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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | みすず書房 |
| 発売年月日 | 2020/07/02 |
| JAN | 9784622088004 |

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商品レビュー
3.5
4件のお客様レビュー
あえてワイルドにアレンジされているのが良い。童話はシンプルかつ教訓を前面に押し出すと共感のしやすさが減ってしまう。その点本書の場合は、ほどよく毒気があるので思春期の子供に刺さりやすいように思う。 あとがきにも述べられているように、3話とも、、登場人物双方に視点を移して共感してみる...
あえてワイルドにアレンジされているのが良い。童話はシンプルかつ教訓を前面に押し出すと共感のしやすさが減ってしまう。その点本書の場合は、ほどよく毒気があるので思春期の子供に刺さりやすいように思う。 あとがきにも述べられているように、3話とも、、登場人物双方に視点を移して共感してみるのがよい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
トニ・モリスン作品。息子のスレイド・モリスンと共作となってた。 絵本と思って借りたのに、中身は漫画みたいになっていた。こんな形とは思ってなかった。 物語は三つ。 最後に、翻訳者の言葉として物語の説明も書いてあった。元の物語と、この作品の解釈まで丁寧に書かれている。また作者の思いも書かれていた。……トニ・モリスンは2019年に亡くなっていることも書かれてた。 『アリとキリギリス』 働き者のアリと遊び暮らすキリギリスの話。ただ、この物語は、しっかり両者が書かれている。アリは冬の準備のために忙しくしながらも、キリギリスの歌を聞いて踊り出す。キリギリスは自分の音楽に誇りを持っていて「アートは仕事」と言い切る。 アリは最後までキリギリスを馬鹿にして家に入れない。キリギリスはそのまま立ち去る。 『ライオンとネズミ』 いばりんぼうのライオンを小さなネズミが助ける。すると、ネズミはライオンのように振る舞い、他の動物たちの尊敬を欲しがる。ライオンはそれに意味がないことを知って、ネズミに全てを譲って、立ち去る。 「じぶんに自信のないやつが いじめっ子なのさ」ライオンの最後の言葉が印象的。 『おじいちゃんとヘビ』 学校に行きたくないという孫におじいちゃんが語る。 うっかりヘビを車でひいてしまったおじいちゃんはヘビに家に連れていくように言われる。ヘビは毒ヘビで「かもうなんて思いもしない」というヘビを信用しておじいちゃんはヘビを家に連れて行き、一緒に寝起きをする。ところが、ヘビはおじいちゃんを噛む。なぜ?と問うおじいちゃんにヘビは「おいおい おれは ヘビだぜ。しっていただろ」と返した。 おじいちゃんは孫にブーツになったヘビを見せる。 一緒に暮らして仲良くなっていた友だちのヘビをブーツに仕立てるのホラーかなと思ってしまった。 孫にはこの話から「学びが大切」ということを教え、学校に行きなということを伝える……。その辺りは端折ってあったけど、解説にはそう書いてあった。 どの物語も癖が強すぎだけど、印象的。伝えたいことも分かりやすい。 小学校高学年向けなのかな。大人も考えさせられる。 そして、タイトルの『どっちの勝ち?』は、勝ちも負けもないのだと思う。 『アリとキリギリス』では、アリが勝ってるように見えるけど、最後の絵ではキリギリスが堂々としていて、アリには迷いがあるように見えた。 『ライオンとネズミ』では、ネズミが偉そうにしているので勝っているように見えるけど、周囲には誰もいない。ライオンも家を追い出されてはいるけど、偉そうにすることをやめただけでみじめなわけでも負けてるわけでもない。 『おじいちゃんとヘビ』では、おじいちゃんが生き残ってヘビが死んでいる。これもおじいちゃんの勝ちに見えるけれど、おじいちゃんもヘビを殺すという裏切りを行っている。ヘビもおじいちゃんも裏切っているという点では同じで、勝者がいない。 勝ちも負けもない世界で、勝ちと負けをどうつけるのか。 点数制のゲームなら勝ち負けでいいのだけど、人生はそう簡単ではないよねという物語3つ。 興味深かった。ごちそうさまでした。
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イソップを元にした寓話だが、より現代的な物語となっている。 「アリとキリギリス」は、キリギリスに「アートは仕事だ!」と言わせ、芸術家のプライドを表現する。でも、これに関してはレオ・レオニの『フレデリック』の方がいいと思う。 「ライオンとネズミ」はネズミがライオンのトゲを抜いた後の物語が、味わい深い。トゲを抜いてライオンの恩人となったネズミは、自分もライオンと同じ権力があると勘違いし、横暴に振る舞うようになる。一方ライオンはトゲが刺さったとき、自分より下だと思っていた生き物達に相手にされず、今まで文字通り歯牙にもかけなかったネズミに助けられたことで、それまでの自信や誇りは何の根拠もなかったことに気づき、引きこもる。そこにつけ込むネズミのいやらしさがリアル。 「強くても弱くても大きくても小さくてもかんけいない じぶんに自信のないやつがいじめっ子なのさ」とライオンは呟く。 「おじいちゃんとヘビ」は「旅人とマムシ」をベースにしているが、ちょっと分かりにくい。巻末の翻訳者の解説で納得できた。おじいちゃんの家で暮らすようになったベビが増長していく様子は「ライオンとネズミ」のネズミと似て本当にいやらしく感じる。上手いな。 「小学3年生までに学習する漢字をつかっています」と書いてあり、小学校中学年から読めるようになっているし、実際読めるとは思うが、きちんと理解できるのは、もっと上の年齢だろう。 絵はなかなかいいが、その生き物に似せて描く画家ではなく、虫、猿、ヘビはその生き物と似ていない。特に虫。こういう絵を面白がれる感性のある子どもには良いが、やはりちょっと大人向きという気がする。 トニ・モリスンとその息子スレイドが物語を書いているが、スレイドは45歳で膵臓癌で亡くなっている。
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