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性からよむ江戸時代 生活の現場から 岩波新書1844
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2020/08/21 |
JAN | 9784004318446 |
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性からよむ江戸時代
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商品レビュー
3.8
15件のお客様レビュー
性は人間と人間社会にとって避けられない営みであり,時代や場所で性をどのように扱っていたかは興味深い。生物的な営みは大きく変わらない(変えられない)が,どのような意味を持たせるかは時代背景やその価値観によって変わるため,江戸時代と現代とは異なる。交わる,孕む,産む,堕ろす,間引く,...
性は人間と人間社会にとって避けられない営みであり,時代や場所で性をどのように扱っていたかは興味深い。生物的な営みは大きく変わらない(変えられない)が,どのような意味を持たせるかは時代背景やその価値観によって変わるため,江戸時代と現代とは異なる。交わる,孕む,産む,堕ろす,間引く,買う,売る,といった動詞をキーワードに江戸時代の性の捉え方を解説する。江戸時代あるいは日本の性がおおらかという表現がよくあるが,明治時代に入って急速な西洋化による大転換の影響が大きそうだ。性は命に対する見方にも影響を受けるのだろう。
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性の言葉の語源、心をまっすぐにして生きることにある。 江戸時代前期は、交合について、割と奔放。後期は、打って変わって、家計の存続ということで、性交渉と家族が一体化して、前期ほど頻繁な交渉は避けるようにと養生訓で言われるようになる。いわゆる武士道というやつになる 今まで江戸時...
性の言葉の語源、心をまっすぐにして生きることにある。 江戸時代前期は、交合について、割と奔放。後期は、打って変わって、家計の存続ということで、性交渉と家族が一体化して、前期ほど頻繁な交渉は避けるようにと養生訓で言われるようになる。いわゆる武士道というやつになる 今まで江戸時代全体で、筆者も語る「性についておおらかな江戸時代」という印象が強かったが、後期になると、全く反対とはビックリ。 現代武士道は売れていて、今に伝わる本であるが、見方が変わったかも。至上な生き方的な感じで見るのもどうかと思った。遊女と妻の差別化、セックスレスとか、恋人とセフレのいざこざとか、 性についてわだかまりがたくさん語られる現代だけど、ここにもしかして真髄ある?のかな
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史料をもとに論じる歷史研究において、「からだ」と「こころ」がテーマになったのは1990年代、「性」がテーマになったのはそれよりさらに遅く、2000年以降のことである、と著者はいう(iiiページ)。そんなに遅かったかしらんという感じがしなくもないが、比較的最近であることには間違いな...
史料をもとに論じる歷史研究において、「からだ」と「こころ」がテーマになったのは1990年代、「性」がテーマになったのはそれよりさらに遅く、2000年以降のことである、と著者はいう(iiiページ)。そんなに遅かったかしらんという感じがしなくもないが、比較的最近であることには間違いなかろう。ことに江戸時代となると史料的制約もあってそうした側面が強いことはわかる。 本書はそんな研究状況のなかにあっても見いだされてきたレアな史料に基づいた「性からよむ江戸時代」である。 第一章は小林一茶と妻・菊の性の営みを、一茶の『七番日記』から読み解いていく。なぜ一茶は執拗に「交合」を記録したのか。第二章は「不義の子」をめぐる善次郎ときやのもめ事に関する裁判記録が取り上げられる。第三章は、産む、堕ろす、間引くという観点から医者・千葉理安の診療記録から。お産の現場が文字史料として残っていることは非常に珍しい。第四章は、「太助の日記」から性売買の大衆化について考察される。そして、第五章で江戸時代の性について総括されている。 他人のセックスの記録などあまり興味がないので、たとえそれが江戸時代の有名人のものだとしても、生々しすぎてちょっと引いてしまったのが第一章。しかし、第二章からは興味深い史料の紹介とそれに基づく江戸時代の日常生活についての鋭い考察が展開されて面白かった。性の問題は、妊娠・出産管理政策=人口管理政策や労働問題にも繋がってくる。そこに家とか藩とかという問題も絡んでくるわけで、時代の全体像を考える上で性の視点は欠かせないのである。
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