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房思琪の初恋の楽園
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2019/10/25 |
JAN | 9784560097007 |
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房思琪の初恋の楽園
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商品レビュー
3.9
10件のお客様レビュー
三浦瑠璃が本作について語った。本人も似たような体験があったと聞いた事がある。確かに、どこまでいっても女性は浸食される性だ。行為は常に男性のエレクトが条件だから。充満した欲望が作用する。小説が実話に近いかは定かではない。しかし、作者は本作を発表した後に自殺した。 暴力と逢瀬、狡猾...
三浦瑠璃が本作について語った。本人も似たような体験があったと聞いた事がある。確かに、どこまでいっても女性は浸食される性だ。行為は常に男性のエレクトが条件だから。充満した欲望が作用する。小説が実話に近いかは定かではない。しかし、作者は本作を発表した後に自殺した。 暴力と逢瀬、狡猾と年齢差が交差すれば、そこに生まれるのは浸透圧のような搾取。シーンは加害と被害、善悪の視点で射抜かれるが、しかし、男女の関係は単純化できない。何故なら女性側には男性に惹かれる引力が作用しているから。そして何より、この引力を理解した上で、利用するのが男性側の戦略。この泥濘にはまり、楽園は次第に破滅へと向かう。物語は、傷付き立ち直れぬ人生と、立ち直ろうとする人生と、二人のパターン包括し、まるで作者が心を整理するための心理療法、ナラティブアプローチのようだ。 性の利己的な戦略が創作する刹那的な美しきアート。第一印象は、ヒンヤリしながらも、そんな読後感だった。作者の絶筆と知るまでは。前者が作者本人に繋がり、悲しい完全作となったか。
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多彩な比喩や古典の引用が散りばめられていて、作者がいかに聡明で文学を愛しているかが伝わる美しい文章だった。きっと、世界中同じように苦しむ房思琪が大勢いるんだろう。無力で怠慢に生きている自分が情けなくなるけれど、この本で房思琪の苦痛の一片を共感することで、せめて自分の周りの人の心の...
多彩な比喩や古典の引用が散りばめられていて、作者がいかに聡明で文学を愛しているかが伝わる美しい文章だった。きっと、世界中同じように苦しむ房思琪が大勢いるんだろう。無力で怠慢に生きている自分が情けなくなるけれど、この本で房思琪の苦痛の一片を共感することで、せめて自分の周りの人の心の痛みには敏感でいようと思う。
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「初恋の楽園」というタイトルに惹かれて購入したけれど、読み始めて直ぐに期待を裏切られる。生々しく、痛々しく、読み進めるのが辛くなる。更に「実話を元にした小説である」と語った作者が出版の2ヶ月後に自殺するという悲劇に心が砕かれる。作者が「強姦犯を愛した女の子」の物語だと語るこの作品...
「初恋の楽園」というタイトルに惹かれて購入したけれど、読み始めて直ぐに期待を裏切られる。生々しく、痛々しく、読み進めるのが辛くなる。更に「実話を元にした小説である」と語った作者が出版の2ヶ月後に自殺するという悲劇に心が砕かれる。作者が「強姦犯を愛した女の子」の物語だと語るこの作品だけど普遍的な「愛」と呼べる描写を見い出すこともできない。正義や救済が行われることもなく物語は終わる。作者は追い討ちをかけるように「もし読み終わって、あなたがかすかな希望を感じられたら、それは読み違いだと思うので、もう一度読み返したほうがいいでしょう」と語っている。それより、生きて次の作品を読ませて欲しかった。
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