ゲームの王国(上) の商品レビュー
上下巻で800ページを超える長編小説。 カンボジア秘密警察時代からポルポト政権下となり200万人以上の虐殺が行われた時代を描く。 史実ながら物語はフィクション。 小川哲さんならではの独特な登場人物たち。泥を食べ土の声を聞き地を操る男、輪ゴムで死を予兆する男、嘘を見抜ける少女などな...
上下巻で800ページを超える長編小説。 カンボジア秘密警察時代からポルポト政権下となり200万人以上の虐殺が行われた時代を描く。 史実ながら物語はフィクション。 小川哲さんならではの独特な登場人物たち。泥を食べ土の声を聞き地を操る男、輪ゴムで死を予兆する男、嘘を見抜ける少女などなど...クセになります。 上巻、憎悪のクライマックスを迎え下巻に突入するが、ここでSFに転換。『ゲームの王国』というタイトルにも納得です。 すっかりファンになりました。
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自分にとって大当たりの作品。 作品の舞台は赤色革命の起こった1970年代のカンボジア。 内容はその血なまぐさい革命の時代に生きる人々の群像劇なのだが、曲者の登場人物が多いそして少し特殊な能力を持っている人もでてくる…厳密に言えば異能をもっているのかは本人にしかわからないし証明でき...
自分にとって大当たりの作品。 作品の舞台は赤色革命の起こった1970年代のカンボジア。 内容はその血なまぐさい革命の時代に生きる人々の群像劇なのだが、曲者の登場人物が多いそして少し特殊な能力を持っている人もでてくる…厳密に言えば異能をもっているのかは本人にしかわからないし証明できないので、はたから見れば訳が分からん奴に見える…そんな感じ。 そしてなにより著者の表現力の高さゆえか、または自分との親和性が良いのかわからないが、話がスッと染み込むように入ってきた。
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50年前のカンボジア。 共産主義革命前夜の秘密警察の暗躍と、革命後のクメール・ルージュによる数々の虐殺の時代。 クメール・ルージュのやり方に疑問を覚え、ロベーブレソンに理想郷を作ろうとしたフオン。 フオンの目論見を利用し、元秘密警察のラディが力を持ち始める… 孤児であり、ポル...
50年前のカンボジア。 共産主義革命前夜の秘密警察の暗躍と、革命後のクメール・ルージュによる数々の虐殺の時代。 クメール・ルージュのやり方に疑問を覚え、ロベーブレソンに理想郷を作ろうとしたフオン。 フオンの目論見を利用し、元秘密警察のラディが力を持ち始める… 孤児であり、ポル・ポトの娘・ソリアもまたクメール・ルージュの疑問を覚える。 そして、ロベーブレソンは… ムイタックは… なかなか長かった… 特に前半は、登場人物が多すぎて。 それぞれの視点からの話で… ようやく登場人物が交わり始め、話が動き始める。 そこからは、怒涛の展開で進み始める。 ポル・ポト時代のカンボジア。 共産主義とはいいながらの恐怖政治。 ポル・ポトの登場はほぼないが… ソリアはマットレスとともに、ポル・ポトを倒すことができるのだろうか… ムイタックは…
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小川哲さんの頭の中、どうなっとるんや。 めちゃくちゃなキャラ設定とめちゃくちゃな史実の組み合わせで物語を作ってしまってる。 ポル・ポトの名前は知ってたけれど、カンボジアの凄惨な政治については、ほとんど興味を持ったことかなかった。 これが史実とは、ひどいな。 人間がゴキブリみた...
小川哲さんの頭の中、どうなっとるんや。 めちゃくちゃなキャラ設定とめちゃくちゃな史実の組み合わせで物語を作ってしまってる。 ポル・ポトの名前は知ってたけれど、カンボジアの凄惨な政治については、ほとんど興味を持ったことかなかった。 これが史実とは、ひどいな。 人間がゴキブリみたいに処刑されてる。 綱引きチャンピオンのマットレスの思考が「綱引き」だったのが、いつの間にかソリアの思考がマットレスの思考になっていたのが印象的。洗脳だね。 思考実験の塊小説。 人間に自由意思は存在しない。
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カンボジアの歴史を知らずに読んで、時折史実を検索しながら読んだ。凄惨な拷問シーンもあり、人間は他者にこんな酷いことができる生き物なのかと暗澹たる気分になる。登場人物がわからなくなり、戻って読み直したり確認しながらじっくり読んだ。下巻を買いに行くぞ!
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1970年代にカンボジアで発生したクメール・ルージュによるクーデター、そしてその後続くポル・ポトによる独裁政権を舞台にした架空戦記……でいいんだよなこれ。舞台が舞台なだけにお辛い展開が続くし、主要キャラかと思った人もぽんぽんと死んでしまう。まだ上巻だがなかなかヘヴィな読み心地。特...
1970年代にカンボジアで発生したクメール・ルージュによるクーデター、そしてその後続くポル・ポトによる独裁政権を舞台にした架空戦記……でいいんだよなこれ。舞台が舞台なだけにお辛い展開が続くし、主要キャラかと思った人もぽんぽんと死んでしまう。まだ上巻だがなかなかヘヴィな読み心地。特にムイタックとソリヤの関係性はそうなってしまうのかと意外な展開。 あとさ、なんか登場人物紹介の時点でも変だなって思ったんだけど、ちょいちょい様子おかしい人出てきてない……? 特に土使ったスタンド攻撃みたいなことしてたやつ。あいつまじなんなんだよ……
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前情報何もなくタイトルだけで手に取ると、 想像と180度違う内容に驚愕する小説。 とにかく日本人の作家が選ぶ題材としてはかなり挑戦的な部類だろう。 後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュの首魁サロト・サル。 その首魁の隠し子とされるソリヤという少女。 そして貧村ロベーブレソ...
前情報何もなくタイトルだけで手に取ると、 想像と180度違う内容に驚愕する小説。 とにかく日本人の作家が選ぶ題材としてはかなり挑戦的な部類だろう。 後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュの首魁サロト・サル。 その首魁の隠し子とされるソリヤという少女。 そして貧村ロベーブレソンに生を享けた天賊の智性を持つ神童のムイタック。 皮肉な運命と偶然に導かれた二人は、 軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。 秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺。 百万人以上の生命を奪った全ての不条理は、 少女と少年を見つめながら進行する。あたかもゲームのように。 世界史の授業で触れた程度だったカンボジアの歴史。 ポル・ポトの行った事実も知っている程度ではあった。 だがそれはフィクションの世界ではと疑いたくもなる地獄だった。 そんなことがつい50年前に当たり前の様に起こっていたこと。 その歴史的背景と出来事を下地に物語は繰り広げられていく。 フィクションなのだが、フィクションではない事実。 全て目を覆いたくなるような、そんな胸を締め付けられる重厚な物語。 初めは、本気で皆が幸せに暮らせる世界、 それを心から信じて始まったことなんだろう。 繰り返されていく歴史を見て常々思う。 どこでその道は間違った方向へ向かってしまったのだろうか。 クメール・ルージュに関してはこれがことさら醜悪である。 簡単に一言で片付けてしまえば、バカの集まりである。 こんなバカ共が統治する国がまともに発展するわけがない。 そんなこと、誰もが解りきっているのに悲劇は起こってしまう。 その悲劇性をしっかり携えつつ、 物語としてきちんと昇華している作家の手腕に感服である。 知識を奪うという最も発展を妨げる愚行。 そんな愚行が横行することなど、もう二度とあってはいけない。
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SFということになってますが前半はひたすらポル・ポト時代のカンボジアの話で、空想はともかく科学はあんまり出てこないです。下巻でちゃんとSFになるのでご安心を。 時代背景的にもご想像がつくと思いますが、残酷描写は多めです。ご注意ください。
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面白いというと不謹慎な気がするが、非常に興味深い本だった。 カンボジアの革命 クメール・ルージュを題材としていて、革命 大虐殺の歴史を学ぶ上で、非常に学びの多い内容だった。 それだけでなく独特のキャラが際立っており、物語として読み応えのある面白い内容だった。ファンタジーと実話を...
面白いというと不謹慎な気がするが、非常に興味深い本だった。 カンボジアの革命 クメール・ルージュを題材としていて、革命 大虐殺の歴史を学ぶ上で、非常に学びの多い内容だった。 それだけでなく独特のキャラが際立っており、物語として読み応えのある面白い内容だった。ファンタジーと実話を掛け合せたような感じだった。 話の展開も上巻の半分過ぎくらいから、どこを読んでも急展開で、読むのが楽しかった。この怒涛の展開で下巻が続くのだとしたら、下巻は相当に面白いと思うため、下巻を読むのが非常に楽しみである。 物語の視点がコロコロと変わるため、始め読むのに苦労したものの、慣れれば苦では無かった。
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上下巻感想。 カンボジアを舞台に、ポルポト政権発足前の時代から現代までを描く壮大なエンタメ小説。 なぜ買ったのかも思い出せないまま読み始めたから、カンボジアが舞台ということも知らなかったし、どういう方向に進んでいく話なのかも分からないまま手探り状態で読み進めることになった。 ...
上下巻感想。 カンボジアを舞台に、ポルポト政権発足前の時代から現代までを描く壮大なエンタメ小説。 なぜ買ったのかも思い出せないまま読み始めたから、カンボジアが舞台ということも知らなかったし、どういう方向に進んでいく話なのかも分からないまま手探り状態で読み進めることになった。 キャラクター視点の切り替わりがあまりにも頻繁に行われるので、話の目的が中々見えてこないだけでなく、上巻の途中まで主人公が誰なのかすら分からない。 けれども、カンボジアという滅多に見ない舞台ということと、輪ゴムで未来を予知する少年や泥を食べて泥と会話できるようになった男(その名も"泥")などの独特すぎる特殊能力を持つキャラクターが大量に登場して、何を読まされてるか分からないのに面白い。 上巻を読み終わる頃には作風にも慣れ、主人公や目的も明らかになったと思いきや、下巻では時代が大きくスキップし、ストーリーに新しい要素が加わる。意地でも読者を落ち着かせないという作者のサービス精神に翻弄された。 好みかどうかは置いておいて、ラストも予想外。最後まで先を読ませない小説で間違いなく面白かった。
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