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けものたちは故郷をめざす 岩波文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2020/03/15 |
| JAN | 9784003121412 |
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けものたちは故郷をめざす
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けものたちは故郷をめざす
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商品レビュー
4.2
24件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
いつかは読まなきゃなあと思っていた安部公房。最近読んだ小説のひと場面にその名が出てきて、その返却に行った際に目の前にあったからこれは今がその時だと手に取った次第。 やはりこういう古文学(私に取ってはこの年代も古文学笑)系は読みにくく感じて、気力がいる。 日本人の血をもつものが、日本以外の大地について、日本語の繊細をもってして語ったという点がまず大きく評価されているのだなあ。 普遍的文学と呼ばれているものこそ面白みを感じにくくて手を出してない気がするから、これから意識的に読んでいこう
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両親を失い、戦後の混沌とした中国からまだ見ぬ祖国日本を目指す久木青年の満洲引き揚げ記。 やはりラストは安部公房らしい作品だった。 無秩序と飢餓と極寒、そして延々と広がる荒野を抜けたとしても、柵の内側に入ることのできない獣を待ち受けるのはまた再びの荒野だけ。 戦争によって変えられた...
両親を失い、戦後の混沌とした中国からまだ見ぬ祖国日本を目指す久木青年の満洲引き揚げ記。 やはりラストは安部公房らしい作品だった。 無秩序と飢餓と極寒、そして延々と広がる荒野を抜けたとしても、柵の内側に入ることのできない獣を待ち受けるのはまた再びの荒野だけ。 戦争によって変えられた社会に翻弄され生き抜く苦しみと、引き揚げの過酷さがリアルに描かれている。
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満州で生まれ育った久木久三少年は、1945年敗戦で混乱する満州からまだ見ぬ故郷日本を目指す。引揚船に乗れず日本人としてただひとり残された把哈林 の街から逃げ出し大陸の荒野を瀋陽を目指して極限状態で南下する。冒険小説のような、成長小説のような、でもどちらでもない。故郷とは、国家とは...
満州で生まれ育った久木久三少年は、1945年敗戦で混乱する満州からまだ見ぬ故郷日本を目指す。引揚船に乗れず日本人としてただひとり残された把哈林 の街から逃げ出し大陸の荒野を瀋陽を目指して極限状態で南下する。冒険小説のような、成長小説のような、でもどちらでもない。故郷とは、国家とは、人間とは、自由とは何かを問いかける安部公房初期の傑作だ。 あとがきでリービ英雄が書いているが、日本古来の美や文化等を根拠としない、初めての普遍的文学という位置づけだそうだ。そういう作家は今でこそ多いが、確かに安部公房以前にはいない。そしてそれが安部公房がノーベル賞候補になっていた理由なのだろう。 話を戻して。大混乱の時代に、人を信じ騙され、裏切り裏切られ、生死を彷徨いながらボロボロになって前に進む久三。その過程はスピーディに読める。ロシヤ人、中国人、日本人、国籍不明な人々、誰が味方で誰が敵なのか。いや、誰もが時に味方で、時に敵なのだ。彼らはそれぞれが自分の目的のために利用し合う。久三のことなど誰も気にしていない。 そして何よりあれほど夢見た故郷は遠い。近づいても近づいても離れていく。久三少年には永遠に届かないのか。万一着いたところでそこに安心や幸福はあるのか。もはやどれがゴールかわからない。国家とは国民にとって何なのか。故郷とは何なのか。自由とは幸せなことなのか、それとも辛いことなのか。 久三が求めるべきものは何なのか。そして気も狂わんばかりのラストに絶叫しそうになるのだ。
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