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シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々 河出文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2020/04/07 |
| JAN | 9784309467146 |
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シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々
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シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々
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商品レビュー
3.9
35件のお客様レビュー
パリのとある書店での暮らしを描いたノンフィクション。 あまり自分にはハマらなかったけど、世界にはこんな人たちもいるんだなと思いながら読んだ。
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カナダ人の新聞記者がトラブルに巻き込まれて本国にいられなくなり、パリに逃げてきて、「シェイクスピアアンドカンパニー」という名の書店(社会主義信奉者のかなり変わったお爺さん店主がいる)に寝泊まりし、そこで起こった出来事を綴ったノンフィクション。 フランスは左派が強いという漠然とし...
カナダ人の新聞記者がトラブルに巻き込まれて本国にいられなくなり、パリに逃げてきて、「シェイクスピアアンドカンパニー」という名の書店(社会主義信奉者のかなり変わったお爺さん店主がいる)に寝泊まりし、そこで起こった出来事を綴ったノンフィクション。 フランスは左派が強いという漠然としたイメージですが、その背景が(もちろんある一側面から見て、ということに過ぎませんが)、今までよりは詳しく理解できたような気がします。 おそらく世界的には有名な小説家や本の名前がいっぱい出てくるのですが、はっきり言って知らない題名のものばかりで。欧米の名著に詳しい人は興奮するくらい面白いのかも知れないし、私は「この本たちを一つ一つちゃんと調べたら教養が身につくかもなぁ」と夢想するという楽しみ方をしました。 1999年から2000年にかけてのパリで、中国人や日本人がブランドショップに行列を作るも、店側から大したものを買わせてもらえないという描写が出てきてちょっと複雑な気持ちに。 でも、そういうリアルな当時のパリのことが分かったのも面白いかな。 9.11の頃だよな、と思ってその話も出てくるかと思いましたが、よくよく考えたらあれは2001年のことで、この本の話は1999年から2000年に変わる年越しから始まってそこから1年経たないところまでしか書かれてないので、(当然ながら)いっさい触れられることはありませんでした。そこから国際情勢はガラッと変わることを考えると、多国籍な登場人物たちが無邪気に共同生活を繰り広げているという話は2000年がまさにギリギリのチャンスだったかも知れません(知らんけど)。 そんなユートピアだったあの頃の話を、さらに政治的分断が国際的に進んだ現在に読むべきかどうか(社会主義を理想としていて、若者をエコひいきや気まぐれで振り回してこき使い、86歳で20歳の女性と色恋沙汰を繰り広げ、店の経営は結局血縁者しか信用しないという店主の性格が、「魅力的」と言うには現在の価値観だとちょっとキツイ)という点と、文庫なのに1,200円(税別)という価格も、ちょっと読者を選ぶかな……という点で星をひとつ減らしました。 (もちろん今の分断の時代だからこそ共産主義者の言い分にも注意深く耳を傾けるべきという意味では、参考にはなるかも) 著者が1971年生まれなのですが、もう一人の主人公ともいえる書店店主は1919年生まれで、世代を超えた二人の人生背景を楽しめてお得な感じがしました。さらに他にも、アメリカ人、イギリス人、新疆ウイグル自治区出身の人物も出てきて、この書店に寝泊まりできる条件が「作家もしくは作家志望」なので、本好きがワールドワイドに集まった感じが楽しめる。出来事も色々、山あり谷ありで素直に読めば面白いです。 「優しき日々」の意味については作中に出てきましたが、登場人物たちのロマンスに関連する感情のもつれや、純粋にちょっと不潔(過酷)な環境は果たして優しいのだろうかと思ったり。 と、だらだらそこまでネタバレしない範囲で書いてみましたが、疑似パリ滞在記として面白いことは確かです。
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原著は2005年にフランスで発行。日本では2010年に単行本が、2020年に本書である文庫版が発売された。 カナダはオタワ出身の作家ジェレミー・マーサーが、パリの名物書店である「シェイクスピア&カンパニー書店」で暮らした不思議な数ヶ月間を語ったドキュメンタリー。筋金入りのコミュニストの店主の「見知らぬ人に冷たくするな、変装した天使かもしれないから」というモットーから、書棚の間にはいくつかのベットが置かれ、若い物書きの駆け込み寺となっていた。マーサーはある事件をきっかけにカナダでの生活を捨て、この奇妙な書店で暮らすことになる。奇人変人だらけの生活はいくつもの奇跡を起こす。理想と現実の間で巻き起こる笑いと涙と感動の人間ドラマ。 タイトルと100%ORANGEの装画に何かビビビッときて購入。あらすじも特に読まなかったのでフィクションと勝手に思っていた。読んでみるとドキュメンタリーで一瞬「間違えた」と思ったが、事実は小説より奇なりで読む手が止まらないほど最初から最後まで面白かった。奇人変人ばかりの登場人物はとても愛おしく、何より人間の逞しさを感じられて嬉しかった。まさに奇跡の本屋。 「社会主義」というと海の向こうの国の話で、歴史を見てもそれらの社会実験は失敗ばかりであるし、書籍やネットの文字で読むそれらはただ「思想」としか感じられなかった。私にとって一番の収穫は、名物店主のジョージ・ホイットマンを通して、血肉の通った社会主義を感じることができたことだ。 というのも、それは宮崎駿ファンとして嬉しい発見だった。宮崎駿の映画には表社会に生きられない人々が集まる共同体がよく出てくる。それは『紅の豚』のホテル・アドリアーノであり、『もののけ姫』のタタラ場であり、『千と千尋の神隠し」の湯屋であり、『ハウルの動く城』の城であり、『君たちはどう生きるか』の大叔父の塔である。だからと言って宮﨑駿は社会主義を啓蒙しているのではない。それらは社会主義のユートピアとして描かれているのではなく、社会での生きづらさを抱えた人々が身を寄せながら何とか生活をするための受け皿である。宮﨑駿は青春時代に思い描いた社会主義の理想を投影しながらも、現実からも逃げずに苦しい部分も描いている。だからこそ絵空事ではなく、実感を持った社会批判になっているのだ。 とはいえそれはアニメーションである。何と本書に出てくる「シェイクスピア&カンパニー書店」はそれを地で行く。なるほど、宮﨑駿が描こうとしているのは、まさにジョージが体現している反骨精神そのものであり、理想(生きがい)のために必死に生きる人間の姿ではないだろうか。時代の流れには絶対に勝てないが、自分で生き方を決めてそれを実行したジョージの人生は、世界の読者に勇気と感動を与えている。
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