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伊勢の風 替え玉屋慎三 祥伝社文庫
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伊勢の風 替え玉屋慎三 祥伝社文庫

尾崎章(著者)

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伊勢の風 替え玉屋慎三 祥伝社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 祥伝社
発売年月日 2020/01/10
JAN 9784396346010

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2020/02/03

江戸と伊勢を舞台とした替え玉屋稼業とその仲間たちの大活劇。テンポよく痛快な時代小説。替え玉屋慎三シリーズの第2作。 髪結いの慎三、丑三つの辰吉、筆屋の文七、久坂新之丞、韋駄天の庄治、鶯のお咲と裏戸の助佐。そしてリーダーの慎三の裏の顔は替え玉屋。特殊メイクでどんな人物にも変装でき...

江戸と伊勢を舞台とした替え玉屋稼業とその仲間たちの大活劇。テンポよく痛快な時代小説。替え玉屋慎三シリーズの第2作。 髪結いの慎三、丑三つの辰吉、筆屋の文七、久坂新之丞、韋駄天の庄治、鶯のお咲と裏戸の助佐。そしてリーダーの慎三の裏の顔は替え玉屋。特殊メイクでどんな人物にも変装できる。メンバーそれぞれが特殊技能を活かして活躍する。ヒーロー戦隊もののような設定が良い味を出している。 文章力も大切だが、小説に何が重要なのかが良く分かる好例だろう。 筆者の細かいプロフィールは分からないが、時代小説はまだ二作目だという。文章力よりキャラの設定の良さと緻密な構成による先の読めないストーリー展開で読者を引きつける。 今回の依頼は、盗まれた専売許可札を無事に取り戻すこと。江戸と伊勢と二箇所で交互に展開する話のテンポが心地よい。 慎三の過去、辰吉と鼠の彦治の因縁、お咲の恋などまだまだ続編な種が蒔かれている。 これだけキャラクター設定が良いと作者の意図を超えて登場人物が動き出すことだろう。 今後のシリーズ展開が何より楽しみである。 映像化しても面白そう。

Posted by ブクログ

2020/02/01

尾崎章『伊勢の風 替え玉屋慎三』(祥伝社、2020年)は時代小説。『替え玉屋慎三』の続編。時代は船改番所が下田から浦賀に移された享保6年(1721年)の後である。著者はビジネスパーソンをしながら小説を書いている。 慎三は江戸・深川で髪結い床を営むが、裏では替え玉屋をしている。今回...

尾崎章『伊勢の風 替え玉屋慎三』(祥伝社、2020年)は時代小説。『替え玉屋慎三』の続編。時代は船改番所が下田から浦賀に移された享保6年(1721年)の後である。著者はビジネスパーソンをしながら小説を書いている。 慎三は江戸・深川で髪結い床を営むが、裏では替え玉屋をしている。今回の依頼人は廻船問屋の尾張屋である。尾張屋は伊勢炭の専売を認められていたが、商売敵である遠州屋の差し金で、専売許可札を盗まれてしまった。 伊勢炭を仕入れなければならないが、札がなければ番所を通関できず、店は潰れてしまう。慎三は荒事に不向きな筆屋の文七を尾張屋の船に乗せ、伊勢に向けて出発させる。何か策があってのものであるが、それは読者には説明されない。そのために読者は謎を抱えながら読み進めることになる。 敵の悪党の浅ましさを「受けた仕打ちは倍にして返す」と説明する(97頁)。無関係なところを攻撃して復讐を語る人間は半グレ・ヤンキーのような浅ましい存在である。少し前に企業ドラマで「倍返し」の台詞が流行ったが、どうなのだろうか。テレビの企業ドラマは目の前の問題を解決するために皆で頑張るという昭和の精神論根性論が色濃く、21世紀のビジネス感覚からは時代遅れに感じる。

Posted by ブクログ

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