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文学こそ最高の教養である 光文社新書1075
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2020/07/16 |
JAN | 9784334044824 |
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文学こそ最高の教養である
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商品レビュー
4.1
8件のお客様レビュー
〈社会を、人間を、広く、 深く知るのに 最も役立つのが 「文学」だ〉 他のすべての芸術にも言えることだけど、文学というものは、人の気持ちがあふれ出して結晶化したものだと思う。だから、古代から現代まで人々がどう生きてきたか、どういう気持ちを抱いてどう整理してどう行動してきたかが、...
〈社会を、人間を、広く、 深く知るのに 最も役立つのが 「文学」だ〉 他のすべての芸術にも言えることだけど、文学というものは、人の気持ちがあふれ出して結晶化したものだと思う。だから、古代から現代まで人々がどう生きてきたか、どういう気持ちを抱いてどう整理してどう行動してきたかが、書物には書いてある。 ちょっと落ち込んでいたとき、他の人たちは心の決着をどうつけているのか知りたくなり、それにはやはり読書だと思ったら、本書の帯に大きく書いてある冒頭の言葉が目についた。その時の自分の思いにあまりにドンピシャだったので驚いた。もう読むっきゃなかった。 本書は、紀伊國屋書店新宿本店の読書会イベントが書籍化されたもので、光文社古典新訳文庫の編集長である駒井稔さんと、その翻訳者の方々とのやりとりが収録されている。翻訳者たちが駒井さんの質問に答えながら、その作家や作品について、また翻訳の苦労、ご自身の好きな本など、さまざまなことを語っている。 フランス文学からは、プレヴォ『マノン・レスコー』(野崎歓)、ロブ=グリエ『消しゴム』(中条省平)、フローベール『三つの物語』(谷口亜沙子)、プルースト『失われた時を求めて』(高遠弘美)の4夜、ドイツ文学から、トーマス・マン『ヴェネチアに死す』と『だまされた女/すげかえられた首』(岸美光)、ショーペンハウアー『幸福について』(鈴木芳子)の2夜、英米文学からは、デフォー『ロビンソン・クルーソー』(唐戸信嘉)、オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』(黒原敏行)、メルヴィル『書記バートルビー/漂流船』(牧野有通)の3夜、ロシア文学から、ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』と『絶望』(貝澤哉)、ドストエフスキー『賭博者』(亀山郁夫)の2夜、日本文学からは鴨長明『方丈記』(蜂飼耳)の1夜、アフリカ文学からアチェべ『崩れゆく絆』(粟飯原文子)の1夜、ギリシア哲学からプラトン『ソクラテスの弁明』(納富信留)の1夜。で、計14夜。 このイベントは、2014年10月に開始され、2020年1月のドストエフスキーの会で60回目を迎えた後、コロナ禍により一旦休止、2024年7月現在ではZoom配信にて続行中、6月24日に101回目を迎えたらしい。 翻訳者の話を聞ける機会などなかなかないので、この本のおかげで私も貴重なお話をたくさん聞かせていただいた。ほぼ600ページある分厚い新書だけど、字が大きめで対談形式だから気軽に読める。 昔(古典)からずっと、さまざまな文学作品が世界中に存在し、それを自分の母国語でこんなに自由に読ませてもらえて、人生を学ばせてもらえる。なんてうれしくありがたいことだろう。 〈言葉を大切にしないと、文化が衰退し、人間の思考力が衰える。思考を惜しむ人間はダメになっていく〉 自分の頭で考えていることや物語を文章に紡ぎ出す作家、外国の言葉をわかる言葉に置き換えてくれる翻訳者、本を作る人、売ってくれる人、書店や売り場に運搬してくれる人など、「本」にまつわるすべての人たちに感謝し、これからも豊潤な文学の海を泳いでゆこう。
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光文社古典新訳文庫の翻訳者とのトークイベントを纏めた本書。正しい訳と絶妙な意訳の境界線を模索してお仕事されている翻訳者の方々のこぼれ話に興味津々。かなりボリュームがある本だが、興味深く読めた。個人的には英米文学以降の章から読みやすく、紹介されている古典への興味が増す内容だった。...
光文社古典新訳文庫の翻訳者とのトークイベントを纏めた本書。正しい訳と絶妙な意訳の境界線を模索してお仕事されている翻訳者の方々のこぼれ話に興味津々。かなりボリュームがある本だが、興味深く読めた。個人的には英米文学以降の章から読みやすく、紹介されている古典への興味が増す内容だった。ソクラテスの無知の知について、ほとんどの日本人が意味を間違った解釈で多用しているという説明にびっくり。「私は知らないので、知らないと思っています」と繰り返しているだけで、「知らないということを知っています」とは一言も言っていないのだとか。
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『ソクラテスの弁明』 日本では知らないことを知っているという「無知の知」が非常に有名だが、実はそのような記述は1行もなく、本来は「私は知らないので、知らないと思っている」という趣旨。納富氏は「不知の自覚」と呼んでいる。
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