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責任という虚構 増補 ちくま学芸文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2020/01/10 |
| JAN | 9784480099532 |

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商品レビュー
4.4
15件のお客様レビュー
「正義論の正体は神学であり、自由と平等は近代の十戒である」という言葉に本書の立場は明確に示される。 今の世の中に生きていると建前と本音の乖離が大きくなりすぎ、もはや建前が建前として機能していないのではないかとさえ感じることがある。しかし著者の問題意識はより徹底しており、誰もが「〜...
「正義論の正体は神学であり、自由と平等は近代の十戒である」という言葉に本書の立場は明確に示される。 今の世の中に生きていると建前と本音の乖離が大きくなりすぎ、もはや建前が建前として機能していないのではないかとさえ感じることがある。しかし著者の問題意識はより徹底しており、誰もが「〜ということにしてある」と認識する「擬制(建前)」ではなく、その存在や価値を疑わない自由や平等、主体、責任、能力主義といった近代社会を構成する本質的概念の「虚構」性を俎上にあげる。 責任の議論は自由意思の不在からホロコーストのアイヒマン、麻原彰晃の死刑判決にまで及び非常にスリリングであり、学術界からの反論も多かったようだ。補考ではそうした原著への批判に対する回答がなされており、増補として文庫化された。 全編を通して非常に読みやすく、微妙な問題を扱っているにも関わらず主流派(多数派)の陥りがちな誤りを鮮やかに指摘して説得力がある。 現代人を生きづらくさせている諸々の「正しさ」から降りつつ、相対化の無重力空間へ放り出されずに繋ぎ止めておく「虚構」はあり得るのか、そんな疑問が浮かんでいる。
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ホロコーストや死刑制度といった具体例を起点に,「責任」の性質を心理学的観点から論じた本。補考案では分析哲学の手法も導入されている。
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私が普段から感じていた科学の限界について、とてもわかりやすく言語化してくれていて腑に落ちることが多かった。
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