1,800円以上の注文で送料無料

教育格差 階層・地域・学歴 ちくま新書
  • 中古
  • 店舗受取可
  • 書籍
  • 新書

教育格差 階層・地域・学歴 ちくま新書

松岡亮二(著者)

追加する に追加する

教育格差 階層・地域・学歴 ちくま新書

定価 ¥1,320

220 定価より1,100円(83%)おトク

獲得ポイント2P

残り1点 ご注文はお早めに

発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!

店舗到着予定

11/26(火)~12/1(日)

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2019/07/05
JAN 9784480072375

店舗受取サービス
対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる

店舗到着予定

11/26(火)~12/1(日)

教育格差

¥220

残り1点
ご注文はお早めに

カートに追加するカートにいれる

商品レビュー

3.8

64件のお客様レビュー

レビューを投稿

2024/09/15

データが多く読みにくさがあるけど、内容はとても興味深かった。 教育格差は高校や大学など、分かりやすい学歴として可視化されるよりずっと前から存在する。生まれた時からそれぞれが生きる環境によって「ふつう」が異なり、行き着く先も異なる傾向が高い。 振り返ってみると、学生時代の私にと...

データが多く読みにくさがあるけど、内容はとても興味深かった。 教育格差は高校や大学など、分かりやすい学歴として可視化されるよりずっと前から存在する。生まれた時からそれぞれが生きる環境によって「ふつう」が異なり、行き着く先も異なる傾向が高い。 振り返ってみると、学生時代の私にとっての"社会"なんてせいぜい学校やら習い事やらの関わりにとどまるもので、もっと大きな"社会"の中で自分がどこにいるかなんて分かってなかった。 自分自身で選択できない子どもにとって、自分が見えてるものが「ふつう」でないことを認識するのは難しい。"親ガチャ"という言葉はあまり好きじゃないけど、親の収入や考え、教育方針で子供の将来が変わるのは残酷だけど否めない事実だなとデータからもよく分かった。 本著を読み、いろいろ思いを巡らせている自分は、新書を興味深く読めるくらいには教育面では恵まれた環境で育ったし、他の読者もそういった方が多いんじゃないかなと予想する。本当に苦しんでる人や届いてほしい人には届きにくくなってしまっているのも何だか皮肉のように感じる。 教員でもない、誰かの親でもない自分がこの教育格差問題に対してできることと言っても正直思いつかないけど、こういった現状があることを認識することは大切にしたい。 個人的には、「総括」の 「子供の頃に制度やルールに従うことを余儀なくされる度に、大人がしっかりと考えた相当な理由があるのだろうと違和感を飲み込んできた私が期待していたほど、頑健な合理性のあるものなどなく、恣意的に決まっていることばかりであると…」 という箇所が、自分と同じだ、、!と嬉しくなった。

Posted by ブクログ

2024/07/05

親の社会階層や居住地域、学歴が子どもの教育機会にどのように影響するかを探り、教育格差がどのように形成され、維持されているかを解明した本。 徹底したロジックとデータ主義によって、日本の教育格差が今にはじまったことでなく、「緩やかな身分社会」として再生産されていたという事実を突きつ...

親の社会階層や居住地域、学歴が子どもの教育機会にどのように影響するかを探り、教育格差がどのように形成され、維持されているかを解明した本。 徹底したロジックとデータ主義によって、日本の教育格差が今にはじまったことでなく、「緩やかな身分社会」として再生産されていたという事実を突きつける。 本書前半では、就学前の幼児教育から小・中・高校に至るまでにどのように教育格差が拡大していくかを辿り、後半では「ではどうすれば良いか」への提言もなされている。 日本はアメリカに比べ、教育に関する大規模調査データが圧倒的に不足しているため、限られた調査結果から現状分析せざるを得ないらしい。 本書は教育格差についてのショッキングな事実だけでなく、社会科学における統計データの取扱い方のお手本としても参考になる良書。 ーーーーーーー一以下、抜書きーーーーーーーー . 人には無限の可能性がある。私はそう信じているし、一人ひとりが限りある時間の中で、どんな「生まれ」であってもあらゆる選択肢を現実的に検討できる機会があればよいと思う。なぜ、そのように考えるのか。それは、この社会に、出身家庭と地域という本人にはどうしようもない初期条件(生まれ)によって教育機会の格差があるからだ。この機会の多寡は最終学歴に繫がり、それは収入・職業・健康など様々な格差の基盤となる。つまり、20代前半でほぼ確定する学歴で、その後の人生が大きく制約される現実が日本にはあるのだ。 . 要するに人間社会はあまりに複雑で、すべてを把握することはそもそもできず、不足した人材と予算の中で調査研究が行われてきたので、信頼できるデータは数多くない。妥当な手法で行われた調査であっても、質問数と回答選択肢を増やしすぎると調査対象者の負担が大きくなるので、限られた事項しか把握できない。そう、みなさんが抱く多様な疑念すべてに応えることができるほど「現状」はわかっていない──わたしたちはわたしたちを知らないのだ。 . 近年に比べれば注目されなかった経済安定成長期の1970・1980年代にも「子どもの貧困」は実数として多く存在したし、貧困層と非貧困層の大卒割合の格差は明らかである。 . 格差論が隆盛する2000年代以前に子供時代を過ごした世代であっても、若年層と同じく出身地域による有利不利があったのだ。 . 大卒割合によって町の文化的雰囲気が異なり、それが教育意識の高低の基盤となっている。教育熱の高い地域に住む子供たちは、周囲の大人から高い教育を受けることが良いことであるというメッセージを意識的・無意識的に受けながら育つことになるのである。もちろん、様々な「文化」があってよい。ただ、現在の社会制度の中で「成功」するのに役立つ「文化」とそうでないものがあるのが現実だ。大卒割合によって近隣「文化」が異なることは、教育格差にとって大きな意味を持ち得る。 . 近年の研究でも、子が浴びる単語の量ではなく、親子の会話量とその質が言語能力の発達に重要であり、高SESな親がそのようなコミュニケーションを積極的にしていることが実証的に明らかにされている。 . 入学時点の「読み書き」と「算数」に、そして小学校4年生時点の算数の平均と偏差値60以上の割合に学校間格差が存在する。 . 国別の平均値とランキングはそのまま国の教育「制度」の「結果」を意味しない。経済の水準と格差・地域格差・教育制度・家庭教育・塾産業・社会全体の教育との親和性などすべてを含んだ総体だ。 . 理想的な教育を語るのはよいが、現実的に実施し結果に結びつかないのであれば、子供たちの人生の可能性を拡大することにはならない。「平等」なのか「自由」なのか、どちらに軸足を置くのか自覚することが重要だ。 . まずは、精神的にも物質的にも安定した家庭と学校で、親と教師だけではなく多くの大人に励まされ成功体験を少しずつ積むようなまっとうな教育を長期間受ける機会を付与しなければ、どれぐらい可能性があるのかわかることはないだろう。そう、遺伝による支配の到来を憂う前に、一人ひとりの潜在可能性を最大化するための教育環境の整備が先なのだ。

Posted by ブクログ

2024/03/20

なんとなくそうではないかと薄々感じていたことが、膨大な統計データを元に論じられている。結論だけ知りたい人は総括の7章を読めば良いようにも感じた。しかし一番興味深いのは「おわりに」。著者の熱い想いが込められている。目次を後ろから前に向かって完全に逆に読むと面白いかもしれない。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品