旅ごはん

小川糸(著者)

• 販売会社／発売会社: 白泉社
• 発売年月日: 2020/03/06
• JAN: 9784592733027

商品レビュー

2024/11/23

小川糸さんが旅先で食べたごはんのことを書いているエッセイ。彼女の小説を読んだこともないんだけど『食堂かたつむり』とか『つるかめ助産院』っていうタイトルから何となく沖縄とか日本の南のほうの島々への旅が好きそうな人という、まこと勝手なイメージを抱いていたんだけど、けっこうヨーロッパだった。しかもドイツに住んでいたこともあるらしい。さらにイタリアや南仏といったヨーロッパもだけど、リトアニアとか旧ソ連だったあたりにも頻繁に行っていたようでちょっと意外だった。
食べものも現地でたまたま見つけたほっこり感のあるものだけでなく（←これは自分が抱いていた勝手な小川糸イメージによるもの）、雑誌などを見てねらっていったイタリアのリストランテなんていうミーハーチックなエピソードもあった。おいしそうなものがおいしそうに綴られているなあという感じ。一番すてきだと思ったのはご実家近くの洋菓子店「コウシロウ」のエピソードだな。

2024/11/22

旅先で出会った美味しいごはんの話。著者の好きなエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト三国とヨーロッパが多いかな。
一つ4ページほどでリラックスして読むのにぴったり。素朴で美味しそうな料理がたくさん出てきて、食べてみたくなるものばかりだった。

2024/11/02

小川糸さんのエッセイです。読んでいるだけで癒されるような、浄化されるような気がしてきます。小川さんの温かく素朴な人柄が文体に表れているからだと思います。
この本は特に、旅先で食べた美味しいものや印象に残った食べ物に関するエピソード集となっているのですが、自分も旅に出ているような感覚が楽しめました。ただ、旅先の国がよくかぶっていたり、似た印象の国が多く出てきたりすらので、後半は新鮮味に欠けてしまったのが少し残念でした。