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ひとよ 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2019/09/20 |
JAN | 9784087440300 |
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商品レビュー
2.5
14件のお客様レビュー
読後、気持ちがまとまらず、すっきりしない。 父を殺した母、残された長男、長女、次男が主要人物なのだが、誰が主人公かはっきりしないので、誰にも感情移入しずらい。 子供たちを暴力から守るために夫を殺した母こはる。「すごく誇らしい」と言い、約束通り刑期を終えほとぼりがさめた15年後...
読後、気持ちがまとまらず、すっきりしない。 父を殺した母、残された長男、長女、次男が主要人物なのだが、誰が主人公かはっきりしないので、誰にも感情移入しずらい。 子供たちを暴力から守るために夫を殺した母こはる。「すごく誇らしい」と言い、約束通り刑期を終えほとぼりがさめた15年後に戻ってくる。 しかし15年後にこはるが戻っても、こはるが描いていた 家族の姿はそこにない。 突然、両親が加害者と被害者になってしまった子供たちのその後の15年は、当然のことながら殺人者の家族とのレッテルが付きまとい、思い通りの人生は歩めない。 そこへまるで何もなかったかのような顔で戻って来たこはるに、どのように接したら良いか戸惑う大人になった子供たち。 子どもたち3人それぞれに思いは違うが、うまく伝えられず家族はまとまらない。 唯一の救いは、事件後も変わらず接してくれる仕事仲間の存在。 そして物語の最後。 長男の曲がってしまったままの指(父親の暴力が原因)を見た母は崩れ落ちる。 暴力夫が居なくなっても、子供たちの傷はそのままなのだと母は今更ながら悟ったから。 母も子供たちも普通のいい人たちなのだが、殺人を犯した事実は決して消えない。 「仕方なかった」「罪はつぐなった」いくら言葉をつくしても、前の生活には戻れない。 もがいている最中で終わるが、今後一筋の光がさすように祈るばかりです。
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TVで映画の予告が流れた時に「コレは観たい❗」って思い先ずは原作をと一気読み。 ・ ・ 三兄妹の葛藤と戸惑い、もがき悩む姿に涙が溢れました。 ・ ・ 映画も楽しみです。
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「母ちゃんさ、母ちゃん今日、父ちゃん殺したよ」 一見なんの変哲もない働く母と3人の「顔に傷を負った」子供たち。 「母ちゃんは父ちゃんだからやった。父ちゃんのおじいちゃんとおばあちゃんが死ぬのを待った。父ちゃんが死んでも、悲しむ人がいなくなるまで待った。」 はっきり言う。読みにく...
「母ちゃんさ、母ちゃん今日、父ちゃん殺したよ」 一見なんの変哲もない働く母と3人の「顔に傷を負った」子供たち。 「母ちゃんは父ちゃんだからやった。父ちゃんのおじいちゃんとおばあちゃんが死ぬのを待った。父ちゃんが死んでも、悲しむ人がいなくなるまで待った。」 はっきり言う。読みにくい!!もとが舞台の脚本だから?ただ反対に、入り込んでしまえば自らもその場に存在する錯覚にさえ陥る。 舞台だからこその濃いキャラ設定が良いスパイスになっているに違いない。 約束の15年後。父を殺した母が、帰ってきた。私たちは家族に戻れるのか。3人を取り囲む人々の豊かな個性。 あの15年前の感情を様々な人間を通し答え合わせを行なっていく。 「クソ親父はもういない、母ちゃんが、そばにいる。やったーじゃ、だめなのか?生きてた、よかった。それじゃだめか。」 本書を読んで再確認したことがある。 結局人間、都合の良い生き物。 様々な経験をして、様々な感情が生まれる。 言うことだってやることだって、時が経てば180度変わったりする。 人間、その行いが正解か不正解かというのは、その場の一感情でしかないということ。 「人よ」「一夜」どちらかはわからない。 これも人よと言われれば、どんな人間も否定できなくなるし、一夜で人生なんて大きく変わってしまうことも本書で再確認した。 人ってなんのために生きてるんだろ?
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