精神科訪問看護テキスト 利用者と家族の地域生活を支えるために

公益財団法人日本訪問看護財団(編者), 萱間真美(編者), 一般社団法人日本精神科看護協会(編者), 全国訪問看護事業協会(監修)

• 販売会社／発売会社: 中央法規出版
• 発売年月日: 2020/08/22
• JAN: 9784805881767

商品レビュー

2022/01/05

ストレングスモデルが用いた訪問看護がめざすのは、利用者のリカバリーです。リカバリーにはバイタルサインズや体の状態を表す客観的な指標で観察できる「客観的なリカバリー」と利用者自身が回復を感じる「主観的なリカバリー「がある。

医療には、急性期の問題解決を中心とした支援の時期と、リカバリーを思考したストレングスモデルを用いた回復期の支援の時期の双方がある

精神障がい者の家族等も精神科訪問看護の対象とされたことで、診療報酬が支払われるようになった

本人が生活保護を受給している場合は、市区町村の生活保護担当者に訪問看護を受けることを伝えます。交通費は生活保護科に請求することになりますが、請求方法が市区町村で異なるため確認が必要

病院等と違い、訪問看護の費用はつどの支払いにならないことが多く、1ヶ月分の費用だと高額に感じる人もいます。サービスが始まって時間が経ってから支払いトラブルが生じると、互いに消耗する

サービス担当者には守秘義務が法律で定められていることを説明したうえで、主治医に対して報告書を提出する義務があることや、よりよいサービスを提供するために関係者と情報共有する場合があることを理解してもらう必要がある。情報共有を行う際には、事前に本人の了承を得てから共有を図るということを説明し、同意書にサインを貰う。

精神科訪問看護では、本人のいつもと違う小さな違和感を感じとることが、症状の悪化の早期発見ともいえ、崩れ始めた状態を早期に元の状態に戻すことにも繋がる

利用者が薬を飲んでいるか、いないかが問題ではありません。そして飲ませることが支援ではありません。服薬支援に入る前に、利用者自らが能動的に資料に参画、納得し、薬物療法を自ら選択していることが重要。

コンプライアンスではなく、アドヒアランス

支援のレベルは大まかに、「具体的な支援を行う」「相談・助言・情報提供を行う」「見守り・支持、強化を行う」の3つに分類できる