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働き方改革の世界史 ちくま新書1517
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2020/09/09 |
JAN | 9784480073310 |
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3.3
7件のお客様レビュー
タイトルは「働き方改革の世界史」だが内容は組合ばっかり。 正しくは「産業革命以降の組合史」。 日本特有の一企業内にある労働組合が左翼思想と親和性を持つ理由など書かれており興味深い。
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タイトルは、「働き方改革の世界史」であるが、内容は、「資本と労働の対立と協調の近代史」、もっといえば「経営と組合の関係の近代史 国際比較」みたいな感じで、タイトルと内容はかなり違うかな? 本を買うまえに、いわゆる「働き方改革」の本ではないことを確認していたので、とくにそこについ...
タイトルは、「働き方改革の世界史」であるが、内容は、「資本と労働の対立と協調の近代史」、もっといえば「経営と組合の関係の近代史 国際比較」みたいな感じで、タイトルと内容はかなり違うかな? 本を買うまえに、いわゆる「働き方改革」の本ではないことを確認していたので、とくにそこについては違和感はなかった。 が、驚いたのは、近代史が歴史的な流れを通じて描かれるわけではなくて、この分野の「古典」の議論を紹介しながら、イギリス、アメリカ、ドイツ、フランス、いわゆる欧米型の制度や現実の歴史が議論される。 そうした欧米型のもつ問題点を考えたときに、なぜか理想として浮かんでくるのが日本型の雇用制度というのが驚き。 たしかに、日本型の雇用制度はいわゆる「日本型経営」の重要なパートということで、70~80年代には世界の注目を浴びたのだが、その後の日本経済の凋落にともなって、忘れられていく。 と言っても、世界的にこれがよいという制度があるわけではなくて、結果的には、新自由主義的な個人と企業との関係というところに帰着しつつあるのかな? 今となっては、なんだったかわからない日本型の経営というものがあって、バブル崩壊後、それは否定され、欧米的な経営への転換をずっと模索して、一部の会社はなんとかなったのかもしれないが、日本企業の大勢は良くも悪くも日本型雇用のシステムのなかでもがいているのが現状かな。 歴史とか、国の文化、企業文化のなかでできあがったものは、なかなか変えることは難しいわけで、「過去の栄光」へのノスタルジックな退行になってしまうリスクはありつつも、なんらかの形で「日本型経営」を今のコンテクストのなかで再活用しているのが大事なのかな?と思っている。 そんな日頃の考えを、労働、雇用関係という視点でもう一度確認できるような本だったな。 歴史的な記述がもう少し欲しい気はするが、「古典」を通じて、問題にアプローチすることで、理論的に問題を理解できたと思う。 ちなみに、ここで紹介されている古典は、読んだことのないもの、というか、そんな本があることも知らなかったもの。 結構、なるほど感はあった。
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労使関係の歴史について、主に欧米の古典を紹介しながら概説した本。 数年前に「ジョブ型」に触れた時も新鮮で仕方なかったが、本テーマも初耳な事ばかり。しかしまたもジョブ型/メンバーシップ型に接続する議論になるとは(考えてみれば当然だけど)意外だった。また欧米のジョブ型と一口に言っても...
労使関係の歴史について、主に欧米の古典を紹介しながら概説した本。 数年前に「ジョブ型」に触れた時も新鮮で仕方なかったが、本テーマも初耳な事ばかり。しかしまたもジョブ型/メンバーシップ型に接続する議論になるとは(考えてみれば当然だけど)意外だった。また欧米のジョブ型と一口に言っても歴史的経緯や背景から色々な違いや時代毎の変化があって、単純に良し悪しは語れない事も痛感した。 日本の労使関係論は切れ味鋭い渾身の一冊のみ紹介となっているが、連載は更に継続中の様なので、続編にも期待したい…。
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