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歴史的に考えるとはどういうことか
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ミネルヴァ書房 |
発売年月日 | 2019/05/28 |
JAN | 9784623086351 |
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歴史的に考えるとはどういうことか
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「歴史的に考えるとはどういうことか」、歴史教育に関わる中で、今一度その考えを学ぶためにこの本を手に取ってみた。「歴史的に考える」とはどういうことなのか、そもそも歴史とは何なのか、そうした素朴な疑問を学ぶのには良い本だと思われる。大前提としてそもそも歴史とは、歴史家や史料の編纂者によって「構築」されるものである。そこには様々なレンズを通してみた事実が並べられており、書き手の意図や考え、育った背景が多分に影響されている。そうした事実を踏まえることがまずは必要になる。 では「歴史的に考える」とは結局どういうことなのか。まずは教科書や資料に対して、疑問を持つことが必要になる。それこそが「歴史的に考える」ことの萌芽となる。決まりきった正答を求めるのではなく、自分なりに考え、批判・反論し意見を持っていくということがそこにはある。他者の意見に触れ、また批判されることで、自分自身の考えがさらに深まり、より相対化して物事を考えることができるようになるのである。往々にして、それを阻害するのは学校の授業や「正答主義」である。そうした点があることを認識し、議論、また生徒の多様な意見を受け入れていくことが、学校教育における本当の歴史の姿なのかもしれない。 最後になるが、カーは「過去が未来に光を投げ、未来が過去に光を投げる」という言葉を残している。歴史は過去との対話だけでなく、未来との対話でもあるというのである。未来の土台となる現在は過去のつながりにおいて構築されている。そのため我々がどのような未来を想像するか、どのような世界を生き抜いていきたいのか、そう考え続けることで、過去を未来のより良い光が照らしてくれるのだろう。
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一般教養で歴史をとったくらいで、趣味として何かをテーマにした歴史が好きな立場として、硬すぎず、気づきも多かった。 史料の読み方は興味深い。新書としても通用しそうな平易さ。史学科を目指したい高校生にはいいと思う。
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歴史って単なる事実ではなく、事実を物語ったものだ。事実の何が選択され、どんな背景のもと誰がどこを向いて語ったのかで、その事実に対する評価は変わるものだ。 事実を確認するのは、英語でいえば単語を覚えることにすぎない。当然のことながら、英語は単語を覚えるだけでのものではない。歴史も同...
歴史って単なる事実ではなく、事実を物語ったものだ。事実の何が選択され、どんな背景のもと誰がどこを向いて語ったのかで、その事実に対する評価は変わるものだ。 事実を確認するのは、英語でいえば単語を覚えることにすぎない。当然のことながら、英語は単語を覚えるだけでのものではない。歴史も同じだ。法則性を見失った「歴史」を科学たらしめる枠組はあるのか? それを探求するのが、これからの歴史学の役割なのかな。
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