そして、遺骸が嘶く 死者たちの手紙 メディアワークス文庫

酒場御行(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2020/02/22
• JAN: 9784049130171

商品レビュー

2024/11/10

「サリマン・キーガン -兵隊さんごっこ」
もう少しで帰れる。
最期の瞬間に色々と考えた結末とはいえ、死を回避する方法がないのであれば殺すしかなかっただろうに。

「ノル・リセーニュ -晴天心中」
逃げて行った先に。
自分の仕事に誇りを持っていたからこそ必死だったとはいえ、そんなこと相手が知る余地もないもんな。

「ピーター・レプリカ -受け取られた宝石」
変わっていく父親。
最悪な事態のまま時が止まってしまったからこそ、どれだけ頑張っても何かが違うのではと思うのだろう。

「ベーゼ軍曹 -故郷からの手紙」
返答のなかった訳。
こんな状態になって再会するなんて、生きていて嬉しい気持ちと本当に良かったのか苦しい気持ちだろう。

2021/02/13

少し想像しにくい部分もあったが、面白い作品だった。戦争により歪んでしまった価値観、歪になってしまった人間関係が、修復、とまではいかなくても、死者が、そして当人たちが望んだ方向に少しずつ戻っていく。

2020/11/03

これまたAmazonのレビューが酷評で、どうかなと思ったけど新人賞ってこうだよねーーー！！という感じでした。確かに文章を拙く感じる部分もあったけど、荒削り上等。それなりに集中して読めました。