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太田道灌と長尾景春 暗殺・反逆の戦国史 中世武士選書43
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太田道灌と長尾景春 暗殺・反逆の戦国史 中世武士選書43

黒田基樹(著者)

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太田道灌と長尾景春 暗殺・反逆の戦国史 中世武士選書43

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 戎光祥出版
発売年月日 2019/12/20
JAN 9784864033381

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太田道灌と長尾景春

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商品レビュー

4

3件のお客様レビュー

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2021/02/25

同じ中世武士選書「長尾景仲」の続編的な一冊。表題の二人の動向を中心に、享徳の乱~永正の乱までの関東の混迷が描かれている。鎌倉府体制の瓦解後、戦国時代的な領域権力が生まれてくる前史のような位置付けになるだろうか。

Posted by ブクログ

2020/08/22

関東地方の戦国時代初期の主要人物2人を扱った一冊。世に出たのが早すぎて戦国大名になりきれなかったという評価になるだろうか。

Posted by ブクログ

2019/12/24

太田道灌と長尾景春を対照的に描かれている。だがこれまで語られてきたように善が道灌、悪が景春であるかのように決めつけるのは早計である。 ■関東の研究はほぼ黒田氏が中心で様々な人物評伝なる中で研究成果を明らかにしている。本書の道灌と景春の人物評伝は相対する立場で両者を見ることで歴史...

太田道灌と長尾景春を対照的に描かれている。だがこれまで語られてきたように善が道灌、悪が景春であるかのように決めつけるのは早計である。 ■関東の研究はほぼ黒田氏が中心で様々な人物評伝なる中で研究成果を明らかにしている。本書の道灌と景春の人物評伝は相対する立場で両者を見ることで歴史の深層に迫ろうとしているが、はじめにこの時代の史料の性格を知らなければ真実は見えてこないので説明する。その前に本書の始まりは、享徳の乱の最終節でもある長尾景春の乱が起こる少し前から本題に入っており、享徳の乱に至る経過は早筆かつ簡潔にまとめられている。したがって本書を読む前に享徳の乱についてある程度頭に入れておいた方がいいかもしれない。 ■史料の性格について黒田氏はあまり述べていないので私見なりに提出している史料について明かす。これら乱の状況を知るには鎌倉大草紙といった物語性が高い軍旗物があり合戦については慎重を要する。また太田家記といったものも後世に道灌を賞賛したもので人間像が掴みにくい点にある。本書では太田道灌状に加え松陰私語など信頼できる史料を数多く使用しているが道灌状そのものも時間軸が一致しておらず、道灌目線から書かれたものであることに変わりない。従って長尾景春の視点からみた場合、史料にも限界がある。(景春発給文書は現在八通しかない)、これだとどうしても両者を描こうとすると道灌寄りなってしまうのである。 ■これら中立的立場から見える松蔭私語は新田岩松長純の僧である西堂松蔭軒が成氏側で当時の状況を見て語っているものなので道灌と松蔭は和睦に向けて会っている人であり道灌の実像に近いのではなかろうか。だが本書を読むとわかる通り「道灌は文武両道で和歌にも通じていた」また「道灌が江戸城を作った」「道灌は優れた名将である」といったものは後世に語り継がれる形で、現在に至るまで作られた伝説の域でしかないことがわかる。黒田氏もこれらのことを知った上で評伝を書かれているので慎重に史料をまとめている。すべて否定しないが太田道灌は坂本龍馬のように英雄化してしまっているのではなかろうか…。太田道灌も坂本龍馬も暗殺された悲劇の人物である。後世の人々はこの"物語から知られる道灌の像"を英雄視し、後世に延々と語り継がれてゆく姿にしか映らないのである。最後に道灌暗殺については控えめであり道灌の真実は未だ闇の中である。 ■主な内容とメモ 一章二章では主に100pにわたり道灌、景春の出自また両上杉氏の紹介のみで終えている。黒田氏は系図を重要視しているが説明が相変わらずクドいのが難点ではある。 三章、長尾景春の乱のきっかけはどのように生まれたのか説明している。道灌と景春は親戚でもあり互いに違う環境の立場であるがどのような仲であったのかは推測の域でしかない。 四章、長尾景春の乱の状況と足利成氏を追討する両上杉氏の動向。これら道灌状を元に作成されており本編でも道灌視点で進行していることに変わりない。家督争いで景春自身が起こした乱ではあるが、長尾景春の姿が見えない盲点はここである。 五章 都鄙和睦に向けた足利成氏の動向と道灌暗殺。享徳の乱の終結は呆気なく終わる。その、後始末に追われる公方と管領また中央幕府(京都)と和解に向けた動き。また道灌暗殺後になるが、生前親交があった万里集九が道灌をべた褒めした話が語り継がれ人々の同情を引いてゆくのである。 六章 長享の乱 道灌暗殺を境に長享の乱が起こったとされるが、これは道灌の嫡男に遺恨の物語性を持たせたために作られたものである。長享の乱の主体はあくまでも両上杉氏の争いであり、景春は再登場するが家督相続に向けた長尾景春の素性は全く見えてこない。

Posted by ブクログ

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