僕と管理人さんの憑いてる日常(上) シャルルC

すず黄(著者)

• 販売会社／発売会社: 三交社
• 発売年月日: 2019/07/25
• JAN: 9784815500764

商品レビュー

2022/06/08

▼あらすじ
憑かれる男と視える男の年の差オカルトBL!!
最強霊媒師オジサン×取り憑かれ体質リーマン

サラリーマン有沢斎(ありさわ・いつき)の朝は、以前自分をナンパ(?)してきたおっさんとの挨拶から始まる。
おっさんこと加々見惣一(かがみ・そういち)は斎の住むマンションの管理人。
“霊が視える"ことを理由に斎に構っては、面倒事に巻き込んだり巻き込まれたり――!?

僕と管理人さんの非日常な日常が始まる!!

＊＊＊

ストーリーの完全度：普通
トーン：コミカル
エロ度：無し
萌え度：普通
総合評価：★4.0

幽霊・オカルトがテーマのBL作品が好きなので上下巻合わせて購入してみました。
全体的にさっぱりとした印象の作品で、読み応えはぶっちゃけそんなにありません。でも、その分テンポが良くて読みやすいので疲れた時に読むにはぴったりの作品かな、と思います。
因みにエロはおろかキスシーン一つありません(笑)
イチャイチャしてる訳でもないので、BL作品かと言われるとちょっと微妙なラインかもです。ほのかにBLっぽい香りはするのですが、それもちょっとしたサービス的な感じなので…。どちらかと言うとBL初心者さん向けの作品かな？(^^;)
個人的にはエロは別に無くてもいいのでBL度をもっと上げてほしいのと、幽霊関係のエピソードをもう少し掘り下げてほしかったかな。
ただ、面白くなかった訳ではなく、これはこれでそれなりに楽しく読めたのでそれほど不満はありません。次巻はもう少し二人の関係に進展がある事を望みます(^^)

2019/08/04

上下巻読了。シーモアにて各単話・特装版共に読了。
ペーパー全五種コンプ。
除霊能力持ちのマンション管理人兼骨董品屋×オーナーの甥の霊媒体質リーマン。年の差オカルトBL。

配信連載時から読んでいた作品の、祝待望の書籍化！ (上巻は電子配信の特装版とは異なる描き下ろしが付いたのコミックスとなっています)
オヤジズムのBL枠の作品になりますが、エロなし恋愛未満(？)、けれど様々な人間関係や霊障を通じてお互いに相手を放っておけなくなったり必要な人と思うようになっていきます。恋愛に偏っていない分、二人の繋がりの進展のみならず、人と人との繋がりにも触れるため、普段BL作品を読まれない方も手に取りやすい内容になっていると思います。
わかり易く言えば、オカルトの少女漫画寄り？ のような。
ブロマンスと称されることもありますが、個人的にはBLと呼んで差し支えないと思います。
斎が悩んだように家族でも友人でも恋人でもない二人の関係ではありますが、世話を焼いたり他人に妬いたり、他の誰でもなく互いから安らぎを得ている部分があるのならLoveがあるのでしょう。既存の名称はなくてもいいのではないでしょうか。無性愛に近い者から言わせると、性愛がないといけないという意見に対しては疑問が尽きず、BLの条件にもそれが特に必要と考えることはありません。
本作は、騒がしいトラブルメーカーなワンコ系主人公ではありますが、周りの目もそれぞれの関係も優しい、心温まるオカルト作品です。

紙媒体化に際し描き下ろされたページが上下巻とも最高だったのですが、特に下巻の描き下ろし後日談の加々見さんの柔らかい表情が堪らないです……。
つらつら上にはああ書きましたが、二人とも普段表に出さないだけで他者相手よりずっと相互好意的なので、早く養子縁組でもなんでもしちゃえばいいんです……。このままでもオイシイけど、日進月歩ゆっくり進展していても良いと思います。(筆者様にはチューリップの花弁のようなオブラートに包まれてしまいました。またそれも趣深く良いと思います)
続編でも、ちまちまとでも、また僕と管理人さんシリーズを拝める日が来たら嬉しいですね。

追記:単行本では下巻にあたる、電子特装版の『僕と管理人さんのずっと～』も発売(191012:シーモア先行)されました。上述に同じく単行本と描き下ろし内容が異なります。
本家母娘に諸々試され、遊ばれてる二人良いです(笑)