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山県有朋 明治日本の象徴 岩波文庫
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山県有朋 明治日本の象徴 岩波文庫

岡義武(著者)

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山県有朋 明治日本の象徴 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2019/09/19
JAN 9784003812648

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山県有朋

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2024/10/02

山県有朋 明治日本の象徴 著:岡 義武 岩波文庫 青N126-4 山県有朋の一生を語ることは、明治・大正史を語ることであると扉にあります。 長州の奇兵隊として、明治維新に貢献し、帝国陸軍の創設、徴兵制の導入、廃藩置県、地租改正などの困難な政策をまとめ上げ、軍人勅諭、教育勅語の...

山県有朋 明治日本の象徴 著:岡 義武 岩波文庫 青N126-4 山県有朋の一生を語ることは、明治・大正史を語ることであると扉にあります。 長州の奇兵隊として、明治維新に貢献し、帝国陸軍の創設、徴兵制の導入、廃藩置県、地租改正などの困難な政策をまとめ上げ、軍人勅諭、教育勅語の制定にも尽力し、日清戦争、日露戦争を勝利に導いた、実行の人。それが山県有朋である 松下村塾に短期間であるが、入塾し、吉田松陰を終生敬愛をした。 奇兵隊に入り、軍監になったことが、陸軍へと道を拓くこととなる 旧弊とした、旧藩兵よりも、徴兵した農民兵のほうが強いことを、奇兵隊でも、西南戦争でも証明した 山県有朋に天から与えられた使命とは、維新なったばかりの日本を、強大なロシアから守ることであった。 そして、それは終生の仕事となる。 三度の外遊の機会を得たことも大きかった、山県を国際感覚をもった政治家へと変えていったのである 山県有朋の祖国防衛論は、主権線と、利益線の確保と防衛であった  主権線とは、国境である。日本本土の物理的境界  利益線とは、主権線の安全と厳しく相関係するの区域、主権線を防衛するための外縁に設けられた防衛ライン である  すなわち、南下してくるロシア軍を大陸に設けられた利益線で防衛すること、それが、満州であり、朝鮮であり、台湾であった。 日清戦争がおこるまでは、ひたすら強敵と戦争することの非を説き、国内の兵力を充実することを優先した 無学の兵に学を教え、武器を購入するために、地租を上げてその準備をする。 日露戦争にあたっては、朝鮮を防衛するために、清とも協調し、また、親露を説く伊藤博文を押さえて、日英同盟を成立させ、来るべき日に備えた。国内に騒乱が起きることを嫌い、当時さかんになりつつあった、自由民権運動を、治安維持という観点から弾圧した。 山県有朋が、すごかったのは、政敵であっても、大義のためには妥協できるところであった。 また、疑いぶかい性格ではあったが、徐々にその人物を評価し、地位や名誉をもって、そのものに報いたことだ 大隈重信の葬儀が、国民葬として、国をあげてのものになったに対し、山県有朋の葬儀は、国葬にもかかわらず 国民にはあまりうけいれなかったようである。 死をもってしても、名声や人気をとるのではなく、まさに実をとった英雄であったと思います。 目次 序 一 生い立ち 二 奇兵隊とともに 三 「一介の武弁」 四 組閣 五 日清戦争と第二次内閣 六 「元老政治」の中で 七 築かれた権力の座から 八 老い行く権力者の喜憂 九 晩年とその死 附註 参考文献 解説 ISBN:9784003812648 出版社:岩波書店 判型:文庫 ページ数:288ページ 定価:840円(本体) 2019年09月18日第1刷発行

Posted by ブクログ

2024/02/28

友人は伊藤博文。同じ山口出身で、同じく身分の低い家の出。二人は身分が低いため藩校(明倫館)には行けず、私塾(松下村塾)で吉田松陰に学ぶ。 下関砲撃。奇兵隊を率いて倒幕に参加。陸軍の基礎を確立して西南戦争を鎮圧。 無駄な経費を削減、予算を圧縮して浮いた財源を地租軽減などの減税に...

友人は伊藤博文。同じ山口出身で、同じく身分の低い家の出。二人は身分が低いため藩校(明倫館)には行けず、私塾(松下村塾)で吉田松陰に学ぶ。 下関砲撃。奇兵隊を率いて倒幕に参加。陸軍の基礎を確立して西南戦争を鎮圧。 無駄な経費を削減、予算を圧縮して浮いた財源を地租軽減などの減税にまわし、民力休養が必要と主張。 長州の陸軍閥。山縣有朋・桂太郎・寺内正毅。 政党は大嫌い。政党は秩序を乱す集団。軍隊のことを分からないのに口を出してくる。軍に対する政党の影響力を阻止するため、陸海軍の大臣は(政党の人間ではなく)現役の将でなければならないことを法制化した1900。 枢密院の議長。天皇の諮問に応じて意見を伝える。 外交・安全保障の現実主義・慎重派。台湾出兵の際、日本にはまだ清に勝つ力がないと主張。日清・日露では戦争回避を模索。(原敬曰く)山縣が存命のうちは日米戦争は起こり得ない。 山縣有朋(1838-1922)

Posted by ブクログ

2024/02/12

日本戦前史を勉強し直そうと思って手に取った1冊。高校日本史を履修して以来、あまり触れる機会もなかったので前提知識は朧げ。無味乾燥な教科書的記述ではすぐ挫折しそうだったため、定評ある人物評伝から入ってみた。 彼の一生を語ることは明治・大正史を語ること、という著者の指摘はその通りで、...

日本戦前史を勉強し直そうと思って手に取った1冊。高校日本史を履修して以来、あまり触れる機会もなかったので前提知識は朧げ。無味乾燥な教科書的記述ではすぐ挫折しそうだったため、定評ある人物評伝から入ってみた。 彼の一生を語ることは明治・大正史を語ること、という著者の指摘はその通りで、晩年に至るまでフィクサーとして(時により濃淡は出ているようだが)政界に権力を及ぼし続ける山縣の姿が活写されている。非常に読みやすい文体で論理関係も明快だった。 枢密院の会議で仮睡してしまった明治天皇を、軍刀で床を叩いて起こしたというエピソードは興味深かった。現実の天皇ではなく理想の天皇を崇拝するというのは昭和前期であれあるいは現代の一部の右派であれよくある事例かとは思うがここまで出来るのはなかなか居ないと思う。あとは寺内に対して「軍隊式はいかぬ」といい、その意を「物を取り決めて後報告に来たり、それを相談というが如きは不可」と述べた点は笑ってしまった。軍隊特有かはよく分からないが現代社会でもよくある話。 彼が存命のうちは日米戦争は起こらない、という原の指摘。外国に対して腰が弱いというのはそうなのだろうが、これがオルタナティブ論として成立するかは疑わしい。 「山縣的な行動様式」は今の政治家にもよく見られる側面があり、確かに「政治的な人間」の一つの型が示されている。1957年刊ということで彼の異なる一面を描く後続の研究も出ているようだが、権力を追い求める彼の一面を否定することは出来ないだろう。山縣的な行動様式は、民主主義の制度も不十分な明治・大正にも出現しうる(出現した)型であり、制度は整備されているが…という現代にも出現しうるもの。政治家の在り方や民主主義についても考えさせられる。

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