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ゲームの王国(上) ハヤカワ文庫JA
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2019/12/04 |
| JAN | 9784150314057 |
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ゲームの王国(上)
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商品レビュー
4.2
74件のお客様レビュー
カンボジアの歴史を知らずに読んで、時折史実を検索しながら読んだ。凄惨な拷問シーンもあり、人間は他者にこんな酷いことができる生き物なのかと暗澹たる気分になる。登場人物がわからなくなり、戻って読み直したり確認しながらじっくり読んだ。下巻を買いに行くぞ!
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1970年代にカンボジアで発生したクメール・ルージュによるクーデター、そしてその後続くポル・ポトによる独裁政権を舞台にした架空戦記……でいいんだよなこれ。舞台が舞台なだけにお辛い展開が続くし、主要キャラかと思った人もぽんぽんと死んでしまう。まだ上巻だがなかなかヘヴィな読み心地。特...
1970年代にカンボジアで発生したクメール・ルージュによるクーデター、そしてその後続くポル・ポトによる独裁政権を舞台にした架空戦記……でいいんだよなこれ。舞台が舞台なだけにお辛い展開が続くし、主要キャラかと思った人もぽんぽんと死んでしまう。まだ上巻だがなかなかヘヴィな読み心地。特にムイタックとソリヤの関係性はそうなってしまうのかと意外な展開。 あとさ、なんか登場人物紹介の時点でも変だなって思ったんだけど、ちょいちょい様子おかしい人出てきてない……? 特に土使ったスタンド攻撃みたいなことしてたやつ。あいつまじなんなんだよ……
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前情報何もなくタイトルだけで手に取ると、 想像と180度違う内容に驚愕する小説。 とにかく日本人の作家が選ぶ題材としてはかなり挑戦的な部類だろう。 後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュの首魁サロト・サル。 その首魁の隠し子とされるソリヤという少女。 そして貧村ロベーブレソ...
前情報何もなくタイトルだけで手に取ると、 想像と180度違う内容に驚愕する小説。 とにかく日本人の作家が選ぶ題材としてはかなり挑戦的な部類だろう。 後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュの首魁サロト・サル。 その首魁の隠し子とされるソリヤという少女。 そして貧村ロベーブレソンに生を享けた天賊の智性を持つ神童のムイタック。 皮肉な運命と偶然に導かれた二人は、 軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。 秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺。 百万人以上の生命を奪った全ての不条理は、 少女と少年を見つめながら進行する。あたかもゲームのように。 世界史の授業で触れた程度だったカンボジアの歴史。 ポル・ポトの行った事実も知っている程度ではあった。 だがそれはフィクションの世界ではと疑いたくもなる地獄だった。 そんなことがつい50年前に当たり前の様に起こっていたこと。 その歴史的背景と出来事を下地に物語は繰り広げられていく。 フィクションなのだが、フィクションではない事実。 全て目を覆いたくなるような、そんな胸を締め付けられる重厚な物語。 初めは、本気で皆が幸せに暮らせる世界、 それを心から信じて始まったことなんだろう。 繰り返されていく歴史を見て常々思う。 どこでその道は間違った方向へ向かってしまったのだろうか。 クメール・ルージュに関してはこれがことさら醜悪である。 簡単に一言で片付けてしまえば、バカの集まりである。 こんなバカ共が統治する国がまともに発展するわけがない。 そんなこと、誰もが解りきっているのに悲劇は起こってしまう。 その悲劇性をしっかり携えつつ、 物語としてきちんと昇華している作家の手腕に感服である。 知識を奪うという最も発展を妨げる愚行。 そんな愚行が横行することなど、もう二度とあってはいけない。
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