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定本 災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか
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定本 災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか

レベッカ・ソルニット(著者), 高月園子(訳者)

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定本 災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 亜紀書房
発売年月日 2020/09/18
JAN 9784750516622

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商品レビュー

4

7件のお客様レビュー

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2023/04/14

P68でギブアップ。 最後まで読んでないけど「行政ダメ弱者サイコー」な感じ。 自分の主義主張を掲げる材料として災害を利用するのは不謹慎。

Posted by ブクログ

2022/08/03

自然災害は誰もが恐れ、できることなら起こらないでほしいと望むものだと思います。 しかし、自然災害は起こります。現在でも日本は南海トラフ地震や首都直下型地震などの災害が来る来ると言われており、人々の災害への関心も高まっていると感じます。 アメリカで起きたハリケーンや同時多発テロ事...

自然災害は誰もが恐れ、できることなら起こらないでほしいと望むものだと思います。 しかし、自然災害は起こります。現在でも日本は南海トラフ地震や首都直下型地震などの災害が来る来ると言われており、人々の災害への関心も高まっていると感じます。 アメリカで起きたハリケーンや同時多発テロ事件が起きた時に人々が利他的になり共同することが実例と多くの引用を用いて記されていたためとても説得力のあるものでした。(ただ、文章のところどころが正直読みづらく、飛ばしとばしで読んでしまいました) 私は直接的な被災経験はありませんが、大学2年次に台風による水害のボランティアと東日本大震災の被災地訪問、被災者との交流の経験があります。 そこで学び、感じたことはまさにこの本に書かれている内容そのものだったと思います。 仲間たちと学んだことをまとめると 「未災地は将来の被災地になる」 「私達が東日本大震災を伝えられる最後の世代」 ということになりました。

Posted by ブクログ

2022/06/27

災害時になぜかユートピア的な利他的なコミュニティがたちあがることについてのソルニットの本。 ソルニットは、社会変革のアクティヴィストだったり、フェミニズムの論者だったり、歴史社会文化に関する著作家であったり、さまざまな側面があって、それぞれに素敵な本を書いている。 そうしたソ...

災害時になぜかユートピア的な利他的なコミュニティがたちあがることについてのソルニットの本。 ソルニットは、社会変革のアクティヴィストだったり、フェミニズムの論者だったり、歴史社会文化に関する著作家であったり、さまざまな側面があって、それぞれに素敵な本を書いている。 そうしたソルニットの作品の一つで、以前から気にはなっていたが、なんとなく本の内容は想像できる感じがしたので、読むのを先送りにしていた。 2020年に定本という形で全訳版がでたのを発見して、遅ればせながら、読んでみた。 まずは、本が届いてその厚さに驚いた。注までいれると500ページを超える大著である。なんとなく、300ページくらいのエッセイ集のようなものを想像していたのだ。 で、読んでみると、これまた本格的な文献と可能な範囲でのインタビュー調査を踏まえた本格的な論考になっている。 話は20世紀初めのサンフランシスコ地震から始まる。地震とその結果生じた大火事の影響で避難民がでたのだが、かれらのなかで自発的な利他的なコミュニティが立ち上がっていく姿が感動的に描かれる。そして、このことによってその後の人生が変わった人たちの話が紹介される。一方、良いことだけではなく、大災害にともなってエゴとエゴとのぶつかりあい無法状態、財産の略奪をおそれた権力側が、軍隊や警察をつかって法と秩序をもたらそうとして、より被害を拡大していく、いわば災害を人災化していくプロセスも描かれている。 この話しを起点にハリファックスの大爆発、ロンドン大空襲、メキシコシティ大地震、911と議論は進み、最後はカトリーナによるニューオリンズの被害などで、同じようなことが生じていることを丁寧に紹介している。 アメリカの事例が中心であるが、まずは、ここまでしっかり調査してくれていることが素晴らしいと思った。 その上で、災害時などにおいて、 ・厳しい状態のなかで人間は利他的な行動をとり、ユートピア的なコミュニティが生まれ出るということは、しばしば起きるということ ・一方で、権力者側では、秩序が崩壊すると、略奪行為、残虐行為など無法状態が生じるという固定観念が強く、実態を悪化させる傾向があること ・そして、災害がおさまると、また日常が戻ってきて、ユートピア的なコミュニティは消滅する傾向にある ということが傾向としてあることを指摘している。 いわれてみれば、そうだろうなと思うのだけど、現代の社会の常識では、やはり災害時においてはエゴイスティックな無法状態になるのではないかという恐れが相当に強いことを再確認した。これは人間性に関する近代的な利己的な個人という仮定が自明のこととして埋め込まれている感じ。 この本で書かれていることは、わたしがここ数年ぼんやりと考えていた問題意識にとても近いことがわかった。 まずは、ハンナ・アーレントの議論で、市民参加の直接民主主義的な評議会が革命時などにおいてしばしば生じるというものがあるのだが、ここでソルニットのいう災害ユートピアはきわめて近いものがある。(パリ・コミューンについては、アーレントもソルニットも言及している) アーレントは、その評議会は短時間しか生じないのだが、それを持続できる可能性はないかということを考えていて、そのあたりへの関心も共通するものだと思う。(ソルニットがアーレントに言及していないことが不思議だ。これだけたくさんの文献調査をやっているわけだから、読んでないわけでもないと思うのだが) そして、もう一つの関心時は、組織開発などで、組織がカオスになるとそこから自己組織化であたらしい組織が生まれ出てくるという議論があって、そういうことがあることはそのとおりなのだが、そうした自己組織化のコミュニティの脆弱性やそれを抑圧・管理しようとしたりする権力の働きも自然な反応ででてくると思っていて、そのあたりがずっと気になっていた。 組織は、社会よりも規模は小さいので、そこはうまくマネジメントできるのかもしれないが(マネジメントというところで自己組織化ではないわけだが)、カオスが生み出すネガティブな側面についても意識する必要性、そして自発的な活動の持続性への意識をもつことの重要性を再確認した気がした。 もちろん、この本が、災害時、そして社会的な活動を行なっていく上で重要な視点を与えてくれることは間違いない。(個人的には、利他的な市民側コミュニティと利己主義にもとづき既存の権益をまもろうとする権力側という対立構造を強調しすぎるのはあまり良くないと思っているが。。。)

Posted by ブクログ

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