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自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く 角川ソフィア文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2020/09/24 |
JAN | 9784044006204 |
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自閉症は津軽弁を話さない
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津軽地域で乳幼児検診にかかわる著者の奥さんの「(お母さんはバリバリの津軽弁なのに)自閉症のお子さんは標準語でしか喋らない」」との噂話に「じゃあちゃんと調べてやる」と宣言し、「自閉症と方言」について研究を行う。自閉症と方言は発音の問題(先行研究多数)と断じていたが、その結果は著者を...
津軽地域で乳幼児検診にかかわる著者の奥さんの「(お母さんはバリバリの津軽弁なのに)自閉症のお子さんは標準語でしか喋らない」」との噂話に「じゃあちゃんと調べてやる」と宣言し、「自閉症と方言」について研究を行う。自閉症と方言は発音の問題(先行研究多数)と断じていたが、その結果は著者を驚かせるのに十分すぎるものだった。 まず、津軽地域での研究では、自閉症(以下ASD)児は方言を発する頻度が目立ったが、著者はそれを「ASDの発話にみられる独特のアクセントやイントネーションは、方言を多用される社会では方言を使わないという印象として捉えられるのか。それは現場感覚なものだろう。妻の言うことも一理あるかも」と、率直な感想を抱いた。 だが、著者は「津軽弁(方言)を話さない=自閉症」という誤った図式が定着してしまわないよう、丁寧に研究を進めている。 津軽(青森県から全にわたって研究を行うのであった。方言について、ASD児が方言を獲得する過程についても丁寧な研究が行われており、当事者や当事者家族のみならず、TD(定型発達)の方々にも一読してほしいと思った。有名な「サリーとアン」の実験も出てきます。心理的または社会的な障害とする論もあり、非常に興味深く拝読させていただいた。 本書のデータも内容も大変興味深いものだった。噂を噂で終わらせまいとする著者の熱意に痺れる。読むのに少し時間がかかったが、読み応えがあった。続編も出ているとの情報を得たが、直ぐには私のお粗末な脳髄で情報整理ができそうにないため、間を開けて取り組もうと思った。 難解な専門用語が出てくる(角川ソフィア文庫あるある)けれども、大体気合い(著者の)と文章力(著者の)でなんとかなります! 私自身、ASDの傾向もあると主治医に口頭で言われたことがある。また詳しく訊いてみようと思った。場合によってはnoteに書きます!
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本の雑誌の研究者本の特集を読んで、面白そうだったので。 角川ソフィア文庫なんて(失礼)ほとんど読んだことがないかも。 内容も興味深くて面白かった。 たしかに私も方言地方出身だが、思い返すと皆方言を話していなかった。 どこから言語を習得しているのか、そういうことだったのか…
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自閉症の子供は津軽弁を話さないという夫婦の何気ない話題を、しっかりと地に足のついた調査に発展させていて興味深い。 まず調査したこととしては、本当に津軽弁話さないのか?ということ。臨床心理士の妻の言葉を否定するため?の調査であったが、調べてみると津軽弁どころか、方言そのものを話さ...
自閉症の子供は津軽弁を話さないという夫婦の何気ない話題を、しっかりと地に足のついた調査に発展させていて興味深い。 まず調査したこととしては、本当に津軽弁話さないのか?ということ。臨床心理士の妻の言葉を否定するため?の調査であったが、調べてみると津軽弁どころか、方言そのものを話さない傾向が見えてくる。 ではなぜ方言を話さないのか? なぜ共通語で話すのか? そうした小さな疑問に仮説を作りながら、筆者なりの解答を得ていく、そのプロセスが丁寧に語られる。 すこし回りくどく感じる人もいるかも知れないが、地に足のついた答えに辿り着くためには、このくらい地道に答えを積み上げていくことが大切なのだと思う。 研究の方法も理解できるため、なかなか面白い。 自閉症者が苦手とすることも、この調査で少し見えてきた。 方言の役割、言葉の習得にまで話は及び、言語学の面白さだけではなく、発達についても考えさせられる。 それにしても、メディアが言葉の発達に一躍買っているとすれば、昔の自閉症者はどのように言語を学んでいたのだろう。 昔は今ほど自閉症者がいなかったのだろうか。 この本を読んで、気になることも増えた。
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