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日曜日の人々 講談社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2019/10/16 |
| JAN | 9784065172711 |

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商品レビュー
3.8
14件のお客様レビュー
実質的な処女作で2017年の野間文芸新人賞受賞作品。読了後の脱力感?喪失感?ロス?みたいなものが大きかった。
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主人公は傍観者のようで、物語が進むにつれて関わる人々の心の在りように絡め取られ、心のもつ暗く淀んだ淵のような深みに引きずり込まれていく。 主人公は此岸にいると信じて読者は安心して読む。けれどいつ彼岸に渡るか分からない危うさを主人公は感じさせる。その匙加減が妙。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
現在の私の精神状態で読むには少し重たい小説だった。過去の、寝ても覚めても生と死について思考を巡らせ、ときにはあちら側へ踏み出そうかなんて考えていたときのわたしであれば、もっと深く作品の世界に入り込めていたのかもしれない。結局最後まで主人公の気持ちはうまく読み取れなかったし、終盤の生死の際での描写がかなりリアルで目を背けてしまった。 『デプレッションは選択肢の消えていく病であるが、確かに僕の選べる未来は次第に限られていった。僕は幼少期に縁日で見た"千本引き"と呼ばれるくじ引きを思い描いた。あの赤い紐の先に景品が付いているくじ引きである。赤い紐の束が少しずつ減っていき、残った数本の紐を引いてみると、そこには"首吊り“ だの"飛び降り"だの"服毒"だの記してあるのだった。』 いつ誰が自死を選んでも、はたまたいつ誰が自死遺者になっても可笑しくないのだ。あの頃のわたしのくじ引きに、"希望"が残っていて本当に良かった。
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