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喪われた少女 小学館文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2020/08/05 |
JAN | 9784094068061 |
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喪われた少女
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商品レビュー
3.8
11件のお客様レビュー
『闇という名の娘』に続くシリーズ2作目。 このシリーズは、回を重ねるごとに過去に戻るのだ。 主人公のフルダ・ヘルマンスドッティルは、前作では定年間近だったが、今作では10数年遡り、まだ50歳。偉くなりたいという野心の炎は赤々と燃えている。 フルダという人間は、非常に頑固で扱いに...
『闇という名の娘』に続くシリーズ2作目。 このシリーズは、回を重ねるごとに過去に戻るのだ。 主人公のフルダ・ヘルマンスドッティルは、前作では定年間近だったが、今作では10数年遡り、まだ50歳。偉くなりたいという野心の炎は赤々と燃えている。 フルダという人間は、非常に頑固で扱いにくい一面がある。 それは彼女が幼い頃、ある理由から施設に預けられていたからなのか。 その頑固さ故なのか母親と心を通わせることができなかった。その人間としての不完全さが、彼女自身を傷つけているのではないかと思う。 起った事件についていうと、前回の話より今回の話のほうが分かりやすく、読みやすかった。 10年前に起こった、山の中の別荘で女の子が殺害された事件。捕まった犯人はなんと彼女の父親で、彼は獄中で自殺した。 10年後、その女の子の死を悼むために集まろうと、4人(男性2人・女性2人、うち1人は被害者女性の弟であり、犯人の息子である)が無人島を訪れるが、そこでまた死人が出てしまう。この事件は傷心の(あの悲惨な出来事が起こった直後だもの)フルダが担当することになった。誰もが何かを隠している状況の中で事件を解決するには、まず、10年前の事件に隠された恐るべき秘密を暴かなければならない。 フルダの父親についてのエピソードは特によかった。本当に知りたかった真実を手に入れることができない可哀相なフルダ。誰よりも優秀な刑事のはずなのに。 憐れに思えたし、ある意味滑稽にも感じた。 物語の最後に、これからの自分の人生や死について、思いを馳せる言葉すら。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ともかく、主人公が不幸過ぎる。そして事件の当事者達も酷すぎるな。この作家さんは残酷だよ。 ミステリーとして面白いが解決が少し安易かな?まぁ登場人物が少ないので犯人を推理するのは容易だった。 イヤミスみたいな物で、読後感の悪さはなかなかでした。 最後の主人公の願いも一冊目を読み終わってるだけに、凄い皮肉だ。
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フルダシリーズ2作目。1作目の解説で、2作目の紹介が有ったのでフムフムと。 前回のフルダはいわば「人生の難破船」的精神状態。崩れ落ちて行く周囲の世界の合間でどこまでが現実やら、どれが現時点やら、こちらも雪盲状態?で読み終えた。この作家さん、独特の精神世界。センテンスの短さ、驚くほ...
フルダシリーズ2作目。1作目の解説で、2作目の紹介が有ったのでフムフムと。 前回のフルダはいわば「人生の難破船」的精神状態。崩れ落ちて行く周囲の世界の合間でどこまでが現実やら、どれが現時点やら、こちらも雪盲状態?で読み終えた。この作家さん、独特の精神世界。センテンスの短さ、驚くほど文字数の少ない症候性で抜群の読み易さというか「読む絵本」的。 そうはいってもひしひし迫る冷たさと嘘寒い恐怖の高まりは今回も同様。 若返っているはずのフルダはなんか老成している感じ。 前作は夫との関係、哀しい娘の生涯が語られたが今回はフルダ自体の出生の秘密。 アイルランド版朦朧体とでも言えるかな。
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