1,800円以上の注文で送料無料

ポバティー・サファリ イギリス最下層の怒り
  • 中古
  • 店舗受取可
  • 書籍
  • 書籍

ポバティー・サファリ イギリス最下層の怒り

ダレン・マクガーヴェイ(著者), 山田文(訳者)

追加する に追加する

ポバティー・サファリ イギリス最下層の怒り

定価 ¥2,640

550 定価より2,090円(79%)おトク

獲得ポイント5P

在庫わずか ご注文はお早めに

発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!

店舗到着予定

10/3(木)~10/8(火)

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2019/09/26
JAN 9784087890105

店舗受取サービス
対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる

店舗到着予定

10/3(木)~10/8(火)

ポバティー・サファリ

¥550

在庫わずか
ご注文はお早めに

カートに追加するカートにいれる

商品レビュー

5

4件のお客様レビュー

レビューを投稿

2021/06/17

“貧しさ”からは、傍から眺める人の援助や、当事者の身近な解決策では逃れることができない。 自分が生まれ育ったコミュニティで培った“生き残り”の知恵は、そのコミュニティでしか役に立たないことも多いのだから。 そこに関わるすべての人が、自分自身の半生を、今の自分を律し誇れるものにな...

“貧しさ”からは、傍から眺める人の援助や、当事者の身近な解決策では逃れることができない。 自分が生まれ育ったコミュニティで培った“生き残り”の知恵は、そのコミュニティでしか役に立たないことも多いのだから。 そこに関わるすべての人が、自分自身の半生を、今の自分を律し誇れるものになるまで、その意味を問い続けることが、階級や世代を超えた無限ループを抜け出す鍵だ、と私は思う。 その過程を、社会の要求に即して晒し、多くの階級の人に通じることばで書き留めた作者の努力と勇気に敬意を表したい。

Posted by ブクログ

2021/01/31

イギリス中のありとあらゆる場所に貧窮状態の人たちのコミュニティがある。貧困とその破壊的な影響を当事者として経験した著者が、自身の壮絶な生い立ちを振り返りながら、いかにして貧困から抜け出すかを提示する。 体調がようなったら続きを。

Posted by ブクログ

2020/11/29

自分の人生が自分の主導下に置かれていないと感じる時、寂しく、満たされない時。自分をそのような状況に陥ったことを、親や教師、環境や経済、政治や大人といった自分が『どうすることもできなかった』人間や環境のせいだと責任を押し付けては怒り、憎しみ、愚痴をこぼし、自堕落な生活を始める。そう...

自分の人生が自分の主導下に置かれていないと感じる時、寂しく、満たされない時。自分をそのような状況に陥ったことを、親や教師、環境や経済、政治や大人といった自分が『どうすることもできなかった』人間や環境のせいだと責任を押し付けては怒り、憎しみ、愚痴をこぼし、自堕落な生活を始める。そういった生活を過ごしながらも、心の奥底に、自分を今の現状にたらしめるものは何なのか、かすかなヒントが与えられる瞬間がある、しかし、過去の自分を正当化するために、それを否定してはさらなる深みに入り込んでいく。  人生において、辛い時間を過ごした人間ならば、こういった毎日、毎時間のように起こる負のサイクルの渦中の中で、葛藤をしたことがあるのではないだろうか?人生の主導をとることが目的だったはずなのに、いつのまにかそれは入れ替わり、怒りの対象に責任を押し付けては上昇することを忘れてしまう。  本書『ポバティー・サファリ』の中で、著者ダレンは、貧困地域でッ暴力と共に幼少期を過ごし、主権を感じることなく、ストレスを感じ、酒とドラッグに溺れた青年期を過ごす。これを記した本書前半部分で、ダレンは彼が階級に、政治に、制度に怒りを覚えるようになった背景をポバティー(貧困)をサファリするように語っていく。しかし、本書が中盤に差し掛かってくると、その怒りが、必ずしも貧困からの反発だけではなく、きちんとした研究からも浮き彫りにさるような、『仕組み』によるものだという『解説』へと移行していき、そういったコミニティに属し、貧困や暴力とともに育った子供の多くが経験するような問題を、ダレン自身が抱えていたという告白とともに、物語が進行していく。 そのような環境で育ちながらも、『話せるやつ』と世間から受け入れられ、BBCラジオに出演し、ニュース番組のゲスト司会者にまでなったダレンは、ラッパー・コラムニストとしての声を手に入れた代わりに、貧困階級の代弁者となることを求められるようになる。ダレンのそういった環境は、そのすべてを体制や政治の責任と押し付けて、自分自身の問題から目を背けてしまった。貧困コミニティの問題である酒やドラッグ、ジャンクフードのことを話しては、その裏でそれらに依存していたダレンは、批判していた体制側の制度を利用して、それらの依存から脱却する。それと同時に、著者は、すべてを体制側のせいにする左派の主張、異なる意見を受け入れられない主義に疑問を呈し始める。 『ぼくが不誠実な考えを持っていた証拠として、失敗と問題は父と母のせいにし、成功はすべて自分ひとりの功績と考えていたことが挙げられる。』(本文より)  私達が暮らすこの世の中には、改善しなければならないものが存在して、制度のせいでないがしろにされているものがたくさんある。それらのものは改善されるべきであり、変わるべきものである。しかし、個人の生活の改善、幸福の追求が、それらの責任に押し付けることで損なわれるべきであってはならないのではないだろうか。右を向けば左は損なわれ、上を向けば下は無視されたと感じる。上下左右すべての人間が平等に、幸福に機能する、ユートピアのような社会の仕組みは、不可能ではないかもしれない。しかし何年・何世代もかかって取り組まれるそれらの改革に期待のすべてを乗せるのではなく、自分個人に目を向けて、足りない部分を向上していかなければならないのではないか。  幼少期に暴力と貧困とともに育ち、10代20代を体制に怒りながら、依存に苦しんだ著者が、30代になり子供を持った。最後の章で、著者は幼少期のストレスの根源であった母に理解を示し、謝辞の中で彼がそれまで関わってきた多くに人々に感謝の言葉を延べる。『長年、否定的な心の声が自分には親になる資格がないとずっとぼくに言い聞かせてきた。』と感じていた著者が、子を持つ喜びを感じ、世の中に感謝を覚えることになる。幼少期から追ってきた著者の生活と思考の変化に、心動かされることになる。読後感に起きるこの心象は、単なるポリティカル・ライティングや単純な『ポバティー・サファリ』で終わっていたらおきなかったことだろう。  それこそ豊かな人々の間にあっても、自分と異なった思考の相手を見つけては貶し合い、単略的に判断し、理解のかけらも示さない。物事にとらわれては、本来の目的であるはずの個人の向上が損なわれている現代において、ダレンの物語は、きっと良い指標となってくれるのではないだろうか。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品