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ファインダーズ・キーパーズ(下) 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2020/02/05 |
JAN | 9784167914493 |
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ファインダーズ・キーパーズ(下)
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ファインダーズ・キーパーズ(下)
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商品レビュー
3.9
10件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2024/2/19読了 今作もミステリ路線だが、途中と最後で〈メルセデス・キラー〉ブレイディ・ハーツフィールドが登場、何やら不穏な描写が……。 困窮家庭の少年ピートが偶然掘り出したトランクの中には、多額の現金と30年以上前に強盗に殺された作家ロススティーンの未発表原稿を含む膨大なノートがあった。ピートが現金を家族の為に使い果たし、次に作品ノートを換金しようとした矢先、ロススティーンに異常なまでに執着する強殺犯モリスが仮出所してきて――という所から物語が一気に加速、クライマックスになだれ込んだ印象。 作中のピートの現金給付作戦だが、あれは長らく紙幣デザインの刷新をやっていないアメリカならではであって、日本で同じシチュエーションで同じ事をやろうにも、1978年当時は1万円札の肖像が聖徳太子だから、2010年代に給付金だかなんだかを装って、そのまま送りつけるのはさすがに無理だろう(1万円札の肖像が福沢諭吉になったのは1981年~)。 『ミスター・メルセデス』の感想で『ミザリー』のアニー・ウィルクスに言及したついででいうと、本作のモリスも、フィクション中の人物とその作品世界に執着しているアニーの同類に思えた。物語が意に沿わない事で、作者に怒りを向ける所も、片や作家に自分だけの続編を書くように強要し、片や作家を殺しての違いこそあれ、その作品世界を独占しようとした所も……。 また、モリスとピートはロススティーンを挟んでの鏡映しの関係とも採れないか。2人とも同じ年頃にロススティーンに出会い、作品を愛し、文学方面の才能を認めた教師が居たという共通点まであるのに、加害者と被害者という形で出会ってしまうという悲劇というか。 あるいは、”FINDERS KEEPERS”(拾ったものは自分のもの)というのは、その拾ったものの因縁も自己責任ですよ、っていう教訓の話、とか?
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上巻で各登場人物ごとに同時進行していたお話が下巻で融合して一気に加速していきます。 この各パートの合体が早いのはキングにしては珍しいなと感じました。 あ、もうここで合流するんだ、みたいな。 その後多少の付かず離れずな展開はありますが、時系列も素直で読みやすかったです。 ちょっと綺...
上巻で各登場人物ごとに同時進行していたお話が下巻で融合して一気に加速していきます。 この各パートの合体が早いのはキングにしては珍しいなと感じました。 あ、もうここで合流するんだ、みたいな。 その後多少の付かず離れずな展開はありますが、時系列も素直で読みやすかったです。 ちょっと綺麗にこじんまりまとまりすぎたな、という印象はありますが、それはここ最近のキングによく見受けられる傾向ですね。技巧的に成熟して、冒険的・実験的な要素は薄くなってしまいました。それでもやっぱり天才的に面白いんですよね。 やはり本書で特筆すべきは偉大な作家の幻の原稿を扱っているところ。 我々読者がキングにそれを重ねるように、キングもまた偉大な先人たちに思いを寄せて書いたんだろうな。そしてこのシリーズが三部作であることもまた興味深いですね。キングも原稿を隠してないだろうな、なんて。 少し間を置いて(自分の中で本作をじっくり寝かせて)最終作「任務の終わり」にとりかかろうと思います。
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3つの軸にどれも肩入れしながら読み進めた。 前作とは趣が違うけど、キングの文学愛がひしひしと伝わり結果面白く読めた。 難癖つけるなら、(前作同様)終盤の捜査・追跡が出来すぎてやしないか、とは思った。
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