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小松由佳(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社インターナショナル/集英社
発売年月日 2020/09/25
JAN 9784797673890

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商品レビュー

4.3

22件のお客様レビュー

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2024/03/27

小松由佳(1982年~)氏は、秋田市生まれ、高校時代に競技登山に打ち込み、国体やインターハイに出場。東海大学山岳部では海外遠征も行い、卒業後の2006年に同大学山岳部による世界第2の高峰K2登山隊に参加し、登頂に成功する(女性としては、日本で初、世界で8人目)。植村直己冒険賞受賞...

小松由佳(1982年~)氏は、秋田市生まれ、高校時代に競技登山に打ち込み、国体やインターハイに出場。東海大学山岳部では海外遠征も行い、卒業後の2006年に同大学山岳部による世界第2の高峰K2登山隊に参加し、登頂に成功する(女性としては、日本で初、世界で8人目)。植村直己冒険賞受賞。秋田県県民栄誉章受章。その後、アジア各地の人々の日常を撮影するフォトグラファーに転身し、取材地のシリアで知り合った男性と結婚。 本書は、2008年に、シリアのパルミラの近くの沙漠でアラブ人の青年(ラドワン)と出会ってから、シリア内戦に翻弄されながらも、2012年にラドワンと結婚し、日本で2児の母となって生活する現在(2020年)までを綴ったノンフィクションである。(冒頭10数ページにK2登頂についての記述があるが、あくまでも導入である) 私は、普段ノンフィクションを好んで読み、本書についても、出版当初に書店の平台で目にしていたものの、帯に書かれている「K2登頂、シリア内戦、沙漠の逃避行。生きて還ることが、奇跡だった。」というコメントに、何となくテーマがぼやけた印象を受けて、購入しなかったのだが、今般改めて手に取る機会があり、ページをめくり始めたところ、一気に読み終えてしまった。 上述の通り、冒頭にK2登頂のときの話が僅かに出てくるが、これは、「小松由佳=日本人女性初のK2登頂者」というイントロが必要という配慮だと思われ、本書の読みどころは、著者がシリアに定期的に通うようになってからの、ラドワン、ラドワンの家族であるアブデュルラティーフ一家の人々、ラドワンの友人達との濃密なやり取りと、その中に見えるシリア人(アラブ人ムスリム)の信条・文化・生活、そして、そのシリア人の日常を根本から崩壊させたシリア内戦に関する、詳細な記述である。 私はノンフィクションの中でも、特に国際的な紛争や内戦に関心があるため、それらを取材した、長倉洋海、山本美香、佐藤和孝、高橋真樹、橋本昇、安田純平、藤原亮司、川畑嘉文等、多数の(フォト)ジャーナリストの著書を読んできたが、当事者たちの状況を、内側から、かつ、ここまで多面的に描いたものは稀で、大変興味深く読むことができた。 そして、最も印象に残ったのは、内戦前には、ラドワンと共に沙漠でラクダを放牧し、甘いお茶を飲みながら談笑していた仲間達が、ひょんなきっかけと成り行きで、内戦勃発後は異なる立場・境遇に置かれるという、残酷な現実であった。 戦争は、人間の行為の中で最も愚かなものであることは間違いない。しかし、現実には容易に無くならないものでもある。(私は理想主義者なので、人間は戦争をなくすことができると信じているが。。。) そうした世界で、我々は何を拠り所にして生きればいいのか。。。それはおそらく、著者が最後に語っていることなのだろう。「人間がただ淡々とそこに生きている。その姿こそが尊い。・・・私は歩き続ける。・・・まだ見ぬ、人間の土地へ。」 厳しい現実の中に自ら身を置き、それを率直に描きつつ、未来への希望も感じさせてくれる好著である。 (2024年3月了)

Posted by ブクログ

2023/06/23

シリアの内戦は2011年に始まり現在も続き、泥沼化している。 反政府勢力の戦死・犠牲者数は50万人、難民は400万人以上、国内避難民は760万人とも言われている。アサド大統領の政府勢力はロシアの支援を受けている。反政府勢力は、現在では欧米諸国に支持されていたが、一時はISやクルド...

シリアの内戦は2011年に始まり現在も続き、泥沼化している。 反政府勢力の戦死・犠牲者数は50万人、難民は400万人以上、国内避難民は760万人とも言われている。アサド大統領の政府勢力はロシアの支援を受けている。反政府勢力は、現在では欧米諸国に支持されていたが、一時はISやクルド人勢力が内戦に参加し、何がどのように戦っているのかも不明確な状態が続いていた時期もあったようである。また、最近ではサウジアラビアを含むアラブ連盟が12年ぶりにシリアの復帰を容認する等、外部の者にはにわかに何がどうなっているのかが分かりにくい状態が続いていると言える。いずれにせよ、シリア国民にとっては大災厄ということである。 筆者の小松由佳さんは、2008年夏に長い旅に出る。そしてその旅の途中で、内戦前のシリアに滞在、そこでアブドュルラティーフ一家と仲良くなる。また、その家族の一員であった、ラドワンという、シリア人男性と惹かれ合う。 本書は、内戦前後のアブドュルラティーフ家の姿を描くことにより、シリア内戦の実際を描くという軸と、小松さんとラドワンの男女、そして夫婦の物語を描くという軸の2つの軸で描かれている。 内戦の悲惨さや、それに翻弄されるアブドュルラティーフ家の姿も何とも言えず悲しいが、物語全体を通じて、ラドワンと人生を共にしようとする小松さんの強さに感銘を覚える。

Posted by ブクログ

2023/01/19

人間の土地へ #小松由佳 #集英社 #読了 シリアで起きていることが想像できた。内戦の中に生きる人々。人間は強いし弱い。兵士でさえさまざまな思い、境遇があるのだと思った。「祈りと感謝を持って生きる」が印象に残ったのは今の自分に足りていないからだろう。素晴らしい本でした。もっと学び...

人間の土地へ #小松由佳 #集英社 #読了 シリアで起きていることが想像できた。内戦の中に生きる人々。人間は強いし弱い。兵士でさえさまざまな思い、境遇があるのだと思った。「祈りと感謝を持って生きる」が印象に残ったのは今の自分に足りていないからだろう。素晴らしい本でした。もっと学びたい。

Posted by ブクログ

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