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暴虎の牙
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2020/03/27 |
JAN | 9784041088975 |
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商品レビュー
3.9
165件のお客様レビュー
いよいよ「虎狼の血」シリーズ完結編です。 「凶犬の眼」では刑事大上省吾の後継者・日岡が上司に反旗を翻し田舎の駐在所に左遷され、悶々とした日々を送っていたところ、事件が起こった物語でした。本書では、日岡刑事が登場する以前に戻ります。 物語は、愚連隊「呉寅会」の代表沖虎彦他...
いよいよ「虎狼の血」シリーズ完結編です。 「凶犬の眼」では刑事大上省吾の後継者・日岡が上司に反旗を翻し田舎の駐在所に左遷され、悶々とした日々を送っていたところ、事件が起こった物語でした。本書では、日岡刑事が登場する以前に戻ります。 物語は、愚連隊「呉寅会」の代表沖虎彦他幹部の三島孝康・重田元が、「極道がなんぼのもんじゃ!」と大暴れする。ある理由から、凶暴性はヤクザを凌ぐ勢いだった。そこに刑事の渾名・「ガミさん」が登場するのです。 ガミさんは、沖が嫌いではないと著書を読みながら考えていました。 しかし、反社会的勢力の「五十子会」を襲撃する直前に、沖を逮捕します。おそらく襲撃は成功しても返り討ちで消滅するだろう。と読んでいたのでしょう。 パクることが最大の護りだと考えたのかもしれません。 (著書には、ガミさんが直接エスから情報を得たとは記述していないし最後まで誰がチクったのか謎でした) 懲役二十年、沖は桜の代紋を恨んだのではなく、ガミさんに情報を流した裏切者を只管憎み続け復讐を決意する。 沖には長い獄中生活が何の意味も成さなかった。 柚月裕子さんが指摘するヤクザ社会の悲哀がこの物語のミソではないかと思う。 読書は楽しい。
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読み出してすぐに、アレッ!と云う想いに私は駆られた。 シリーズ第一作『 孤狼の血 』での主人公、亡くなった筈の呉原東署捜査二課主任・暴力団係の班長の「大上章吾」刑事こと、パナマ帽をあみだに被る「ガミさん」が登場してくるのだ。 つまりシリーズ第三作となる『 暴虎の牙 』は、第一作の...
読み出してすぐに、アレッ!と云う想いに私は駆られた。 シリーズ第一作『 孤狼の血 』での主人公、亡くなった筈の呉原東署捜査二課主任・暴力団係の班長の「大上章吾」刑事こと、パナマ帽をあみだに被る「ガミさん」が登場してくるのだ。 つまりシリーズ第三作となる『 暴虎の牙 』は、第一作の『 孤狼の血 』に綴られた物語よりも以前の出来事が綴られているのだ。 今回の主人公は、呉寅会を率いて極道をも恐れぬ波乱万丈の生き方をした「沖虎彦」となる。 「沖」の父親は暴力団の組員で、クズのようなどうしようもない男だった。 家の金目の物は全て金に替えてしまい、小学生だった「沖」と妹の給食代さえ博打に使い込み、母親と「沖」は父親の行き過ぎた暴力に苛まれていた。 子供ながらに「沖」は、父親に殺意を抱き続けていたのだ。 そんな家庭環境で育ったこともあり、「沖」は極道をことごとく忌み嫌い、率いていた呉寅会でもターゲットは暴力団だけに絞って動いていた。 そんな生き様が「大上」の琴線に触れたのか、「沖」に対しては密かに親しみのようなものを抱くようになる。 暴力団に対し、暴力団以上の非道な闘争を繰り返す「沖」に対し、流石に相対する暴力団は呉寅会を潰しにかかる。 いよいよ苛烈な闘いを迎えようとしている寸前に、「沖」を筆頭に幼馴染の「三島孝康」、「重田元」も警察に踏み込まれ、これまでの罪状を重ね合わせて刑に服することになる。 罪の重かった「沖」は20年の懲役刑を勤め上げ、出所と同時に広島で呉寅会の再興を決意する。 しかし何故に警察に踏み込まれたのか、服役中は絶えず警察へ垂れ込んだ奴への復讐に執着していた。
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暴力団の時代の終わり。 刑務所に入って、ある意味命拾いした沖には、時代が変わったことが分からなかった、という悲劇。 沖の怒りは理解できるが、沖ほど深掘りされていなかった三島に対しては、沖に夢を見過ぎていたのかな、と思う。 もっとちゃんと腹を割って話していれば、違う結末があったかもしれない。 でも、もしかしたら、もっと良い結末を三島自身が望んでいなかったのかもしれない。 今回、二つの時代が描かれ、大上の活躍、鬱屈、希望、は分かったけれど、それに反して日岡は全然活躍していなかったような気がする。 大上の残したノートは宝の持ち腐れで、お金は情報量として使い果たし、でも暴力団が根絶されたわけでもなく、これが日岡の正義なのだろうか。 日岡には、大上ほどの行動理由も理念もない。 日岡には、部下に託せるような何かもない。 大上の部下として配属された当初に持っていたような正義さえ、もう忘れてしまったように見える。 それが時の流れというものなのかもしれないが、それが悲しい。
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