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顔のない天才 文豪とアルケミスト ノベライズ case 芥川龍之介 新潮文庫nex
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2019/07/26 |
JAN | 9784101801605 |
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顔のない天才
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商品レビュー
3.9
12件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
とても素晴らしい作品だと思います。 まず文章の美しさ、言葉で世界観に引き込まれました。少し湿度のある文体で、とても私に合っていました。 また、谷崎との愛、侵蝕についての問答は谷崎潤一郎の価値観について多少の理解を得ることができ、キャラの解像度が高いと思いました。 侵蝕者が病人だろうと推測したとき、芥川が病気はかなしい、病気の人の助けになれたなら嬉しい、というような発言をしたとき、侵蝕者は悪と認識しながらもそういった慈悲を持ち合わせてしまう人間らしさに心が打たれました。 侵蝕者も、ただのエゴでは済まされないような、若さゆえの浅慮みたいな、そういった部分が垣間見えて好きです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
怨念か妄執か「本の中の世界を破壊する侵蝕者」により、文学書に黒いインク溜まりが浮かぶように。それに侵された文学書は人々の記憶からも奪われ始める。 この災禍に対処すべく、「アルケミスト」と呼ばれる特殊能力者が国定図書館に文学の力を知る「文豪」を転生させ、侵蝕者の討伐に駆り出すが。 文学書を守る為、転生した芥川龍之介。 自分を芥川と自覚しつつも、どこか曖昧な記憶を持て余す。 そんな時「地獄変」が侵蝕者に侵される。 兄貴のような菊池寛と、弟分の堀辰雄、助っ人の谷崎潤一郎と共に「地獄変」に潜書する芥川だが。 侵蝕者の目的とは。 芥川、漱石、久米や、菊池寛たちとの人間関係にも触れつつ、芥川龍之介論も見せ、更に侵蝕者がどこに潜んで、何を目的としてるのかはミステリアス。 この本で、芥川って書いた本は読んでるんだけど、人物像となるとひどく曖昧なことに気づいた。 文とは何か、芸術とはなにか、本を読む度に浮かぶギャップを掘り下げるようなテーマも楽しい。 設定も扱っている内容も面白いんだけど、全体的に思わせぶりすぎなのが、辛い。 2冊目の小泉八雲編が気になって読み始めたけど、次どうしようかなー。 読み終わってからの本の紹介頁が素敵。 絶対読みたくなるもんねー! さすが新潮文庫というラインナップ。
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地獄変に潜書する話。アニメだと志賀が炎の中に消えていくけれど、こちらはとりあえず戻っては来るけれど補修しても体の不調が戻らない系でより質が悪いというか、侵蝕者が底知れない感じがして良い。 転生した芥川は生前の芥川とは違うけれど、この手の話は『偽物が本物にかなわないなんて道理はない』と私の中の士郎が叫ぶのだよ…。そしてファンレターが重い。谷崎がとても良いキャラをしていた。芥川と辰ちゃんこの関係なんかも史実を知っているとより楽しめる感じ。 ゲームよりも設定が色々詳しく出てきていてなるほど~…となった。
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