1,800円以上の注文で送料無料

殺す親殺させられる親 重い障害のある人の親の立場で考える尊厳死・意思決定
  • 中古
  • 書籍
  • 書籍

殺す親殺させられる親 重い障害のある人の親の立場で考える尊厳死・意思決定

児玉真美(著者)

追加する に追加する

殺す親殺させられる親 重い障害のある人の親の立場で考える尊厳死・意思決定

定価 ¥2,530

1,375 定価より1,155円(45%)おトク

獲得ポイント12P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 生活書院
発売年月日 2019/08/23
JAN 9784865000993

殺す親殺させられる親

¥1,375

商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

レビューを投稿

2023/06/30

老いて身体を傷めた親が介護負担のために自身の心身の健康を維持できない事態という人権侵害きらは目を背けたまま、「森」の責を「一本の木」に帰して「個人モデル」で固有の親を指弾して終わることもまた、「殺させる社会」に加担する行為ではないのだろうか。 そこにもまた、当たり前に疲れ、老い、...

老いて身体を傷めた親が介護負担のために自身の心身の健康を維持できない事態という人権侵害きらは目を背けたまま、「森」の責を「一本の木」に帰して「個人モデル」で固有の親を指弾して終わることもまた、「殺させる社会」に加担する行為ではないのだろうか。 そこにもまた、当たり前に疲れ、老い、病んでいく「一人の人」であることを許されず、「殺させられる者」へと追い詰められていく、「弱い者」としての親たちがいる。 ー本文より引用 本書は、自身が知的にも身体的にも重い障害を持つ重症児を我が子に持つ母親である著者が、障害者の尊厳とまた障害者をケアする(主に)母親の尊厳に焦点を当て、かれらが生きていくにあたってどのような問題点があるか、障害児をモノとして見てはいないか、1人の人間として尊重するべきではないだろうかという論に一石を投じ、論じたものである。 医療の現場で、医療者(主に医者)の言うことだけ聞いていればいいのだと押さえつけられるような感覚、患者のためのものであるはずが医者のためのインフォームド・コンセントになってしまっているなど、患者目線での論を語っているところには共感した。私も難病で病院に通っているが、今まですげなくされた経験から、医者の機嫌を損なわないようにする姿勢が染み付いてしまっている。それはとても息苦しい。 他にも冒頭に引用したように、何気ない世間の声が当事者たちを追い詰め、心を殺し、また物理的にも殺してしまうことを指摘している。 読みながら、どうしてこのような構造が成り立ってしまうのだろう、いやその理由は分かりそうなものなのだが、どうしてここまで障害者とその家族への偏見が根強い人には根強いのだろうと疑問に思った。ただ自身やその身内に障害のある人がいるかいないかの違いだけだというのに。 そういった偏見もありながら、障害を持つ親に必要以上の責任を無責任に求める声も多々ある。 著者はこの点について、「私たちもまた、「正しさ」や「強さ」や「美しさ」だけを語ってこなかったか、強さや美しさをだ称える言葉だけでつながろうとしてはこなかったか、と問い直すことが必要なのではないだろうか。」と問いかけている。 過度に障害者本人や家族の働きを賛美したり批判したりすることで、ケアをする家族や他ならぬ当事者である障害者本人の生きる世界を損なってはいないか。彼らが殺し殺されないようにするには、偶さかに五体満足の健康体で生まれた人たちも、障害者が生きるということを意識的に共有することが大事なのではないかと、本書を読んでいて思った。いい意味で社会全体がかれらのことを自分ごととして考え意識しなければ、かれらの孤独は癒せない。意識と制度の改革がただちに必要な案件だろうと思った。 障害者は生きている価値がない。 そういった論説がまかり通るこの世が怖くて仕方ない。本書で何度も言われているが、追い詰められている人ほど声を上げる余裕がない。かれらの声は、地に埋もれ、無きものとされてしまう。 まずは声を上げられる世の中に。 そしてそれに耳を傾けられる世の中に。 障害や病気に関わらず、声を上げられない人の声を相互に聞き取ろうと思える世の中になることを祈る。いや、祈るだけでなく、動かなければならない。小さなところからでも。 そう思わされる本でした。 以下備忘録がてら目次をば。 第1部 子どもの医療をめぐる意思決定

第1章 アシュリー事件
第2章  「白い人」の不思議な世界の不思議な「コンセント」
第3章 子どもをデザインする親たち
第4章 ボイタ法

第2部 「死ぬ・死なせる」をめぐる意思決定

第1章 「死ぬ権利」をめぐる議論
第2章 「無益な治療」論
第3章 私たちはどのような存在にされようとしているのか

第3部 「無益な治療」論を考える

第1章 「無益な治療」論が覆い隠すもの
第2章 日本型「無益な治療」論としての「尊厳死」
第3章 意思決定の問題として「無益な治療」論を考える
第4章 「出会い」から意思決定を問い直す

第4部 親であることを考える

第1章 強い者としての親
第2章 相模原事件
第3章 弱い者としての親
第4章「親を『ケアラー』として支援する」という視点
第5章 親にとっての「親亡き後」問題 
最終章 リンゴの木を植える

あとがき

Posted by ブクログ

2022/06/10

親とは何か?尊厳とは何?尊厳死の結論にいらない日本の国民性・考え方。私自身も植え付けられている無意識の障害者への考え・態度。全て重く深くでもある、でも避けてはいけない問題。さて、自分の考えはどうかというと、健常者であり、障害のない子供を持っているので、著者のような考えには正直至ら...

親とは何か?尊厳とは何?尊厳死の結論にいらない日本の国民性・考え方。私自身も植え付けられている無意識の障害者への考え・態度。全て重く深くでもある、でも避けてはいけない問題。さて、自分の考えはどうかというと、健常者であり、障害のない子供を持っているので、著者のような考えには正直至らないが、もし同じ立場だったとしても、ここまで戦えないかもしれない。そのくらい終わりのない世界。神様は、そんな試練を選んだ人にしか与えないんだと思い生きていくのかな。

Posted by ブクログ

2022/06/02

自分にも起こり得ること 障害はないですが歳をとったり事故に遭うなどで 当事者となりえる 話し合うこと、協力しあうこと 対岸の火事ではない

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品