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茶聖
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
| 発売年月日 | 2020/02/20 |
| JAN | 9784344035690 |
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茶聖
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商品レビュー
3.9
38件のお客様レビュー
野球選手の菊池雄星氏がおすすめしていた本。千利休が「茶の力」で武士の荒ぶる心を鎮めて、平安をもたらすべく戦う様子が新しかった。舞台は本能寺の変の直後からはじまる。その時点で千利休の人格と豊臣秀吉との関係が出来上がっているため、感情を読む時、一瞬取り残されてしまうところがあった。茶...
野球選手の菊池雄星氏がおすすめしていた本。千利休が「茶の力」で武士の荒ぶる心を鎮めて、平安をもたらすべく戦う様子が新しかった。舞台は本能寺の変の直後からはじまる。その時点で千利休の人格と豊臣秀吉との関係が出来上がっているため、感情を読む時、一瞬取り残されてしまうところがあった。茶で政を制する千利休の信念の核、それが形成されるまでの過程など、そこに至るまでの描写がもう少しあれば違和感がなかったかもしれない。それでも物語としては楽しんで読めた。時代小説はさまざまな解釈があるから夢があっておもしろい。
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信長との出会いからその死まで。利休と秀吉の関係が面白くない訳だはないが、民の静謐を求める思想や、あまりに直接的な言動、全ての背後に先を見通すような利休がいるのには違和感。紹安と宗二の存在は良。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
利休と丿貫の関係性が好きです。自分も友達とはこんな関係でずっといたいと思う。 『史記』に曰く、吾今日老子に見ゆ、其れ猶ほ龍の如きか。老子は孔子をして龍と言わしめた。何かの本で、それでも孔子は老子に倣うのではなく、己の信じる道を行ったという風に描写されていた。 此の老子と孔子の関係は、本作の丿貫と利休に一脈通じるものがある。利休は茶人として丿貫の生き方を尊敬し、憧れてもいた。然し丿貫とは敢えて違う道を選んだ。己の目指す道が修羅と知りながらである。 孔子も利休も己一個の幸福や人生といったものは一顧だにしなかった。其れを追究しさえすれば、老子や丿貫のように生きて、彼らと肩を双べる事は出来ただろう。だが利休も孔子も寧ろ社会の救世の為に自分の人生すら捧げた。己の幸福より世の静謐を望み、其の為に全てを犠牲にした。凡そ茶の湯に纏わる作品とは思えぬほど熾烈な闘争であった。
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