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ポルトガル短篇小説傑作選 よみがえるルーススの声 現代ポルトガル文学選集
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 現代企画室 |
| 発売年月日 | 2019/11/14 |
| JAN | 9784773819052 |
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ポルトガル短篇小説傑作選 よみがえるルーススの声
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商品レビュー
4
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
近年、本書のような国別短編集みたいな選集を読むようになった。 ポルトガルの小説と言われてその持つ雰囲気とか特徴とかが分かるわけでもなし、国の風土や人の気質などを知っているわけでもない。そのような読者がなにかを得ることができるのかと疑問を抱きつつも、良い出会いを期待して読む。 本書についてはピンと来ないというのが正直なところ。 ヘミングウェイっぽさとかガブリエル・ガルシア=マルケスっぽさ、『タタール人の砂漠』っぽさを感じはした。また、宗教観に支配されているという爆戦とした印象を得た。 『定理』 エルベルト・エルデル 『川辺の寡婦』 ジョゼ・ルイス・ペイショット 『東京は地球より遠く』 リカルド・アドルフォ ピンと来ないとはいえ、これらはちょっと気に入った。 特に最後の一遍は、小国の出身者に島国よばわりされる奇妙な体験をさせてくれた。
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久しぶりに著者の異なる短編の纏まったやつ読んだがやはり時間がかかったな。 1話1話の余韻が異なり過ぎるので短い話にも関わらず読んでは置き、読んでは置きを繰り返さないと頭が混乱してしまう。(逆にそれだけいい話が多かった) どの話もショートストーリーとしてとても秀逸だったのだけれど個...
久しぶりに著者の異なる短編の纏まったやつ読んだがやはり時間がかかったな。 1話1話の余韻が異なり過ぎるので短い話にも関わらず読んでは置き、読んでは置きを繰り返さないと頭が混乱してしまう。(逆にそれだけいい話が多かった) どの話もショートストーリーとしてとても秀逸だったのだけれど個人的お勧めは「美容師」。独白のみでそのその物語の背景(ストーリーの奥にあるストーリー)を想像させられる。ぐうの音もでない。「川辺の寡婦」も「汝の隣人」も「バビロン川のほとりで」も良かった。 「植民地のあとに残ったもの」の作家が7作しか出していないという事実にもびっくり。そのうち一つがこの短編なのだとして残りも読みたい。なんとなく山田詠美ぽい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
12作品を収録した短編集。本物の「傑作選」である。 「ポルトガルってよく知らないなー」と気楽な好奇心で手に取ると、ガツンとやられる。やられました。 しかし、最初の作品がかなり癖のある翻訳文(読点が極端に少ない)なので、挫けそうな場合は収録順は気にせず、『図書館』『美容師』あたりから読み始めてよいと思う。 以下、各作品ネタバレ(メモ) ・「編者による序文」 作品ではないが、これほど明快であたたかい序文は見たことがなかったので。いい序文です。文章で人の心をあたためられる編者、信頼できる。 ・『少尉の災難―遠いはるかな地で』(マリオ・デ・カルバーリョ、1989) 1974年の民主化革命まで続いた植民地での戦争の一場面を描く。 無意味に思える進軍の中でうっかり地雷?を踏んでしまった兵士が、地面から足を離さないように頑張って耐えるのだけれどその間なぜかサイコクソ上司が延々と話しかけてきて非常に辛いという話。かわいそう。フォークナーの短編の雰囲気があってシニカルで好み。 ・『ヨーロッパの幸せ』(ヴァルテル・ウーゴ・マイン、2015) 「見下してた人間が幸せそうにしてるのを見ると、なんだか気分が良くないんだよなあ…」という人間の最悪の部分の話。共生の困難さとは、文化の違い以上に人間の心の悪さから生じているのではなかろうか。現代社会の問題と接続している批評性のある作品だと思う。 ・『ヴァルザー氏と森』(ゴンサロ・M・タヴァレス、2006) 夢見る独身男性の待望のマイホームは欠陥住宅でした。 カフカを思わせる不条理小説?で、笑ってしまうくらい不憫。明るい時の安部公房っぽいかも。良い味です。 ・『美容師』(イネス・ペドロ―ザ、2003) 女が男に復讐する純正サスペンス。定番ネタを高い精度で。 翻訳で女性のセリフがいわゆる女言葉にされていることへの批判を見かけるが、この作品ではとても適していて怖さを増幅させている。ラストは『愛妻家の朝食』(椎名林檎)が流れること間違いなし。 ・『図書館』(ドゥルセ・マリア・カルドーゾ、2014) 読書は人を救うが、特に邪な心を正したりする効果はない、という話。 「心を豊かにするために読書をしましょう」というような読書週間の標語って、まあそうなんだけれど省略されすぎだなと思った。 自分でもよくわからないが、この作品に最もポルトガルらしさのようなものを感じた。 残りのメモは消えてしまった。 『バビロンの川のほとりで』(ジョルジュ・デ・セナ)、『植民地のあとに残ったもの』(テレーザ・ヴェイガ)が好きだった。 『定理』(エルベルト・エルデル)は解説で「プロジェクション・マッピング」とあるように、過去の劇的な一場面を現代に照射する試みで、お耽美だしぞわぞわしてものすごくおもしろかった。
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