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どっちの勝ち? の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2020/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イソップを元にした寓話だが、より現代的な物語となっている。 「アリとキリギリス」は、キリギリスに「アートは仕事だ!」と言わせ、芸術家のプライドを表現する。でも、これに関してはレオ・レオニの『フレデリック』の方がいいと思う。 「ライオンとネズミ」はネズミがライオンのトゲを抜いた後の物語が、味わい深い。トゲを抜いてライオンの恩人となったネズミは、自分もライオンと同じ権力があると勘違いし、横暴に振る舞うようになる。一方ライオンはトゲが刺さったとき、自分より下だと思っていた生き物達に相手にされず、今まで文字通り歯牙にもかけなかったネズミに助けられたことで、それまでの自信や誇りは何の根拠もなかったことに気づき、引きこもる。そこにつけ込むネズミのいやらしさがリアル。 「強くても弱くても大きくても小さくてもかんけいない じぶんに自信のないやつがいじめっ子なのさ」とライオンは呟く。 「おじいちゃんとヘビ」は「旅人とマムシ」をベースにしているが、ちょっと分かりにくい。巻末の翻訳者の解説で納得できた。おじいちゃんの家で暮らすようになったベビが増長していく様子は「ライオンとネズミ」のネズミと似て本当にいやらしく感じる。上手いな。 「小学3年生までに学習する漢字をつかっています」と書いてあり、小学校中学年から読めるようになっているし、実際読めるとは思うが、きちんと理解できるのは、もっと上の年齢だろう。 絵はなかなかいいが、その生き物に似せて描く画家ではなく、虫、猿、ヘビはその生き物と似ていない。特に虫。こういう絵を面白がれる感性のある子どもには良いが、やはりちょっと大人向きという気がする。 トニ・モリスンとその息子スレイドが物語を書いているが、スレイドは45歳で膵臓癌で亡くなっている。

Posted byブクログ

2020/08/30

イソップの話をベースに、3話をトニ・モリソンが息子さんとともにリメイク。コミック仕立てになっています。 この本を面白がれるのは、なかなかのセンスが必要なのでは?

Posted byブクログ