツ夢井は魂の尊敬を守れるのか。 息もつかせぬ展開に一気に読み終えてしまう。 おそろしいストーリーもさることながら、この結末はぜひ読んでいただきたい。
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