未来につなぐ中学受験

黒田耕平(著者)

• 販売会社／発売会社: クロスメディア・パブリッシング/インプレス
• 発売年月日: 2020/01/20
• JAN: 9784295403760

商品レビュー

2024/01/11

関西のエリート中学受験塾である希学園の学園長による、中学受験を通じて体得してほしい、本当の意義を語った書。

いわゆる中学受験のノウハウ本とはちょっと違う。
いかに偏差値を上げるかといったことより少しスケールが大きい、「中学受験という経験を、子どもが将来大きく羽ばたいていく土台を作る良い経験とするためにはどう考えれば良いか」という観点で、親子に意識してもらいたいことを書き連ねている。

「一生懸命やることの大切さ」「努力・責任・忍耐力」「自分を客観視する力」「ポジティブに振り返る力」「適切な目標設定」「自己管理力」「仲間を尊重する意識」「聴く力」「好奇心」・・・・

気になった項目だけでも、これだけの力を中学受験では要求されるし、身につけることができるという。
しかしそれは、誰でも塾に放り込めば身につくという類のものではなく、まだ幼い子供を、親が上記の力が身につくよう意識しながらうまくサポートしていくことが肝要であるという立場で、多くの助言が書かれている。

本書は、我が子が親に依存していた時期から、少しずつ手を放していく時期に親が意識したい事、とも一般化できるような内容で、中学受験するしないに関わらず示唆に富んだ一冊だと思う。

2022/07/15

希学園の学園長が書かれているということで、希学園にはどのようなお子さんが通っていて、どのような教育をされているのか？に興味があり手に取ってみた。
内容としては良いのだが、自分にとって目新しいことはなかった。
ただ、他の教育書と同じような内容が書かれていることに同時にホっとした。（ここで今まで自分が信じていたことが覆されるというのも不安なので。）
同じとはいえ、出てくるエピソードとしては、さすが希学園だった。
「中学受験をスポーツに例えるとゴルフです」と表現した小学生。
確かによくよく考えるとそうだな、と。
他者との戦いに見えるけど、実は自分との戦いであり、自分と戦い自分を磨くことで結果的に勝ちがあるんだろうと思った。メンタルの勝負、という気がする。
小学生でこんな視点を持てるなんて・・・。さすが優秀なお子さん。
また、元塾生は「入試で力を出し切るには何が必要ですか？」と問われ「感謝の気持ちだ」と答えたのだそうです。スポーツ選手の回答のようですが、取り繕ったものではなく、本当の気持ちらしい。やはり日頃から周囲との関係性を大切にし、他者の視点に立ち想像力をもってすごされているのだろうと思った。勉強だけでなく、心の豊かさも同時に磨かれていたんだろう。
最後に、希学園が標榜する「スーパーエリート塾」について。その意味するところはスーパーエリートを養成する塾になりたい、ということらしい。スーパーエリートの定義は「何かに秀でた優秀な人」であると同時に優しさを兼ね備えているということ。ここでいう優しさは強さも含む優しさなんだろうと思う。単に学力が高ければ良いということではなく、人間力も高め、社会に貢献できる人になってほしい、ということなんだろうと思う。ノブレスオブリージュの考え方に通ずるなと感じた。うちの家庭はエリートもノブレスオブリージュも関係ないが、どれだけ社会に貢献できるか、どれだけ多くの人を幸せにできるか、という視点を持つようにしたいと思った。

2020/04/01

子供はまだ出産前だが教育について考えるために読んだ。結果とても参考になったと思う。
子供を教育する上で親として向き合う心構えがついたと思う。
なぜなぜ？には極力付き合い思考しする力を育みたい。
なぜそうしなければいけないのかを言葉でちゃんと伝えて、努力の過程を理解してもらいたい。
そんなふうに自分に言い聞かせた。

ただ、ちょいちょい出てくるマーケティング要素がうざいのでマイナス★x1