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ウィリアムが来た時 ホーエンツォレルン家に支配されたロンドンの物語
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 国書刊行会 |
| 発売年月日 | 2019/06/26 |
| JAN | 9784336063564 |
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ウィリアムが来た時
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商品レビュー
3.3
4件のお客様レビュー
結構あっさりと読めてしまった。 ドイツがイギリスを支配するということで過酷な展開かなと思いきや、そこまで激しい展開はない。だが、逆にこの停滞している雰囲気にずっと呑まれている感覚が恐ろしい。皆、何かしらの娯楽なりに打ち込んで現実から逃れようとしていて、退廃的。
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詳細なあらすじはブクログさんがきめ細やかに書かれているので、軽く感想だけ。 主人公のヨービルは、異国の地で療養したのち祖国に帰ってくる。が、祖国である英国はドイツに支配されてしまっていたー。 もうこの時点で、訳者も語っていたが、日本でも起こりうるだろうし、実際支配されるところを...
詳細なあらすじはブクログさんがきめ細やかに書かれているので、軽く感想だけ。 主人公のヨービルは、異国の地で療養したのち祖国に帰ってくる。が、祖国である英国はドイツに支配されてしまっていたー。 もうこの時点で、訳者も語っていたが、日本でも起こりうるだろうし、実際支配されるところを想像するとゾッとする。話自体はif物語だが… そんな恐怖感を抱かせつつ、皮肉たっぷりにユーモラスに登場人物を描き、登場人物に語らせているので、なんだか滑稽で面白くもある。 不満だけ言い並べて何もしない人と、自国を支配してる国の人間と仲を保ちつつ動き出す人と。 様々な立場の人が本書には垣間見えるが、私たちはどのような行動を取る側になるのだろう。 いろいろ考えさせられる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1913年作。ドイツの支配下に置かれたイギリスにおける上流階級の群像劇という架空の歴史の物語。 ヨービルは海外からあっさりと支配されたイギリスに戻ると、社交界では(妻を含む)勢力拡大を目論む人間、海外に逃げる人間、それぞれの思惑と決意と判断によってイギリスはドイツに懐柔されつつあった。 先進国による先進国の支配は暴力ではなく、むしろ暴力から排除することにより、緩やかに人の精神を萎えさせていくことにより達成されるのかも、という歴史のIFが面白かったです。 外国による支配というテーマにおいてもサキらしい淡々とときに皮肉たっぷりの描写で人の心理を面白く読めました。 ただ、サキならもっと書けるだろう、という期待はあったかな…。なんとなく芥川賞の作品を読んだときの読後感です。
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