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ニック・ランドと新反動主義 現代世界を覆う〈ダーク〉な思想 星海社新書153
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ニック・ランドと新反動主義 現代世界を覆う〈ダーク〉な思想 星海社新書153

木澤佐登志(著者)

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ニック・ランドと新反動主義 現代世界を覆う〈ダーク〉な思想 星海社新書153

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 星海社/講談社
発売年月日 2019/05/26
JAN 9784065160145

ニック・ランドと新反動主義

¥440

商品レビュー

3.6

14件のお客様レビュー

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2022/10/11

メランコリーと人間以後への志向、死への欲動が広く覆っているからこうした思想も出てくるんだろうなと思った。その理由は本書にもあるが「未来に期待できないから」。戦争、貧困、エネルギー、技術革新、格差などなど、累積された問題の前では明るい未来を描く方が難しい。 そうした傾向はダークな作...

メランコリーと人間以後への志向、死への欲動が広く覆っているからこうした思想も出てくるんだろうなと思った。その理由は本書にもあるが「未来に期待できないから」。戦争、貧困、エネルギー、技術革新、格差などなど、累積された問題の前では明るい未来を描く方が難しい。 そうした傾向はダークな作風の漫画やアニメが評価される最近のサブカル界隈にも見出せる。こうした絶滅の予感は長く抱かれているが、それは人類が罹った一過性の病なのか予測なのか。病であってほしいと思うばかり。

Posted by ブクログ

2021/10/24

真っ黒な装丁で中二病の心をくすぐる。 4章構成で1章が暗黒啓蒙とかかわりの深いペイパルの創業者ピーターティールの話、2章がヤーヴィンの新反動主義が暗黒啓蒙につながっていくまでの経緯が紹介され、3章ではニックランドを中心とした暗黒啓蒙周辺の思想潮流の紹介、そして4章では加速主義の紹...

真っ黒な装丁で中二病の心をくすぐる。 4章構成で1章が暗黒啓蒙とかかわりの深いペイパルの創業者ピーターティールの話、2章がヤーヴィンの新反動主義が暗黒啓蒙につながっていくまでの経緯が紹介され、3章ではニックランドを中心とした暗黒啓蒙周辺の思想潮流の紹介、そして4章では加速主義の紹介がなされる。サブカルチャー紹介程度の気持ちで読んだが、思ったよりも哲学・思想色が強く特に3章はかなり観念的で神秘主義的な部分もあり、読みにくかった。特に思弁的実在論(SR)などは言葉遊び程度にしか感じられない。1章のピーターティールの『スタンフォード・レビュー』にまつわる話などは、ポリティカルコレクトネスにまつわる議論が1990年代から存在したという点について新鮮に感じた。この辺りは単純に読み物として面白い。2章、3章は比較的思弁的内容が多く退屈だった。4章の加速主義は比較的に論点がよくまとまっていたように思える。本書によれば、技術を制御可能な形で発展させる穏健な「左派加速主義」は死に絶え、「無条件的加速主義」や「右派加速主義」が影響力を持っているらしい。加速主義には適当なインターネットの人間が言っている妄言程度の印象を持っていたが、一応『アンチ・オイディプス』『象徴交換と死』『リビドー経済学』あたりの文献からインスピレーションを受けている側面があるとのことだった。 すでによくなることが想像できない「失われた未来」を予感しニヒリスティックにあるいは黙示録的に未来を肯定する加速主義に、過去に倒錯的なノスタルジアを求めるヴェイパーウェイブとの思想的関連性を見出す話も興味深い。 ネット上の思想潮流はかつての文壇などと同等以上の影響力を持っており、今や無視できない側面もあるだろう。そのような点でいえば興味深くはあった。

Posted by ブクログ

2021/05/17

果たして「加速主義」がどの程度のリアリティをもつ「思想運動」なのか、ニック・ランドがそこまで重要なのか、その辺のリアリティを共有できないと意味不明な文章ではある。ただし、個人的にはピーター・ティールがルネ・ジラールに師事していた点に驚いた。誤読!としか思わないけど、本書全体が「フ...

果たして「加速主義」がどの程度のリアリティをもつ「思想運動」なのか、ニック・ランドがそこまで重要なのか、その辺のリアリティを共有できないと意味不明な文章ではある。ただし、個人的にはピーター・ティールがルネ・ジラールに師事していた点に驚いた。誤読!としか思わないけど、本書全体が「フランス現代思想」の英米圏での「誤読」の記録なのかと思うとなかなか憂鬱にもなってくる。。 ニック・ランドは「面白さ」による「誤配」を実践した人物ではある。彼のフォロワーは、旧来の左翼的「真面目さ」を引き継いだ「カルスタ」にはない”ヤバさ”に惹きつけられたのではないかな。後年の人たちから見るとバカみたいなものに熱狂するのが世の常なので、仕方ないことではある。さらに、1990年代のランドたちの活動の多くがウェブという一旦消えると遡ることが難しいメディアだったものを、紙にして記録し紹介した点に本書の意義があると思う。 引用。「ベンジャミン・ノイズはランド的加速主義を「大学院生の病」と総括している。これから激しい就職戦線に放り出され、そして死ぬまで労働の奴隷となる運命の大学院生たちに、加速主義は一種のイデオロギー的ストックホルム症候群を与える。つまり、終わりなき資本主義のホラーを、疎外と消尽の享楽へと変容させるのである」(p.198)。この箇所が個人的に染みた。。(記述のソースはRosa JANIS "The Future is the Past: The Failure of Accelerationism"らしい)

Posted by ブクログ

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