ひとの恋路をジャマするヤツは 和子と薰のあたふた日記 ハルキ文庫

堀川アサコ(著者)

• 販売会社／発売会社: 角川春樹事務所
• 発売年月日: 2019/10/12
• JAN: 9784758442978

商品レビュー

2022/10/15

それぞれに恋愛関連の事情を抱える2人が、とある親子に関わる事件を知り、解決するまでの話。

事件の真相に迫りつつ、2人の恋愛模様も描かれていくので、何がメインのお話なのか少し掴みづらいところがあった。とはいえ、全体的にはドタバタしつつも丸く収まるので、安心して読める作品だった。

第二部では第一部の裏で起こっていた話を取り上げていた。こちらの方はトラウマの克服という点でタイトルとあっていたように思う。一部からの登場人物が出てくるが、すっきりまとまっていて面白かった。

人の恋愛に関して、固定観念から遠慮のない発言をしてしまう、されることは少なくない。周りの視線に翻弄されず、主人公たちのようにたくましく乗り切ることができたらいいと思った。

2021/01/09

主人公は「恋路」である
二部構成
一部はイタコのばあちゃんの孫二人（従妹）
不倫で女優を棄てたタクシー運転手の和子
病気で子宮摘除して恋人や候補達を失う教師の薫
薫の生徒＝児童の母親が恋人に夢中で子供が邪魔
母親を好きだった田澤は幽霊（自殺？）で出現
母親の恋人は、仕事上のつきあいの会社の人
母親の会社は、田澤が横領（？）し倒産
薫は薫の事を好きだという刑事にである
ダメ母を持つ児童の相談に二人で関わる
和子の恋人間宮は医師だが、病院長の娘と結婚
病院長の娘はひきこもりと逃亡、親に承認
和子はダメ母と恋人を乗せ、二人を別れさせた
間宮は和子の婆ちゃんの家で幽霊の田澤がくれた
鯛の料理を食べる内に仲直り

二部
病院長の娘と引きこもりの元警察官が出会う
一部に書かれた諸々の風景をこの二人から再現
二部は伏線回収のようなもので小気味が良い

しかし、もっと力量のある作家さんなら
あからさまな二層構造にせず、精密な模様の
作品にしただろうなと残念に思う（個人的趣味）

2019/11/28

和子と薫。御姉さん二人はそれぞれに抱えた問題をトコトコとほぐしていく。あたふたしたり、据え置いたりほわほわしてて楽しい。彼女らの恋はどうなるのかな？