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ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 扶桑社 |
| 発売年月日 | 2019/09/26 |
| JAN | 9784594083076 |
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ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動
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各国の共産党員が資本主義国家同士の対立を煽って戦争を起こさせる。資本主義国にいる共産党員は、労働組合とともに反戦平和運動を盛り上げ、自国が戦争に負けるよう活動する。自国が戦争に敗北したら、混乱に乗じて一気に政府を打倒して権力を奪う(敗戦革命論)。資本主義国家である日本とアメリカの...
各国の共産党員が資本主義国家同士の対立を煽って戦争を起こさせる。資本主義国にいる共産党員は、労働組合とともに反戦平和運動を盛り上げ、自国が戦争に負けるよう活動する。自国が戦争に敗北したら、混乱に乗じて一気に政府を打倒して権力を奪う(敗戦革命論)。資本主義国家である日本とアメリカの間には戦争が準備されている。共産主義者は日本とアメリカの国内で共産主義を宣伝し、両者の敵意を利用して互いにいがみ合わせる。そこに新しい情勢が生まれる。われわれ共産主義者は、他方の国に対抗して、一方の国を利用しなければならない。ウラジーミル・レーニン(1870–1924)『レーニン全集31巻』 **************** 満州事変(1931)後の経緯を見ると、ワシントン会議の国際協調は挫折し、国際連盟は責任を果たせなかったといえる。ソ連が日本と東アジアの覇権を競う可能性は十分あり、ソ連が勝ったとしても、それは中国の独立の回復ではなく、中国が日本に代わってソ連に隷属するだけである。日本の徹底的な敗北は極東にも世界にも何の恩恵にならない。一連の新しい緊張を生み、ソ連が日本に代わって極東支配のための敵対者として現れることを促すにすぎない。この戦争でアメリカが勝ったとしても、その成果はソ連が独占してしまうだろう。ジョン・マクマリー(1881-1960)『平和はいかに失われたか』 ※アメリカの外交官。1933年、ソ連情報収集の拠点だったバルト三国のリガの公使になっており、ソ連の拡張主義の恐ろしさをよく理解していた。 *************************** ヴェノナ文書。アメリカ合衆国陸軍情報部とイギリスの政府暗号学校によって解読されたソ連の機密文書。それによると、 第二次大戦中、ソ連コミンテルンは、NYとワシントンを中心に大規模なスパイ網を構築し、数百名のアメリカ共産党員の協力を得て、陸軍省・国務省・軍需生産委員会・経済戦争局・戦略情報局OSS(のちのCIA)・ホワイトハウスにたいする諜報作戦を行い、安全保障に関する機密情報を盗み取っていた。 また、ルーズヴェルト民主党政権(1933-1945)の政府高官の中にソ連のスパイが紛れ込んでいたことが判明した。例えば、 ●アルジャー・ヒス。財務長官補佐官。日本の領土である北方領土をソ連に明け渡す密約を結んだヤルタ会談に大統領側近として参加。 ●ハリー・デクスター・ホワイト。財務次官補。日本への最後通牒(ハル・ノート)の原案作成に関与し、東條内閣を対米戦争に追い込んだ。 ●ラフリン・カリー。大統領上級行政職補佐官。蒋介石政権と連携し、日本本土を500機の戦闘機や爆撃機で空爆する計画を立案、日米開戦を準備した。 ●ダンカン・リー。戦略情報局(OSS)日本・中国担当部門主任。戦後の対日占領政策を立案。東京裁判・神道の弾圧・憲法改正・教育制度の改悪・在日朝鮮人と部落解放同盟による国内対立の強化。 ●ローレンス・ダガン。国務省南米課課長。 フランク・コー。財務省通貨調査部部長。 ソロモン・アドラー。財務省通貨調査部。 その他のソ連スパイ。 ●エドガートン・ハーバート・ノーマン。日本生まれ。GHQにより府中刑務所から解放された徳田球一らを出迎えに行った。 ****************** 当時、ソ連は独の進軍によりモスクワ陥落寸前。日米戦争が始まれば、日本にソ連を攻撃する余力はなくなり、米は独と戦うソ連に援助を開始する。ハル・ノートは日本を日米開戦に踏み切らせる最後の切り札だった。 問題は、我々の側に過大な危機を与えることなく、日本を最初の一撃の火付け役にするために我々はいかなる策略を使うべきかであった。『ヘンリー・スティムソン日記』 ※ルーズヴェルト時代の陸軍長官 ************* ルーズヴェルト。大統領就任するとただちに共産主義を掲げるソ連と国交を樹立。 武器貸与法案を アメリカがすぐに外国で戦争する国になったのはルーズヴェルト以降。それまではひきこもり国家。 ルーズヴェルトは日本が真珠湾攻撃を仕掛けることを事前に知っていた。 ヤルタ会談ではソ連に迎合。東欧やアジアでソ連に抑圧される何百万人もの自由を犠牲にした。 ※ヴェノナ文書。在米のソ連スパイと本国との暗号伝聞のやりとりをまとめた文書。1940~1944までのやりとり。 ********************** *********************** ネオコン。タカ派のリベラル。冷戦で社会主義陣営が負け、民主党から共和党に鞍替えした勢力。ブッシュ時代に勢力を拡大。トランプにより共和党から追い出される。 ●アーヴィング・クリストル。ネオコンの父。
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読んでから、だいぶ時間が経ってからの感想です。 冷戦という状況がそのまま描かれたものです。こんなことが、歴史の裏側で起こっていたのかと驚かされることの連続でした。 歴史上重い出来事がこれでもかと続くので、なかなか読み進められませんが、世界情勢を見ていく上での必読書です。
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『#ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』 ほぼ日書評 Day353 「◯◯文書」などと言うと、子供の頃に親しんだUFO本よろしく、幾分胡散臭く感じてしまうが、このヴェノナについては、工作活度をやられていた側(米国)とやっていた側(旧ソ連)、双方の文章を付け合わせること...
『#ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』 ほぼ日書評 Day353 「◯◯文書」などと言うと、子供の頃に親しんだUFO本よろしく、幾分胡散臭く感じてしまうが、このヴェノナについては、工作活度をやられていた側(米国)とやっていた側(旧ソ連)、双方の文章を付け合わせることで、その真正性が明かされると言うのがまずは驚きだ。 アメリカは「移民の国」なので、外国人スパイ活動がやり易い。 今日でも、Web上の偽サイトやフィッシングメール等に対し微かな違和感を覚え、結果、危うい一線を越えずに済む世界の住民たる我々とは真逆の世界だ。 ルーズベルト政権内に多くの「合法」並びに「非合法」の工作員がいたことは、本書評シリーズでも何度か触れてきたが、そもそも「合法」工作員なる存在があったのかという驚き、さらに工作員同士は複数のグループに分断され、彼ら同士は顔も名前も知らない。一部の活動が発覚しても、一網打尽になることを避けるためだ。 もちろん、一部の人間は、心底、思想信条ゆえにそうした活動に携わっていたのであろうが、それ以外は金のためなのか? 盛んに行われていたというリクルーティング活動含め、そもそもの活動動機を知りたいものである。 トロツキーの息子も消された疑惑や、ドイツという共通の敵を媒に味方と思わせることで、さしものユダヤ人さえ手玉に取ったという件も、その活動の苛烈さの証左だろう。 同時に、ソ連は米国の原爆開発計画も把握しており、それがその後の日本の運命を変えるとともに、極めて短期でのソ連による原爆開発成功に繋がった。何たる米国の脇の緩さよ。 https://amzn.to/2PnVOh1
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